ろー・ふぁーむ・かるぴお by pridegreen

見事空中戦を制したといえば聞こえはいいけど，やはりオフェンス無能力者の面目躍如というべき内容でしかなかったのはいささか残念だ。普通の監督だったら，余裕勝ちだったと思う。

初回の小園の走塁死は，あれはファーストベースコーチのミスと言っていい。確かに間一髪のタイミングではあったが，ファーストを駆け抜けた後一度ベースに戻りかけてその分ロスがあったのだから，無理してセカンド進塁をさせるべき必然性はなかったはずだ。まして現状のカープのストロングポイントは走者を置いて誠也に回すことなのだから，何が優先かということも考えなければならないはずだ。なんでも先の塁にギャンブルさせることが機動力野球なのではない。

6回表はまさに佐々岡のオフェンスに対する感性の欠如を見せつけたものだといっていい。無死1，2塁で西川にバントをさせたのは世紀の愚策である。結局誠也は申告敬遠されるのだが，そんなの火を見るよりも明らかだ。ならばあの場面は強く攻めるしかなかったのだ。こんなの小学生でもわかる道理なのだが，それが理解できない佐々岡は本当に莫迦だ。

これが，坂倉菊池の調子が良いのなら，百歩譲ってそれでもよい。しかし，現状坂倉の調子がよくないし，菊池も昨日こそ打ったがいまいちだから，ここは誠也勝負に誘導するのが筋というものだ。ましてここ数試合の誠也は神の領域にすら達しているから，チャンスにできるだけ多く回していかねばならないだろう。この辺が本当にセンスがないのである。

しかし，勝った。これはもう現状の勢いの差というほかない。林と宇草のアーチは秋山を呆然とさせるに十分だったし，これがあったからこそ誠也の神がかり的アーチにつながったのだと思う。特に最近宇草がよい。昨日の先頭打者アーチもとんでもない打球だったが，今日のアーチも浜風何するものぞと言わんばかりの強烈な打球だった。もはや打撃と走塁は文句のつけようがない。あとはスローイングだけだが，二軍での赤松の指導がよかったのか，だいぶん矯正されてるようなきがする。

玉村は立ち上がりこそどうかと思ったが，終わってみれば6回3分の1で2失点。球数が多かったのは今後の課題だろう。ただ，やっぱりまだ高卒2年目で，かつそれなりの球数投げてるのだから，7回は替えるべきだったろう。佐々岡は投手運用についても鈍感極まりないと思う。

これだけ監督リスクを抱えてしかるべく勝ててるんだから，まっとうな指揮官を擁すれば今年のセントラルなんか余裕で勝ち抜けていたということになるのだ。まだまだ残り試合を勝ち続けたところで逆転CSに手が届く保証はないが，仮に大逆転CS進出，そして前例のないスーパー大下克上を巻き起こしたとしても，佐々岡続投なんてもってのほかである。今勝ててるからこそ，なぜこれまで勝てなかったかということを真摯に反省しなければならない。

でも，とにかく今は一戦必勝，目先の敵を完全殲滅数する戦いをしなければならないことは，確かだ。要するに明日勝たないと，何も始まらない。

まっとうな指揮官で胴上げを目指すべし。


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