テーマ:愛犬のいる生活(76896)
カテゴリ:ニーナ
ニーナのオペ日。
ニーナの愛するアンソニーが居なくて、私は不安だったが、一人でニーナを連れて病院に行かなければいけなかった。 私は、車のシートに、ニーナのシーツを広げると、彼女は、自ら車に飛び乗った。 アンソニーの車だと、ニーナはハッチバックの荷台に乗らないといけない。 私の車の場合は、普通のシート部分に座らせるので、こちらの方が快適だ。 彼女は、柔らかいシートに座れる事に喜んでいたようだ。 なんだか、彼女を騙して連れて行くようで嫌な気分になってしまった。 病院に到着すると、案の定、ぶるぶる震えだした。 ニーナを車に残し、受付にいくと、しばらく待たなくてはいけないようだった。 その間も、ニーナは不安そうにこちらを見つめている。 何回も、受付と車の間を往復し、話しかけなだめる。 しばらく、車の中で待っていたのがよかったようだ。 震えはおさまっていた。 遂に順番が回って来たときに、彼女は自ら、すくっと立ち上がり、車を降りたのだ。 信じられない。 いつもは、てこでも動かないし、私ではコントロール出来ないだろうと、かなりナーバスになっていたのだが、彼女は自分で病院に入って行った。 彼女は、思ったより大人なのだ。 車に残っていた一人の時間、彼女は決心を固めたのだろうか? 彼女は状況判断が出来る犬なのだ。 さすがに、病室?のような小さな檻に入れられる時は、抵抗したが、最後は諦めて、自分で入って行った。 彼女のうるうる濡れた目を見ると、一人残していく事に非常に罪悪感を覚えてしまった。 『夜には、アンソニーと迎えにくるからね。』と何度も言い、後ろ髪を引かれながら病院を後にした。 夕方、病院に電話をかけると、麻酔から覚めきっていないので、夜9時に迎えに来て欲しいと言われた。 アンソニーと夜9時過ぎに迎えに行ったが、病院は大混雑。 病気の犬がたくさん居るのだなあ、、、 体重が60キロはあると思われる大型犬が、瀕死の状態だった。 大人4人で、犬を乗せた毛布をつかんで運ばなくてはいけない。 もう何日も動けない。 様々な検査をした結果、どうやら、頸部脊髄辺りに、腫瘍があるようだ。 もう、よくなる事はないだろう。 飼い主の夫婦も涙ぐんでいた。 待合室に居た他の飼い主達で、状況を聞いたり、慰めたり、その犬を愛撫したり、、、 いつかは、自分たちも通らなければならない愛犬の死というものを分かち合っているような感じがした。 ニーナが我々の手元に戻って来たのは、夜11時頃だった。 我々を見ると、嬉しそうにしっぽをぐるぐる回し、足元に絡み付いて来た。 『どうして一人にしたの?怖かったんだから!でも頑張ったでしょ。』彼女がそんな風に言っているように思えてならなかった。 緊張感が和らいだのか、アンソニーの足元で脱糞。 獣医と話していたアンソニーは、それを知らずに踏みつけてしまった。 くっさーい。 でも、彼は怒るどころか『麻酔後なのに、腸の運動が活発になっているのはよい事だ』と、良い風に考えている。 家に帰って来たニーナは、落ち着かない。 自分の体が変な感じがするのだ。 麻酔の影響で、ふらふら千鳥足。 いつもは平気なのに、タイルで滑って転びそうになっている。 『今日はボールで遊ぶのをやめようね』とさとし、彼女のベッドに、愛用の枕をベストポジションに置き、上から、バスタオルをかけてあげると、目をつぶって寝始めた。 可愛い。 枕とタオルをかけている姿を見ると、本当に入院している患者のようだった。 全身麻酔によるオペなので、体力が消耗したようだ。 今朝起きると、昨日より元気になっていたので、一安心。 ゆっくり快復してね。 ニーナは、強い犬だから大丈夫。 いつもそう信じている。 家のプリンセーザは不死身なのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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