【ジムニスト】自己満足で仕上げた通勤快速ジムニーを改めてレビュー。
初めに言っておくと俺の中に『車を乗り換える』という概念は普通の人よりは無い。ファミリーカーや移動ツールとして考えれば別として『俺の車』ともなれば長く乗りたい。それこそ10年、いや20年と乗っていきたい・・・そんな中で導き出したのが・・・SUZUKI JIMMNY という車の選択肢であった。ラダーフレーム(シャーシの上にボディを被せるという構造)という幼少期にハマったミニ四駆の様な強固な骨格を持ち、オフロードにおける圧倒的な走破性は車というよりはバイク。まさに『男の車』として非常に魅力的に映ったのは言うまでもない。当初こそMT車にしようとはしていたものの、低排気量のMTジムニーは軽トラなみに遅いイメージしか無く、ATとして完成度の高いJB23W 最終型(特別仕様車 ランドベンチャー)を購入。屈強なフレームと強靭な足まわりは雪国東北の雪道を走破する為に必要となる。そう感じたのであった。【ノーマル状態の個人的インプレ】 見た目:★★★★★ トルク:★★★ 加速力:★★ 乗り心地:★★ 音質:★さっそく購入して乗った感想がコレだ。『クソ遅ェ!』想像をはるかに上回るモッサリ具合と非快適性。反面、その遅さも踏まえて説明のつかない謎の楽しさがありました。それは『進化する性能に対してここまで古い乗り心地なのは逆に斬新』とでも言うような感覚。もはやコイツは快適性を完全に捨てている。『狭い』『遅い』『燃費悪い』 車に求める要素の逆をいく完全なるオフロード車なのであろう。ならばと立ち上がったのが『通勤MAX計画』■通勤MAX計画この計画は通勤における快適さを中心に計画され、今の現状を打破するために実施される計画。あくまで快適さに重きをおきつつ、乗り手(オーナー)の欲求を満たすことでの精神的快適性も目指す。つまりは自分の欲求に対して正当化させた自己満足的な計画のことを言います。ということでいきなりですが購入6年 70,000km走行の現状このスタイルで仕上がってます。細かい装飾とかまで入れるとキリが無いので説明はしませんが、恐らく車体価格分くらい手を入れました(苦笑)ようやく求める見た目と走りを手に入れたなといった感じ。ならもっと良い車買えってのは言わないでください。・・・では少しだけ過去写真を使ってご説明させていただきますのでご清聴お願い致します(自己満足の発信)■エンジンチューニングK6A型と呼ばれるこのエンジン。トルクフルで低回転型と思いきやワゴンRからアルトワークス、ケーターハム等にも採用されるDOHCの高回転型ハイパワータイプ。メンテナンスフリーのタイミングチェーンや鍛造ピストン、メタルガスケット等、高い耐久性も兼ね備え、高い耐久性が人気で名機と呼ばれるエンジンです。過給機と相まって標準で64馬力を発揮するパワー。 しかし、その性能や数値も虚しく、ジムニーではではモッサリとした走りになっている。この問題は出力を上げるしか対策が無い。ならば耐久性を維持したまま限界までパワーを上げてやろうじゃないか!・ECU書き換え(ハイブリッジファースト CLEVER SP-2)ハイオク仕様・サブコン(ハイブリッジファースト ミニコンα)・ハイパフォーマンスタービン(KOYO)・強化アクチュエーター(HKS)・インテークチャンバー(MRS)・スクリュー内蔵メタルサクションパイプ(メタルワークスナカミチ)・ブローオフバルブ(ハイブリッジファースト)・ハイフローエアクリーナー(JAOS)・NAGバルブ(タニグチ)・オイルキャッチタンク(タニグチ)・オイル&ATFクーラー(タニグチ)・ラジエーターキャップ1.2kg/cm3(Kプロダクツ)・インタークーラープレート(RANO'S)・アーシングキット(タニグチ)・ATFフルード添加剤(タニグチ)ということで走りに影響しそうな部分はザクっとここまで変えました。まずはECUを書き換えて90.1PS/トルク13.1kg仕様にしています。