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昨日ざっくりスクーリングについてお話ししましたが、その中でのこと。
自立って何ですか? という問い。 これって難しいと思います。 どういうものが自立なのか。 お題は「こんな夜更けにバナナかよ」という本から。 まあ、ざっくりいうと、身体が動かない人がヘルパーやボランティアに夜中にお腹が減ったからバナナを食べたいから一本食べさせて、と言った。これはわがままなのか自立の一部として当然の権利なのか?ということ。 わがままというよりは「希望」であり、これをかなえることができるかどうかは自分と周囲の問題。 我々でもそうですよね。夜中にお腹がすいたからちょっと何か食べたいと思う。身体が動く人なら夜中に自分で食べることもできるし、買いに行くこともできる。 だからバナナを食べることはわがままではない、ということが言いたかったんだと思います。 先生曰く「人の考え・価値観に様々なものがあっていい、しかし専門家の価値観がバラバラではいけない。きちんとしたベースとしての考え・価値観は必要」とのこと。それはそうなんですけどね・・・。 彼が考えたことはわがままではなく希望です。 もちろん叶えていけることもあれば叶えられないこともある。バナナですませたのは彼がボランティアさんのことを考えてのことだったのだろう。だから叶えないといけないのか?その答えはNOだと思う。 これをボランティアが叶えたいと思ったのならYESでよい。だけど僕たちだって夜中にごそごそしたら家族に迷惑がかかるからあきらめることもある。障害で身体が動かないから、もちろん必要なことを言うことはいい。希望も言っていい。だけどそれをかなえるかどうか、叶うかどうかはその人と周囲の関係性にあるのではないだろうか?、なんて後から思いました。 演習中はそこまでは考えることができず、希望だし、自分たちができることをしたいというならそれをかなえるのは当然と思ってしまいました。 でもちがう。それをいうことは大事だし言っていいけど叶うかどうかは別問題なのだ。それは、そうなのだ。 演習中に話をしていて、ヘルパーさんたちにそういうことをしてもらうことはできるのかどうか、とかも考えていきました。 生命維持に関わることならなんとかなるが、そういう自分の希望をかなえていくことに関しては自立支援法の中ではなかなか難しいことがある。だからそういうことをお願いしたりできないこともあるだろうと思うこと、この人をわがままと捉える人もいるかもしれない。なんて話をしていました。 わがままと捉える人がいて、そういうことまでしないといけないならウチは手を引きます、なんてところもあるよね、なんてことを話をしていたら先生が 「それはおかしい。そういうことを言ってくるなら別のところにお願いしたらいい」と。 「でもそこしか対応してくれるところがないとそこと話をして、でも無理をお願いすることもできないという状況もあるのでは?」と聞いたら 「そういう考えの事業所はおかしい」って。 そうかもしれないけど、それで終わらせるのって乱暴じゃない?おかしいかもしれないけど、そういうところはたくさんあって、そういうところには福祉教育を受けてきていない人もいるわけで、福祉教育を受けていても勘違いしている人もいたり、先生の教え子だっているかもしれない、「おかしい」という一言で済ませないでほしい。 なんか卑怯 そういう混乱を招いているのは福祉教育の現場が実践現場の抱える問題と向き合っていないことから生じている部分も大きいと思う。 ベースとしての価値観は必要ですが、それすらもおそらく教育者同士で統一化されていない。 こんな状況の中で福祉現場はいろいろな価値観にさらされてしまう。 詠み人知らずは価値観いろいろとあるのだろうと思っています。ワーカーにもいろんな価値観あるかもしれない。それでも共通したものを作りだすことは必要で無理と言われていることを無理やりやらせることはしなくてもいい。それをどう補うのかも考えればいい。そういうところから少しずつ変えていくしかないのだ。 なんだかんだいっても現在の福祉教育現場は実践現場任せじゃないか。それなのになんなのだろう?この価値観の押しつけは。 「皆さんは当然わかっていらっしゃいますよね」 違います。現場がこんなにもバラバラになっていることを修正していかなければならない状況にあることをしっかり教えておいたほうがいい。特に社会福祉現場にいるとはいえ、社会福祉士をとるということは社会福祉士が行なっている福祉教育は受けずに実践しているということなのだ。 自分が誰を相手に教えているのか、そこを間違ってほしくない。それから周囲にはそういう教育を受けていないで現場に立っている人がたくさんいること、そこで社会福祉の価値観が統一されていると考えてはいけないし、そういう事業所だけではないということもわかっていないといけない。 なんかしっくりこないところがあった演習でした。 面白かったんですけどね。 そこだけがなんか違うなあ、とか思ってしまいました。 なんなんだろう? ソーシャルワーカーがきちんと専門職として自立していないんじゃないの? なんて思う一日でもありました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年06月12日 10時26分43秒
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