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イマゴ

イマゴ

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2005/04/10
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楽天日記で今でも思い出深いのは、この日記の掲示板への初カキコである。
書いてくれたのは、沖縄のミュージシャンであった。
女性である。
しかも……若い。(笑)

誰でもそうだったと思うが、初めて触るブログシステムは勝手が分からず戸惑うことが多かった。
そんな中で、初めての書き込みである。
ニックネームがローマ字だったこともあり、楽天スタッフによる歓迎の書き込みかと思ったものである。


独自でWebサイトを作ったことがある人なら分かると思うが、「アクセスを得る」と言うことは容易なことではない。
大海の孤島状態なのだ。
無名で始めるサイトである。
当たり前のことだが、どんなに質がよく面白いサイトであっても「そこにある」ということを知られなければ訪問者はない。
サイトを立ち上げたら、自然に訪問者がやってくると言うことはないのだ。

楽天やライブドアなどの大手が手がけるサービスは、サイト管理者の横方向へのコミュニケーションも作りこまれている。
日記を書けば、新着として扱われ「楽天村」の管理人達に周知される。
誰かが何かを書けば目に触れ、面白そうであればアクセスしてみることが可能なのだ。
テーマ別の投稿やジャンル別によるランキングなどで露出度が高くなれば、読まれる機会も多くなろうと言うものである。
考え抜かれた環境で始める楽天では、日に100アクセスを稼ぐのは容易であっても、独自で始めたサイトでは1アクセスを得るのもかなり困難なことが多いのだ。
当時のボクはそんなことも知らなかった。


ボクがこの日記を開設したのは昨年の6月29日である。
翌日に彼女から書き込みがあったのだが、阿呆で呑気なボクは書き込みを書き込みとも思わず「サービスが行き届いているなあ」などと思っていたのであった。(笑)
いろいろといじくっているウチに彼女のサイトへジャンプすることになって、かなり驚いたものである。
「えっ? 書き込み? フツーの一般人からの」
と正に目を疑うような感じであった。

向こうは、ミュージシャンである。
芸能人である。
いきなり背筋がピンとなり、鼻の下は伸びるような不甲斐なさである。
本人が日記を書いているとは限らない。
事務所やマネージャー、誰かが書いていることもあろう。
だが、訪問者のメッセージ、しかも初カキコは記念すべき日と言えたのだ。

その頃は、というか今でもそうなのだが掲示板へのカキコに対する返事を、自分の掲示板にするべきなのか、先方の掲示板にするべきなのか非常に迷った。
迷っていても仕方ないので、こっちとあっちの両方書いた。

メッセージをコピーするだけのマルチポストは、少し抵抗がある。
で、表現や内容を少し変えて両方のサイトに書き込むことにした。
このやり方は、自分の信条に基づくものだが、友達が増えると結構大変である。
もっとも、この仮想空間でも現世でもボクは友達が少ないので、いまだかつて大変な思いはしたことがないのだが。(笑)

一方で、この楽天にも困ったことがあった。
掲示板や日記への書き込み制限である。

初めて飛び込んだ仮想空間の世界である。
日記に書き込まれた時の嬉しさは、他の人でもやはり同じであろう。
そう信じていた。
素直だったボクは、気になった日記には書きこみするように心がけた。

ある時、すごく読ませる日記に巡り合って「いっちょ、感想でも……」と考えた。
掲示板を見ると、書き込みがない。
「良いサイトなのになぜ、誰も書いていかないのかなあ」
などと、これまた呑気に考え、推敲に推敲をかさねて「書き込み」ボタンを押すとエラーのメッセージが……。
もう絶句である。
「こう言うオチかあ」
落ち込んでひどく、納得である。
そら、誰も書いていないワケである。

ボクは自己中である。
純粋な気持ちを裏切られたようで、無性に腹立たしかった。
書き込み拒否を設定してあるサイトなら、掲示板を表示させないようにするなり、メッセージが自動表示されるようにするのがシステムの配慮と言うものである。
それがなっていない。