これによってハイオク仕様になりプラグ番手も変わります。他にもインテークチャンバーやマフラー(フルEX)、オイルクーラーやオイルキャッチタンクが装着されている等、多くの条件が必須(推薦)となります。 そう・・・燃費の悪いジムニーの燃費を更に捨てた大掛かりなカスタムです(実燃費:ハイオク 6km/L)極めつけはハイパフォーマンスタービン(純正ECU設定で20馬力UP ※KOYO製 特注)の投入。書き換えたECUは純正タービンを使そのまま用する仕様だった為、共に組み合わせとしては最適だと思い決行しました。 強化アクチュエーターは付属品では無くHKS製(更に精度が高い)を移殖。 これをアクチュエーターとミニコンのモード切替で簡易セッティングして自己学習機能で高めています。結果として純正ジムニーとは別物の走りとなりました。満遍なくトルクが太く、スタートからトップスピードまで気持ち良く伸び、デフロックの無いATでありながらもパワーバンドに入るとMTなみのダイレクト感。最高速も余裕でメーターを振り切るハイパワー仕様となりました。元の95馬力仕様に対して20馬力UPのタービン+αなので100馬力以上を期待出来るとか出来ないとか。。。とは言え軽自動車なので、無理に出力を上げれば如何に丈夫なエンジンだとしても必ず負荷はかかってしまいます。高出力化に伴って重要視したのは『壊れないように耐久性を上げる』ということで、起こり得るリスク対策はおよそ万全に行っています。オープンエアクリーナー等はエンジン熱を吸って逆効果だったり、粉塵を吸ってエンジンダメージも危惧されるので行ってません。■こだわりの排気システム排気に当初スリップオン MRS製マフラーを使っていましたがパワーアップに伴いフルEXのヨシムラへ。バイク同様に溶接・精度・見た目にも美しい。クルマでヨシムラという意外性が格好良い。バイクの様な上品なエキゾーストサウンドに性能はジムニーでも体感出来ました。ちなみにこのマフラーを装着するにあたって、位置の関係でリアバンパーをショートタイプに変更する必要性があります。純正バンパーにはナンバーステーやバックライトがビルドインされているので位置変更や再装着も必須となります。ナンバー位置を変更すると今度は予備タイヤの装着位置も変更を余儀なくされ移設(後に外して今のプレートに変更)・・・するとリアのダサい純正牽引フック(フレーム)が剥き出しになります。俺の場合は容赦なく切断して社外を装着しました。ということでヨシムラマフラーは装着に伴って色々やることがある最低で最高なマフラーでもあります。■こだわりの足まわり【 フロント 】・APIO ROADWIN N8ショックアブソーバー(KYB製サス 減衰圧14段調整)・同メーカー20mmアップコイル(A2000SA-20)・RAYS A-LAP-J(限定色)鍛造ホイール・APIO ROADWIN ブレーキディスク・タニグチ 強化ブレーキパッド・TOYO オープンカントリー仕様(以前はヨコハマ ジオランダーMT)【 リア 】・APIO ROADWIN N8ショックアブソーバー(KYB製サス 減衰圧14段調整)・同メーカー20mmアップコイル(A2000SA-20)・RAYS A-LAP-J(限定色)鍛造ホイール・Rainbow Auto アルフィンドラム(HAYASHI RACING 共同開発)・タニグチ ホイールセンターキャップ・TOYO オープンカントリー仕様(以前はヨコハマ ジオランダーMT)ジムニーはローギアーで重いことからの加速力の鈍さも課題ですが、ラダーフレームによる乗り心地の悪さも課題に挙げられます。魅力でもある本格オフローダーの構造上、ある程度は妥協する必要はあるのですが結構ヤバいくらいに乗り心地が悪いのです。1つは純正サスペンションが柔らか過ぎてロールが酷く、もれなく体調不良に陥ります。特に峠道や高速道路での長時間走行は精神的にも肉体的にもめちゃくちゃ疲れます。