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プチ家電エッセイ

プチ家電エッセイ

デジタル家電エッセイ

(デジタル家電をもっと楽しく!。)2005/2/5(土)




デジタル3種の神器(薄型テレビ、DVDレコーダー、デジタルカメラ)の進化が止まらないですね。

昨年買ったものに比べて、はるかに性能の良いものが安く手に入るようになっています。

薄型テレビも今年中には1インチ1万円の壁を越えそうです。例えば42インチなら42万円以下が目安ですね。

そうなるとますます値ごろ感も増して、家庭における薄型テレビの普及率は高くなりそうです。


そしてDVD。こちらも2番組録画、ハードディスク500GBとますます膨大な番組を取り込めるようになって来ました。

もはや番組を開始時間に見る必要はまったくなく、暇な時間や夜の落ち着いた時間に視聴できるようになりましたね。


そして最後にデジタルカメラについて感じることは。

最近ではデジカメの高画素競争も一段落つき、いまや液晶の大きさが購入の基準になってきたりもしています。

おそらく今年はもっとデザイン的に斬新なデジカメが増えるのではないでしょうか。

撮った後の視聴をメインにした大型液晶のデジカメだとか、ムービー撮影に特化したデジカメ(これはサンヨーのザクティが一足先に実現していますね。)だとか、ひたすらコンパクト極小化を追求したデザインのデジカメだとかが今年は流行りそうな気がします。。




これらのデジタル3種の神器を見ていて、強く感じることがあります。


確かにデジタル機器の進化はすばらしいんです。

でもその進化の反面、人の生活は退化というか、豊かさから遠くなってきているような気がします。



例えばテレビについて感じることを挙げてみます。


どんなに高性能のテレビを購入しても、見るソフトである番組があまりに貧弱だと思うのは私だけでしょうか。

高画質で高画面のテレビであっても、今までと同じクイズ番組や、バラエティー番組を見ていては人の生活は豊かになっていません。


テレビとは何でしょうか。

私はその本質は、『簡単には行けない遠くの映像や、貴重な映像を家庭で見れる感動』だと思います。


そう考えると、まだまだ大画面のテレビを購入までして、見たい番組はとても少ないです。

唯一、サッカーの国際試合などは大画面テレビで見ていて、選手一人一人の動きが良く分かるので私は好きですが。


でもその他の番組なら従来のサイズのテレビで満足できます。

むしろインターネットでの自分の好きなホームページの更新状況を見に行くほうがワクワクするのではないかしら。



さて次にDVDについても、もっと豊かな使い方が出来ないでしょうか。

確かにDVDにおける信号処理の技術や、あの薄い一枚の円盤に記録される情報量の多さには感動です。

でもそのDVDを使ってまで録画したい番組が少なくなってきた気がします。


むしろ豊かな生活を考えると、DVDを使わないことが豊かな気がします(逆説的ではありますが。。)。

見たい番組をオンタイムで見れる生活。

それほど豊かな生活はないと思います。


まあ普通に働いている方や、家庭での育児で自分の時間を持てない方にとっては確かに便利ですね。


ただこれまでと同様にブルーレイディスクなどの更に高密度の記録媒体が必要になるのかは、ちょっと分からないです。


結局テレビと同じ結論になるのですが、中に記録する番組の質がもっとよくなって欲しいものです。

子供の頃に見ていたテレビ番組に比べ、最近は感動が少ないというか、面白さがいまいちな気がしています。

それは私の目が肥えてしまったからなのでしょうか。


むしろ、毎日訪れるインターネットの掲示板のほうが面白いと思うのは、私だけではないと思います。





…と、ここまで考えてきて、気づきました。

やっぱり人が一番楽しい、感動と感じられるコンテンツというのは『コミュニケーションを豊かにすること』に勝るものはないのかも知れませんね。


私が学生だった頃、頻繁にドラマなどのテレビを見ていたのも、翌日に友達どうして話題になるからだったのかも知れません。

純粋に番組そのものを楽しむよりも、番組を見た後にその感動を分かち合うのが一番楽しかったのです。


深夜に及ぶ長電話などの話題も、結局は芸能人の話題であったり、友達同士の「誰があの子を好き。」というたわいもない話が一番楽しかったように思います。

そう考えると、今のデジタル家電の使いこなし方というのは、いかに人とのコミュニケーションに結びつけるかということが少しおろそかになっている気がします。


むしろ友達同士で、永遠といつでもどこでも話せる携帯電話のようなものの方が楽しいですものね。





そう考えつつ、最後のデジタルカメラについて考えをめぐらせて見ますと。。

このデジタルカメラほど、人とのコミュニケーションを必要とする道具はないと思います。

おもむろに写真を撮っては嫌われますし、写真を撮る時のTPOというのはとても大切だと思います。

そしてその写真をとる機会と言うのも、なにかの思い出を残すことが多く、そういった生活の記念を切り取る機会がないと、デジカメを持っているだけになってしまいます。

友達と遊びに行ったり、家族で旅行に行ったり、とにかくより多くの人とコミュニケーションを豊かにする機会がないとデジカメの出番もないですね。




そう考えると、いかに「コミュニケーションを豊かに」するか。

そこが現在の私達に与えられた目標のような気がしています。

今より30年も昔は高度成長期であり、家電を買って、車を買って、家を買って…とどんどん生活を物で豊かにすることが大切な価値観でした。


でも現在はずいぶん変わってきましたね。

特別なものを買わなければ、十分物質的には豊かな生活を送れますものね。


でも逆に人との付き合いは疎遠になりつつある。

それでもって、このデジタル家電ブームです。

このデジタル家電をいかに使いこなすか。

これによって、人の生活は『より個人的なマニアックなものになる。』か『コミュニケーションを豊かにする手段として使うものになる。』か、が分かれてくるのではないかしら。



デジカメで撮った画像を人に送ってあげたり、場合によってはデータで渡すのではなく、わざわざ写真紙にプリントして、郵送して送ったり。

そうすることで感謝されたり、友達の輪が広がったり。


そして何より豊かなコミュニケーションというのは、画面上だけでの付き合いではなく、直接会って交わす事が一番楽しそうですね。

直接会って交わすコミュニケーションほど濃いものはないでしょうから。

通信速度に例えるなら、ADSLは12Mbps,光通信は100Mbps,直接会うことは1000Mbpsぐらいに相当するのではないかしら。


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本日もここまで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。

いつもは食器洗い機、生ごみ処理機といった生活家電を取り上げている『プチ家電エッセイ』ですが、初めてデジタル機器について語ってみる『デジタルプチ家電エッセイ』になってしまいました。

それでは本日はこのへんで。


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