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座乱読無駄話日記2

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2024.02.02
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カテゴリ:歴史・本など・・


 X(旧ツィッター)のほうで、今年の大河ドラマ「光る君へ」の立烏帽子が、透け透けだということが話題になっていました。
 ですが、絵巻物などの烏帽子の業弦を見ても黒いし。透ける要素はないように思っていましたが、これは、そもそも、大河の「平清盛」の時に、デザインされたものであるとのことが、明らかにされていました。黒い長い烏帽子が並ぶと、「重い」のでいっそ透き通らせてはどうか・・?というデザイナーのアイデアだそうです。

 でも、実はですね、明治以降に描かれた日本画家による歴史画には多少、透ける烏帽子があるのですね。
 それは、江戸時代からの浮世絵や、あるいは復古大和絵などの画家が、近代になって西洋絵画をまなび、改めて日本画を描き始めた時に、テーマとして歴史画を沢山描いている。
 これが、時代考証を、当時としてはできるだけ「科学的」に行ったものでもあり、また、幕末からの復古大和絵系統の者も加味して、なかなか麗しい日本画による歴史画が描かれたのですね。
 その中に、実は「透ける烏帽子」が出てくるのです。

菊池契月(燈籠大臣)


これは水野年方(忠信)



下村観山(継信最期)                   水野年方(岩清水)

 

 これらはだいたい、明治30年以降の頃に描かれています。
 西洋画を学習し、日本画に平板なものを払拭しようとして、リアルよりになったのでしょうね。
 幕末以来の復古大和絵などの系列では、絵巻物に忠実なので、烏帽子は真っ黒ですが、より自然な感覚に近づけたいというので、羅で作ったとされる烏帽子のリアルさの表現かも。
 現実には当時の烏帽子は、ガチガチに漆で固めた短いものでしたし。

で現実的には、烏帽子はどんなものだったのか? 烏帽子の断片は中世の遺跡から出ています。

侍烏帽子の一部。
秋田県横手市
 

立烏帽子が完形で出ましたね。
平塚市坪ノ内遺跡


 この他、鎌倉時代の烏帽子は断片で30例位あるようですが、墓の中から、頭部で出たものがあるそうです(岡山の鹿田遺跡)。烏帽子を被ったまま葬られたのでしょうね。病床て出家したりすれば、きちんと剃髪せず、髪の一部を切っただけでも、僧侶として葬られるので烏帽子はないかもとか思うので、急死?
 でも、やはり絵巻物で見るように、あまり透けるようには思えないほど、何度も漆を塗り重ねて作っているようです。

 ただ、現代は暑さもあってか、透ける烏帽子もあるようですが・・・・。

 絵巻物に忠実な烏帽子の描き方をする画家もいますが。

         小堀鞆音(竹生島)
         


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 ​座乱読ー別荘ー​       マンガ置き場。 現在「足利家の執事」連載中





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最終更新日  2024.02.03 15:22:12
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