カテゴリ:三椏王国:第二王子
今日、夕飯を食べている時の事である。 3種類の和風パスタ (トマト系とか、他にもあるだろうに…)を、 私は長男と奪い合いながら食していた。 チラッと横を見ると小学2年の次男の、 フォークを持つ手が止まったままだ。 『なくなるよ。』 私がそう言うと、取り皿にパスタを入れるものの、 ソレを口に運ぼうとしない。 学校で何かあったのかな。 長男が、たらこおいしいね~とか言っている時に、 次男はカタン…と音を鳴らし、 フォークを取り皿の上に置いた。 食いしん坊な次男が、 真っ先に美味しいものを独り占めする次男が、 手を休めた……! 次男はフッと短いため息を吐いて、口を開いた。 『マサシがおるじゃん?』 マサシとは小学4年の長男と同い年で、 同じマンションの違う棟に住んでいる、幼馴染だ。 『毎日、俺にさわってくる。』 『さわる?』 『うん。毎日抱かれる。』 だ…抱か…? 『毎日抱っこされたり、チュウしてくる。』 ああ…。抱っこね。ビックリした。 次男は、よく男の子の友達からキスされる。 それは幼い頃からの事で、 本人はもう慣れたものなのだが、 マサシからのソレだけは、我慢ならないらしい。 何故か。 マサシisブサイク。 『イヤだって言えば?俺が言おうか?』 長男が次男の為に男らしい一面を見せるが、 次男は首を横に振った。 『ま、いっか。明日殴っとこ。』 そんな解決法を、長男は許さない。 『何でも暴力で解決するのはダメよ?』 だが次男は、自己完結してスッキリしたのか、 もりもりパスタを食べ始めていた。 長男の忠告など、聞いちゃいねェ…。 次男は将来、長男と一緒に暮らすか、 保育園の頃からの友達2人と暮らすと言っている。 『結婚なんかせずにずっと一緒に暮らすんだ~って、 うちの子嬉しそうに言ってたよ…。』 と、次男の友達の母親に言われた。 まあ、息子が3人もいるのだから、 一人ぐらいその道に入るのも悪くない。 ……おもしろくなりそうだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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