首の座っていない新生児を乗せれば頭が吹っ飛びます(汗)とてもじゃないですが我が子は乗せませんでした。四駆のカスタムではリフトアップが定番ですが、重心を上げ、サスのストローク量を更に長くしてしまうと余計に安定感に欠けるので過激なリストアップはしないというのが個人的なこだわり。コイルで20mmUPにして高性能サスで乗り心地を確保(約1インチUP) タイヤも175から185にしているので純正車高と比べ5cm程度 車高が上がり見た目もワイルドになりました。 他、最軽量のアルミ鍛造ホイールとアルフィンドラム、ブレーキ類をSETしてバネ下重量を軽量化。 見た目も良くなりますが走りも別次元に軽快で良くなりました。 ※これ以上のタイヤ径はメーターが狂うので車検対象外になります。冬タイヤは純正ホイールを使用。 10型ランドベンチャー アルミ純正ホイール(16インチ)は1本5.5kgと過去歴代ジムニーの中でも最軽量ホイール。高純度ダークシルバー塗装の質感やデザイン、性能面から見ても下手なカスタムホイールよりも性能が良く人気のホイールです(最軽量がRAYS A LAP-J 4.8kg)■カスタム後 走りの総評一言で言えば『ジムニーとしては速い』と思います。ジムニーと言えば信号待ちで止まっていたり、前の車がジムニーだと『うわぁジムニーじゃん。』とガッカリしてしまうほどの影響力を持ち、軽トラや大型トラック同様に渋滞を作る筆頭格みたいな立場としてレッテルをはられている遅い車なわけです。 そう思う連中に対して、似つかわしくないスタートダッシュとスムーズな加速力が手に入り高速道路でも快適です。足まわり強化の効果ではロールも減ってカッチリ曲がり、キメ細かく止まるので安全面は大幅に上がったと思います(ジムニーとしては)■魅惑の音響システムとインテリア音楽をこよなく愛する俺にとってジムニー購入後に落胆したのが、標準装備の音響システム。もはや音質という言葉を使うのもおこがましい程にレベルの低い音でございました(汗)言葉悪く言えば・・・ゴミ。 音が出ているだけでAMラジオ並の音像で不快でしかない。標準装備では小さなスピーカーが左右2発、足場の奥まった場所にとりあえず程度で装着されています。これに対してツイーター付のスピーカー4発(前後2発ずつ)とサブウーハー & 別体ツイーターを追加。後付けした別体スピーカーと合わせて鬼のイコライジングを数年レベルで微調整して仕上げました。この辺は趣味であるギターアンプやエフェクター調整に近い作業なので楽器経験が大いに役立ちました。メインスピーカーの径が小さいので中低音のキレは限界がありますが良い線いっていると思います。インテリアに関しては特別仕様車ランドベンチャーの場合、既にメーターやシート表皮(シートヒーター内蔵)等は高級感があります。そんな中でもプラスチック素材をアルミやステンレス、未塗装を塗装品やメッキに変えてラグジュアリー感もUPさせて乗っているときの雰囲気を盛り上げています。■信頼のバックライト車高が上がったことによりリアバンパーに内蔵されるバックライトが暗くて後方を照らしてくれないという問題が発生。この対策で後付けのバックライト(作業灯)を購入するも防水性が悪く故障が頻発。最終的には信頼のIPF製に交換しました。【カスタム後の個人的インプレ】 見た目:★★★★★ トルク:★★★★ 加速力:★★★★★ 乗り心地:★★★ 音質:★★★★過激なリフトアップはしていないので見た目にも上品。自然な仕上がりでありながらも、グリル等はリアルカーボン、他、アンダーガードや牽引フックはステンレスパーツで仕上げ高級感もUP。灯火類もフルLEDとしています。グリルのメッシュ部分から覗く赤いエンジン内部が『中身もやってるぜ!』という秘めた戦闘力をチラリズム。でも見た目は良くあるコテコテなリフトアップ車ではなく大人な感じにしています。という感じで自己満足終了。あとはいつまでも綺麗に大切に維持するだけでございます。