指さき
遅い目覚めは、今日という一日を決めてしまう「何もしない」という休日に。 ソファに座り、本を読んでいても気が付くと、浅い睡眠に誘(いざな)われる。 どこまで読んだんだっけ?とページの初めから、字を追うがその(読んだ)記憶が帰らないのでまた最初から読むことになる。 結局、読んでいると言っても言葉を流しているだけで、脳(あたま)に入っていない。 浅い眠りの中で、夢をみる。いつも僕は、彼女の手をとって「なんて、綺麗な手をしているんだ」と言うんだ。(これは夢でなく本当に)言葉で伝わらない、何かをまるで、指先から感じ取ろうとでもするように...。 指を絡ませて、指先のネールを褒めているところでいつも夢が覚める。 指先は、色々なことを伝えてくれる。そして安心を与えてくれる。繋いだ手を、放したくないのはきっと、繋がりを確認するため。 そんな夢をみるのも多分、繋がりたいから。 また、逢えるかな...と再び浅い眠りにお落ちてしまうのも結構、重症なのかな疲れた身体と、微妙な精神(こころ)が。