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2011.06.07
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 幼少時代を過ごした北京で、「音」が孤独な少年の遊び友達になった。街中のすべての音が「音楽」だと思っていた。音楽は鳥の声であり、人々のざわめきであり、風景そのものだった。そうして心に培ってきた豊かな音のイメージが、のちに日本の雄大な自然を巡るテレビ番組の名テーマ曲を生み出した。


 慶応大学2年のとき、全日本合唱コンクールの課題曲に応募したら1位になり、思いがけず作曲やアレンジの仕事が舞いこむようになりました。100人近いオーケストラの楽員たちが、僕の譜面の通りに演奏してくれる。王様になったような気分でした。


 でも、NHK大河ドラマの第1作「花の生涯」のテーマ曲を書いたときですが、実際の放送を見てガックリきちゃってね。当時の普通の家のテレビなんて本当にちゃちなもので、チェロやコントラバスの重低音の迫力なんて伝わるはずがなかったんです。


 とはいえ、それを言い訳にはできない。いくらスタジオでいい音ができても、ブルガリ ビーゼロワン ハート バングル シルバー レディース Sサイズ BZ22C6HSS/2-Sそれがテレビの向こうの普通の人々に届かなければ意味がないんです。


 NHKから「新日本紀行」の作曲依頼が来たのは、そんなジレンマを抱えていた頃でした。構想を固めていくにつれ、稲穂が風に揺れながら垂れている広大な田んぼの上を、拍子木の「カーン」という音が駆け巡ってゆくイメージをどうしても実現したくなった。でも実際の拍子木は、どうやったって「チョン」としかきこえない。


 で、ふと思いついて屋内の非常階段に行き、手をたたいてみたら、ぱーんときれいに響いたんです。「これだ」


 スタジオから長いコードを引っ張ってきて、非常階段の1階にどしんとスピーカーを置き、3階あたりにマイクをつるしてみました。拍子木の音だけを非常階段で反響させてみようと。


 演奏はみんな一緒だから、拍子木の奏者だけ隔離するわけにはいかない。だから他の楽器の音が入らないよう、拍子木の奏者を屏風(びょうぶ)で囲み、音だけ非常階段に飛ばして拾うことにしたんです。スタッフも奏者もみんな、快く協力してくれました。


 立派な音響機器を持った一部の人じゃなく、普通の暮らしを営んでいる人たちに向けて音を書く。限界を限界とせず、どこまでも思う音を探す――。そんな、音楽家としての僕の生き方を定めてくれた作品になりました。


 最近、「ジャングル大帝」を再び録音しました。小学校で子供たちに聴かせ、反応を見ながら音響を整えていったんです。普通の子供たちが喜んでくれなきゃ意味がないから。貧富の差も国の違いも超え、みんなが共有できるところに音楽の価値がある。


 僕にとって音楽とは常に音のこと。戦後、ラジオから流れてくるようになったストラビンスキーの「春の祭典」には心を撃ち抜かれた。地の底から火が噴き出すような、とてつもない音のエネルギー。「何だこれは?」


 心の中で育てた音を、思い通りに鳴らしてみたい。そんなシンプルな夢を今なお追い続けることができるのは、シンセサイザーという伴侶を得られたから。電子音は僕にとっては生音の延長。違いなんて何も感じません。


 ホルストの「惑星」を再編曲した新譜CDには、憧れのロケット博士、故糸川英夫さんに捧げる新たな1曲を加えました。かつて糸川さんが設計に携わった戦闘機「隼(はやぶさ)」に、少年の僕はもう夢中でした。宇宙に音はないけれど、音で宇宙を表現することはできる。僕は今も想像の翼で、糸川さんと一緒に宇宙を飛び回っているんです。(聞き手・吉田純子)


■とみた・いさお 1932年、東京都生まれ。作曲家。NHK「きょうの料理」、アニメ「リボンの騎士」など多くのテーマ曲を手がける。「展覧会の絵」など編曲も多数。

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最終更新日  2011.06.07 15:37:41
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