ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

2024/09/01(日)00:13

ドキュメンタリ:Together: Treble Winners 3冠王者マンチェスター・シティ(2024年イギリス)

映画、テレビ(663)

「勝ちがりません勝つまでは」(評価 ★★★★★ 満点五つ星)  観よう観ようと思ってるうちにもう2024/2025期の試合が始まってしまったけれど、ついに鑑賞。全六話、各45分(ネットフリックス)。  2022/2023期の英サッカー団体マンチェスター・シティに密着取材。そして結果的に彼らは三冠を達成なさる(=英プレミアリーグ、英FAカップ、欧州UEFAチャンピオンズリーズ)。  いやぁー、面白かった。勝敗結果は既にわかった状態で観たのに、それでもハラハラドキドキ。むしろ結果がわかってる今だからこそ、選手や指導陣の当時の心境を吐露する場面が興味深い。  ドキュメンタリーとしての作りも興味深かった。語り人がいちいち状況を淡々と(あるいは熱く)説明するのではなく、当事者たちへの取材や字幕を最大限に活用して、客観性を演出。  第一話から五話までは、どんどん試合を消化していってリーグ内での順位が上下するとこなどを紹介。てきぱき。さばさば。  そして最終話第六話は一転、チャンピオンズリーグ決勝に関し彼らの様子を前日からじっとりねっとり映す。  基本的には販促動画として作られているのか、マンチェスターシティー側は積極的に取材や撮影を受け入れてるみたいで、あらゆる場所が映し出されている。特に試合の真っ只中、ハーフタイムでの控え室での彼らがどんな打ち合わせをしてるのか、勝ってるとき負けてるとき、そして決勝戦でのそれが特に見もの。  監督から選手への一方通行のお達しのみならず、選手たちが互いに自分の意見を言い合って鼓舞しあっていくさまも見もの。  あと、試合や競技とは直接関係ないほのぼの系ネタについては、あんまり投入しすぎると一般的には逆効果だと思うのだけれど、本作は選手の裏の素顔、特にゲームとかはお約束として、カラオケとか盆栽/禅とか、なかなか厳選して織り込まれている。  そもそも本作は2022年5月にアーリング・ハーランド 選手が入団する場面から始まり、以降、彼は激しく得点しまくってその怪物くんぶりが次々と紹介される。でもぼくとしては、最後の最後、チャンピオンリーグの決勝でロドリ選手が得点する瞬間が、本作で最も心打たれた場面。

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