カテゴリ:サッカー
なんとかGL突破。
賛否あれども勝ち上がった事実に変わりなし。 たしかに最後の十数分は陰鬱した時間を過ごしました。 日本戦の東海テレビ(フジ系列)とセネガルvsコロンビアを中継しているNHKを交互に観ながら。 日本戦が終わった後のセネガル-コロンビアの試合終了までの僅かな時間がどれほど長く感じたことか。 昨年12月のグランパスJ1昇格プレーオフのアディショナルタイム以上に長く感じました。 最後はフェアプレーポイントとやらの数で決着。 その点だけは日本チームの長所が最後に物を言ったというところでしょうか。 今朝のワイドショーはその話題ばかり。 消極的だとかリスクが大きいとか。 うん、それはよくわかるし試合中はそう感じました。 でもこれも戦略。 グラウンドの最高責任者である監督が選んだこと。 この戦略を選択したことを批難すべきではない。 なのにしつこく非難するコメンテーター。 まあ気持ちはわかる。 最後の十数分で総攻撃すれば逆転とは行かなくとも同点ぐらいにはできるんじゃないかと。 でもその判断を当事者ではない者が責めることは間違っている。 結果的に16強に勝ち上がったけど、状況次第ではその選択が間違っていた結果になりうることもあった。 それでもこの戦略を選んだ。 これは余程の判断力、そして勇気がなければ出来なかったことでしょう。 それで思い返すのが2007年11月1日の日本シリーズ第5戦。 【2007年11月2日の日記「悲願達成」】 あの日は現地で観戦。 この試合に勝てばドラゴンズの日本一が決まる重要な場面。 最後の守りで投手交代。 それまで走者を一人も出していなかった山井を抑えのエース岩瀬に代えた。 今でも覚えていますが、アナウンスがあった時は場内が騒然としました。 なぜ?の声があちこちから聞こえてきました。 完全試合まで1イニングなのになぜ交代なんだ? それでも日本一が目前とあって場内は岩瀬に対する声援が徐々に大きくなっていきました。 後でわかったことですが、山井は8回までに指のマメが潰れてそれ以上投げることが出来なかったと。 でもそんな事情を知らない人達は当時の監督だった落合監督を非難する。 日本シリーズで完全試合などという偉業は初めてのことなのに、山井個人としても千載一遇のチャンスだったのにと。 それはその通り。 現地観戦でなかったら私もTVの前で文句を言っていたかもしれません。 でもこれは戦略の一つ。 この試合に勝てば53年ぶりの日本一。 しかもホームでの最終戦。 しかし試合は1点差。 万一、逆転負けをして第6戦以降のビジターゲームだったら勝つ可能性は著しく低下する。 なのでシーズン中と同じく勝つ可能性が高い岩瀬への継投を選んだ。 違ったのはこれがシーズン中だったらマメが潰れようと続投させてたかもしれないということ。 それがたまたま日本シリーズの大舞台、しかも日本一が懸かった試合。 本意ではない、でも状況によっては大きな「決断」をせねばならない。 当時の落合監督も、出来れば完全試合を見てみたかったと述懐するぐらいの苦渋の決断。 結果、岩瀬は9回を三者凡退で投げ切り日本一を達成。 名古屋の地に53年ぶりの栄冠を齎せてくれました。 あれから11年の年月が経つ。 もし、あの時に日本一になっていなければどれほど悔やんだことか。 納得できなくとも、本意ではなくとも、最終的な目的を達成するためにはその時に出来得るだけのことをする。 それを体現したのが当時のチーム最高責任者であった落合監督。 個人の感情は胸に納め、指揮官として最善を尽くし、最高の結果を齎すことが出来ました。 それは今回も同じこと。 何年経とうが16強に進出したという結果が残る。 他力によるところがあれども勝ち上がったという結果が大事。 やり方がどうであれ、ルールを逸脱していない限りはこれが最善。 スポーツに於いては時に非難を受ける場面が多々ある。 野球で敬遠をしようものならブーイングを受ける。 卑怯だとか汚いなどと非難をされることもある。 でもこれもルール内でのこと。 ルール内だったら何をやってもいいのか? その通り、何をやってもいいのです。 それが気に入らないならルールを変えれば良いこと。 私も業務上の最高責任者として苦渋の決断をせざるを得ない場面に遭遇することが多々あります。 最善とは何か、結果とは何か。 いろいろと考えさせられる試合でもありました。 ともかく16強に上がった。 答えは結果で示した。 ベルギーはランク3位という難敵ですがなんとか食い下がって最善の結果を出してもらいたいものです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018年06月30日 11時43分31秒
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