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September 10, 2006
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カテゴリ:ヒーロー映画
 前作「マスク・オブ・ゾロ」は、冒頭、アンソニー・ホプキンス扮する初代ゾロの活躍に胸が踊った(当然アクションは吹き替えなんですが)。そこでグーンとトーンが上がったので、それ以上のものを見せることができるのかと心配になったほどだ。案の定、そこからさらに上昇することはできなかった。
 それに反して、「レジェンド・オブ・ゾロ」は、決して最初を落として出発したわけではないが、末広がりのおもしろさだった。筋立ても、アクションもよかった。(ゾロの失敗で農夫が死んだり、ラストも敵ボスの死に方があまりに悲惨だったりする部分など、もうちょっとなんとかならなかったのかと思うけど)
 だが、この手の映画を見るときの規準は、自分がそのヒーローになりたいかどうかだ。残念ながら、ここに登場したゾロにはなりたくない。女房、子供に振り回され、やっぱり家族が一番なんてヒーローは、憧れの対象ではない!
 どうも最近のアメリカ映画は、「家族」「ファミリー」を最優先事項にするのが気に障る。「スーパーマン・リターンズ(2006)」では、スーパーマンにも子供ができたようだし。
仮面のヒーローが所帯染みちゃったら、夢も希望もない(東京ボン太、古すぎ)じゃないの。
確かに、必殺シリーズの中村主水は、女房や姑のいびりに耐えるしがない婿養子だ。ところが裏へ回れば、剣の達人である。この二面性が、架空のヒーロー中村主水の醍醐味なのだ。
過去のゾロ映画の中でも、「アラン・ドロンのゾロ(1974)」では、二枚目スターアラン・ドロンが、おかまチックで弱虫のくせに虚勢を張った総督と颯爽とした剣の達人との相反する二つの面を出していた。
 表の顔が情けなければ情けないほど、ヒーローとして活躍が強調される。
 私たち凡人は、普段の生活の中で、たいてい情けないことばかりである。ヒーローになる機会はあまりない。だから、情けない人間が、思いも寄らぬヒーローの一面をもっているのが嬉しいし、痛快なのだ。
 だけれども、バンデラス=ゾロはといえば、素顔と仮面のヒーローとの区別がない。マスクをすることで、屋根から屋根に飛び移ったりするような思い切った動きはできるのだろう。プロレスラーはコーナーポスト最上段からリング下にいる対戦相手めがけてダイブするが、それは観客の見ている試合だからできるとのこと。普段はやっぱり恐いそうだ。バンデラス=ゾロも、日常と臨戦態勢を区別する役目を果たしているのかもしれない。しかし、彼自身のマスクをする目的は、悪人に素性が知れたことで、家族にまで危害が及ばないようにするためだ。
 素顔のバンデラス=ゾロが悪漢に襲われ、ボコボコにあされる。それを見た息子ホアキンが「パパ、情けない」とがっかりする。子どもの前でここまでかっこ悪いところを見せちゃえば、正体を見せるしか信頼を回復する道はないでしょう。けれど、きっちり素顔をさらすのではなく、動きとか言葉、持ち物から推測して「もしかして、パパってゾロ?うん、ゾロにちがいない」って思わせるような流れの方が、仮面のヒーローの趣があるってもんだ。(「スーパーマン・リターンズ」では、「もしかして、この子はスーパーマンの子ども?」と思わせぶりな筋立てだったでしょ。スーパーマン本人にしてみれば、「ああ、あのときの・・・」なんて、身に覚えがあったでしょうが)
バンデラス=ゾロは家族を守ろうとして悪人に捕まり、心ならずも覆面を剥がされるのだけれども、その裏には「うちの家族には、隠し事なんてないんですよ、ハッハッハ・・・」みたいな能天気な家族第一主義を感じてしまいます。
 息子のアホキンじゃなくてホアキンは、ゾロの息子らしい身の軽さと剣さばきで、八面六臂の活躍を見せた。次回作は「サン・オブ・ゾロ」かもしれない。
息子だけじゃない。妻のキャサリン・ゼタ=ジョーンズも凄いですよ。前作の「マスク・オブ・ゾロ」は、映画自体はつまらなかったけれど、キャサリンのお姿を拝見できただけで、それを帳消しにしてもよかったね。世の中にこんな美しい人がいたのか、かつて東宝のスクリーンで酒井和歌子を見たとき以来久々の起死回生バックドロップ級の感動だった。さらに、フェンシングや乗馬まで涼しい顔でこなすのだが、ここまでのレッスンは相当なものだっただろうと、役者根性にも恐れ入った。であったのだが、美人は三日見れば飽きるというか、他の出演作を狂ったように見たけれど、「マスク・オブ・・・」ほど心を揺さぶられることはなかった。
 そのキャサリン、今回は、ゾロの秘密を知った人間から脅迫され、家族を守るために、心ならずもスパイになる。
 ちょっと待ってくれ。キャサリンは、バンデラス=ゾロに引退を迫っていたはず。ゾロの正体がばれれば、バンデラスはもう活動はできないわけでしょ。だったら、わざわざ危険なスパイなど引き受けない方がいいじゃないですか。
 表向きの理由はそこにあったとしても、キャサリン自身は、自分の活躍する場、力を発揮する場がほしかったのじゃないかな。だって、無理無理仕方なくやらされているという割には、とぉっても生き生きとしてたよ。それから、クライマックスだって、キャサリンがゾロを救う。キャサリンがいなければ、ゾロは敵ボスに勝てなかったわけだし。
 もともと剣や乗馬の修練を積んだ女性だから、家庭の主婦にはおさまりきれない部分があったのとはちがうのかい。
 ってことは、次回作は親子三人が黒装束に黒マスクの「ファミリー・オブ・ゾロ」?これは絶対に正体がバレるね。
 
 暮れには007の新作が公開される。もしかして、ジェームズ・ボンドもマイ・ホーム・パパになっていた、なんてことはないだろうな。





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Last updated  September 10, 2006 09:29:13 AM
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