2005/11/22(火)13:12
「スキウタ」って、あのねー・・・。
最近、ネット上でしばしば目にしていた「スキウタ」という言葉・・・。
一体どういう意味なんだろうと思っていたら、今朝の新聞を読んでようやく意味が分かりました。年末の「NHK紅白歌合戦」で歌う曲を一般の方々にリクエストしてもらった、その「皆さんの好きな歌」、ということなんですって?
「好きな歌」を「スキウタ」と称するそのセンス、い・や・だ・ねーー!
一応、若者の言葉遣いのセンスをまねたつもりなんでしょうけど、何もNHKが若者に媚びることないじゃないの。受信料払っているのは誰か、って話ですわ。大半はその「若者」の親でしょうが。だったら、親に、大人に、媚びなさいって!
ま、そのことはここでは置いておいて・・・。
どうなんでしょう、紅白歌合戦。昭和も遠くなった今、敢えて放送する価値はあるのでしょうか? 私は疑問ですねえ。
そりゃ四半世紀前、私がまだ少年だった頃までは、良かったですよ。だって紅白で歌われる歌謡曲は、ホントの意味で、その年を代表する国民的ヒットばかりでしたもん。歌合戦を聞いていると、その年、こんな歌もあったなあ、あんな歌も流行ったなあ、というのがよく分かった。まさに一年納めの歌会という雰囲気でした。
それに、同じ大晦日に民放では「レコード大賞」とか「新人賞」なんていう賞を発表するので、そちらで賞をとった歌手が大急ぎで紅白に駆けつける、なんてシーンもあったりしてね。彼らは果たして間に合うのか!? という緊迫感もあった。そんな盛り上がりですから、白組が勝つか、紅組が勝つかの攻防も、実際、見物でしたよ。
しかしそういう古き佳き時代は、山口百恵をはじめとする「花の中3トリオ」や西城秀樹・郷ひろみ・野口五郎の「新御三家」あたりが活躍していた頃、沢田研二が立て続けにヒットを飛ばしていた頃、阿久悠や筒美京平の全盛期、森進一や五木ひろし、細川たかしあたりが毎年ヒット曲を出していた頃・・・を最後に、終わったんじゃないですかねぇ。それ以後は、もうわけの分からぬジャリタレが踊り回るか、ヒット曲に恵まれなかったベテランが昔の曲で出ています状態になるかのどちらか。話題が二人の歌手の派手な衣装合戦に限定されるようになった頃から、もう紅白は死に体だったと言っていいのじゃないでしょうかね。
しかし、そんなふうにして紅白が死に体になった頃から、逆にNHKが頑張り始めちゃった。放送枠を拡大したり、会場外から中継をしたり、司会の上にさらに「総合司会」を置いたりと、まあ、あの手この手のカンフル剤投与ですわ。でも残念ながら、どれも成功しているとは思えない・・・。どんな伝統行事でもそうですが、「保存会」ができるようになっちゃおしまいなので、そうなったらその行事は、もはや社会的な役目を終えたということなんですよ。
ですからね、もうNHKは、頑張るのを止めたらどうですか。死にゆく紅白歌合戦の延命を図るのは止めて、静かに死なせてやりましょうよ。
募集した「スキウタ」とやらは、むしろ「みんなのうた」の放送枠で流しましょう。今年売り出された国民的ヒット曲だけでプログラムが組めないなら、それはもはや「合戦」の体をなしていないのだから、余計なことをしないで、放送を諦めましょう。
紅白歌合戦を静かに埋葬すること。これ、教授のおすすめ!です。