もうプンプンである。
腹立たしかったが、腹いせをぶちまける友達がいないと言うのは情けない。(笑)
で、もうスレるしかないのである。

釣りをする人は知っていると思うが、エサに見向きもしない魚の状態を「スレている」と言う。
ボクはまさに、楽天ではそんな人種になってしまったのだ。
サイトの訪問をしても滅多に書き込まないのである。
ヤレヤレである。

だが、まだまだである。
楽天の世界は奥が深いのだ。
書き込み拒否のシステムがなっていないと言って、油断していてはならないのだ。
安易に他所さまのサイトに訪問すると今度は「ご訪問ありがとうございました」メッセージが届くのである。(笑)
これは、他のブログを使ってみると分かるが、このカルチャーは楽天日記独特のものである。
良くも悪くも、他のブログサービスは楽天ほど、横方向のつながりが作りこまれていないのだ。
そのため、アクセス解析が装備されていても、ゲスト・メンバー問わず訪問者が誰なのかは分からないのである。

別に「ありがとうございました」メッセージ自体は歓迎である。
基本的に書き込みは嬉しいのである。
で、折り返し訪問してみると、ボク以外にも「訪問お礼に対するお礼」メッセージが書き込まれている。
つまり、訪問者がある都度、まったく同じメッセージを誰彼問わず、コピーペーストしているのである。
これにも正直、驚いた。
気持ちとか心と言うものがあれば、多少、表現は変わるのではないかとボクは思うのだ。
ボクは、ますますスレてしまった。

だが……である。
まだまだ、なのである。
この楽天には未知のツワモノが、もっといるのである。
その名も「ペコリン」ちゃんである。
因みに小倉優子は「ユコリン」であるが、これは本筋とは関係がない。

「ペコリン」ちゃんとは、ランダムで飛んでは着地先のサイトで、ご丁寧にも同じスタンプ(コピペのメッセ)を押して行く管理者である。
「ランダムで飛んできました~」程度ならカワイイ。
むしろ、ランダム機能と言うのは、そう言うものであり、この楽天のカルチャーを考慮すれば、当然あってしかるべきコミュニケーションである。
だが、巧妙な人もいるのである。
挨拶や自己紹介がうまく、比較的メッセージの量もあるので「熱心な人だなあ。ボクも見習わなきゃ」とお礼に行くと、そこの掲示板でも同じような他サイトの管理者からのお礼のメッセージが残されている。
「あれれ?」
と思い、そのサイトから先のリンクへ飛ぶと、ボクのサイトに残されたメッセージとまるっきり同じメッセージがっ。
「あーれー」
と絹を裂くような女性の悲鳴でも上げてしまいそうになるのであった。
ボクは、ますますスレてしまった。

まったく「あーあ」ってなもんである。
掲示板の話題だけに「スレが立つ」なんてダジャレを言うのも疲れてしまう。(笑)


関係ないが、ボクがあっちで運営するサイトに始めての書き込みがあった。
書き込みのメッセージを知らせるサインが携帯にあり、飛び上がるほど嬉しかった。
この楽天で、彼女から初めて書き込みがあったときの事を彷彿とさせた。
その相手とは……。

「人気ブログランキング」様

うーん……。
興味あるんだけれどねー。
まだ、参戦する気にはなれません……。
基本的にブログを続けられるかも分からないのに、ジツリキがあるのかどうか。

しっかし……。
思う人にはまったく思われず、思われもしない人から思われるようなものである。


ちなみに、こっちは「ボク」の一人称で「である」調。
あっちは「私」の一人称で「ですます」調……。
こっちを読んでから、あっちを読むとちょいとキモいことが分かった今日この頃。


水無月悠里の「元気まぐ」はこちら元気まぐ







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Last updated  2005/04/14 01:30:57 AM
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