ろー・ふぁーむ・かるぴお by pridegreen

自腹を切って見に行った負け試合のことを思い出して書くという作業は，それだけでも辛いものがある。ましてや，あんな中身のないぼろぼろの内容の試合を書くことなんて，本当はしたくもないし精神衛生上もよろしくない作業である。しかし，せっかくライブで見てきたのだから，ライブで見てきた感覚を元にぶった切っていこうと思う。

結局のところ，土曜日の敗戦は，楽天がジョンソンのことをよく研究していたのに対し，カープがケニー・レイのことを全く研究していなかったということに尽きるだろう。それが如実に表れたのが2回表の結果的に痛すぎる3失点になったわけだが，先頭の中川に簡単に四球を出したのが運の尽き。そのあとにあのペーニャが逆方向におっつけるバッティングを見せて2，3塁。そしてウィーラー。粘られた挙げ句にいとも簡単に甘い球でストライクを取りにいってホームラン。イニングの先頭の四球は点に繋がりやすいとはいえ，ここまで簡単に崩れたらもうこれまでと言わざるを得ない。一方のカープ打線。早いカウントからとにかくあっさりと何を工夫するでもなく相手バッテリーの術中にはまっていれば，それは世話はない。気持ちよくバットを振っていればそれでいいというカープの打線の甘さが出たと言って差し支えあるまい。結局，球数が100球に届くか届かないかでコントロールを乱して交代したのだが，すでに7回裏。遅すぎるのである。まあ先に3点取られて余裕がなくなってしまったのかもしれないが，こんなこと，最初からベンチが指示しておけばなんとでもなったはずなのである。こういう所に迎仮免コーチ補佐の無能さが現れているのである。

そして，誰もがこのイニングがターニングポイントになったと思うであろう5回裏。ワンアウト1，2塁で代打シャーホルツを送った場面での謎の重盗。ギャンブルを仕掛けるにしては，展開が悪すぎる。それに，一瞬鈴木誠也のスタートが遅れていたように感じた。誰かがサインを見落としていたのではないかという気がしてならない。まあそれは結果論だからどうしようもないのだが，いずれにしてもその後シャーホルツがタイムリーを打ったのだから泣くに泣けない。さらに加えていうなら，シャーホルツをそのまま引っ込めた采配も謎だ。その後のことを考えたらシャーホルツを残して丸か誠也を外せばよかったような気がする。事実，フリー打撃のときからシャーホルツの内容はよかった。一方，丸は素人目に見ても出来が悪かったから，十分に想定すべきことだっただろうと思う。事実，日曜日の試合では丸をついにスターターから外したのだから，それができるのならなぜもっと早く決断が出来なかったのかという思いがしてならない。これは現場監督と新米参謀の迷走とでもいうべきなのだろうか。

その後についていえば，まあエピソードとしては付け足しのようなものだ。6回の今村投入。バカかとしか言わざるを得ない。なけなしの1点を取ってさあ追い上げという場面で，素人目に見てもあれだけ無様に壊れてしまったようなピッチャーを出してどうするかといいたい。本当にこれも人災だ。一部では名伯楽と崇めた手間詰められているらしいが，やっぱり畝は投手総合コーチとしては箸にも棒にもかからん存在だといういうことがよく分かる。まあ，それをぼろぼろにしていたのはテレビの解説でいかにも知ったげに解説していた前監督である訳なのだが。７回のノーアウト満塁で1点しか取れなかったところもしかり。シャーホルツを残していれば楽天も福山というカードを切るタイミングが遅れたかもしれないし，このところ打棒が下降気味の小窪にすべてを託すこともなかっただろう。いずれもればたら論に如かずなのだが，要するに切り札を切る順番と切り方を間違えたらだめだということなのである。

確かに，スコアだけ見れば3-5である。しかし，こういう試合を惜敗といってはならない。内容のないぼろ負けに等しい。今のカープの置かれている立場からすれば，勝てそうな相手には必勝を期さなければならないのである。楽天には申し訳ないが，あの試合を落としているようじゃ，カープはまだまだどうしようもないチームだと言うほかない。本当に情けない。その言葉しか，試合終了後には浮かばなかった。それでも大多数のカープファンは「宮島さん」を3回歌えたことで満足している向きが多い。非常に残念だ。それは帰り道の空気からも察せられた。そこでもまた溜息である。

こんなていたらくで，明日からのライオンズ戦，そしてホークス戦のいずれもアウェイ戦で勝てるのかと，まあ嘯かずにはいられない。やはり，カープをまず手っ取り早く変えるには，現場監督と仮免コーチ陣の総退陣，これに如くことはないと思った次第である。

やはり結果には原因あり。

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