【No.01995】 テイキング・ライブス
製作国 アメリカ製作年 2004年時間 103分監督D・J・カルーソー出演アンジェリーナ・ジョリーイーサン・ホークキーファー・サザーランドオリビエ・マルティネスチェッキー・ケイリオ1983年、家出した少年マーティンが交通事故で死んだと母親のもとに知らせが届く。それから20年後、モントリーオールの建設現場で白骨死体が発見される。捜査応援の依頼を受けたFBI捜査官のイリアナは専門のプロファイリングで捜査を進めていくが、やがて第二の殺人が起こり、目撃者のコスタの似顔絵から、犯人はマーティンであることを突き止めるが・・・・。殺人を犯し、その被害者になりすましてはまた殺人を犯すという設定は、緒形拳が主演した「復讐するは我にあり」に通じるところがあるが、「復讐~」は実在の事件の映画化でもあり、犯人側に立った視点で事件の経緯を克明に描きながら、犯人に関わる女性の騙され方もよく表現されていたが、そういう点で比較すると、描き方に不十分さが目立った。冒頭のシーンは衝撃的で期待を持たせる始まりだったが、イーサン・ホークが出てきてからは犯人もすぐ分かり、逆に犯人を分からせないような小細工が目立つ作りとなっている。アンジェリーナ・ジョリー演じるFBI捜査官も、イメージ通りの颯爽とした姿だったが、コスタに惹かれていく頃からそのいつもの強さが影をひそめ、一人の普通の女性になっていくところはちょっと意外な展開だった。犯人当てがこの程度の簡単さならむしろ犯人は最初から明らかにして、タイトル通り、被害者に成りすます過程やテクニックに重点を置いた方が良かったかも?