SCHOOLGIRL BYE BYE
オークションで落札したナンバーガールの「SCHOOLGIRL BYE BYE」が届いた。97年に福岡のインディレーベル「AUTOMATIC KISS」からリリースされた正真正銘のオリジナル盤だ。メジャーデビュー前夜の99年初頭に東京の「K.O.G.A」から再リリースされたもの(画像参照)とはジャケットが異なっている。このオリジナル盤がどのくらい売れたのかは分からないが、おそらく九州以外の地域ではほとんど出回っていないだろう。実際、都内のレコード屋で見かけたのはただ一度きりだ。それを見つけた当時、K.O.G.A盤を所有しているにも関わらず物珍しさに手に入れたのだが、結局手放してしまい後悔したのを覚えている。買い戻そうと思ったらかなり入手困難になってしまい(K.O.G.A盤すらあまり見かけない)、オークションで見つけても万単位の価格がついている。今回、高円寺の中古レコード屋が格安で出品していたおかげでリーズナブルな価格で再会。さっそくiPodに転送したのだった。少し前に90年代の音楽が暴落している、と書いたが、私は一時期本当にたくさんのレコード、CDを処分した。その大半は90年代、および当時再評価された60年代の音楽だ。「モノ」に縛られることのない、身も心も軽い生き方を志したのだが(結局失敗に終わったが)、その時に手放して後悔しているものが結構あるので身辺整理をしようと考えている人はよく考えてもらいたい。例えば当時手放した中でも、ゴーイング・アンダーグラウンド「思春期のブルース」300枚限定盤(リリース前の1999年夏にライブハウス限定で販売されたもの)、Yes,mama ok?の「C.E.O.」(2000年にリリース、直後に廃盤)あたりはオークションですら見かけることがない。時間がたって価値が下がるものとそうでないものの見極めは難しいが重要なのだ。ファッションも例外ではなく、「絶対に下がらない」と言われていたヴィンテージデニムもなんだかんだで相場が下がっているし(特にジャケットの暴落ぶりはすさまじい)、逆に古着ブームの頃にワゴンで投売りされていた80年代のロックTシャツはここ数年高値安定だ(それを見極めて商売に繋げられる人が勝者となるのだが、生憎私はファッションや音楽は趣味と割り切っているので本当に好きなものしか欲しくはない)。流行の移り変わりに疲れてモードから手を引いた私にとっては皮肉な世の中の仕組みである。これから郊外のリサイクルショップで細々と余生を過ごしている80年代のDCブランドものが来そうな予感がしなくもないが、結局「好きなときに好きなものを求める」しかないのかもしれない。Number Girl ナンバーガール / School Girl Bye Bye 【CD】