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テーマ:~広島東洋CARP~(4367)
カテゴリ:今日のカープ
すでに一部既報の通り,カープは来季の新外国人選手としてアスレチックス傘下AAAナッシュビルのジェイソン・プライディー外野手をリストアップしたところである。報じられているところによると,1983年10月9日生まれの32歳,右投げ左打ち,186cm92kg,MLBではツインズ,メッツ,フィリーズ,オリオールズ,ロッキーズ,アスレチックスを経て通算成績133試合,.216,5本塁打,24打点。今季はAAAナッシュビルでは127試合に出場して.310,20本塁打,89打点という数字を残している。
と,いうだけなら,どのブロガーさんでも書けるので,ここから詳細なスタッツを提示して解析していきたいと思う。まずはこれを御覧いただきたい。メジャー,マイナーを含めた彼の全成績である。 まずは今年のナッシュビルでの成績を吟味するに,決してスラッガータイプではないことは一目で分かるだろう。今季のOPSは.894であるからまあよい方だが,AAA通算では.776。これをどう評価するか。長打率を指標とすれば今季は.515だがAAA通算では.443。今年をキャリアハイと考えるならばまだ上がり目があるとみることができるが,そこからもう一度日本でやり直しとなると,アジャストするのに時間がかかるのではないかという危惧も,ないわけではない。 もうひとつ物足らないところをいれば,やはり出塁率だろうか。今季は.380,AAA通算では.333。タイプとしてはガンガンバットを振っていくタイプなのだろう。そして,それを裏付ける指標が,三振数である。MLB通算73三振(276打数),今季ナッシュビルで102三振(541打席),AAA通算666三振(3391打席),全キャリア通算では1221三振(6296打席)である。これはいくら何でも多い。ヒット数とほぼ同じくらいの三振をしているのだから,ここには何か問題があると考えるのが普通だろう。なんとなくこの点だけを見るとあの鳴り物入りで入ったシャーホルツを彷彿とさせるのは私だけだろうか。 と,何か難点ばかり出してきたようだが,守備と走塁は良さそうだ。今季AAAで20盗塁,AAA通算でも132盗塁だからそこそこ走れると言ってよいだろう。外野守備も今季AAAで2失策,9刺殺に4併殺打から及第点だろう。 さて,現時点ではまだ候補の一番手に過ぎないようなのであるが,果たして現状のカープに必要なピースかと言われると,若干の疑義があるところである。そもそも論として,当初は「サードを守れる強打の外国人」を求めていたのではなかったか。まあサードという点は抜きにするにしても(いや,守れなくはないようだが),今のカープに必要なのはまさにスラッガータイプの外国人ではないのだろうか。ブラッドがいると言われそうだが,彼もまた当たるも八卦当たらぬも八卦と言うところがある。もちろんプライディーの現物を見ていない以上どうこう言うことはフェアではないのだが,これはよほど打撃コーチが頑張らなければいけないだろう。「チーム内の人事異動」なんぞで決められたらたまったものではないのである。かつて水谷実雄コーチがマーティを,山本一義コーチがロペスを育てたように,辣腕打撃コーチをひとり招聘すべきだろう。もちろんカープの紙のように薄っぺらい極貧打戦全体のレベルアップのためにも。 それでである。彼の獲得を前提として,昨日のドラフトで,即戦力のクリーンアップ期待の打者を獲得しなかったとするならば,それは違うだろうという気もするのである。確かに今のカープにとって即戦力のバッテリーの補強は急務である。しかし,問題はそれどころではなかったはずだ。もし現有戦力の底上げというならば,しつこいようだが腕も実績もある打撃コーチを連れてこいという結論に達するのである。迎?ご冗談を。畝や永田ともども真っ先に辞表を出さなければならないはずだ。 やっぱりこれでいいのかという疑念は残る。 BlogPeopleSIGMA People (告知) 姉妹サイト「ろー・ふぁーむ・かるぴおANNEX」もよろしくお願いします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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