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梶井基次郎『檸檬』講談社文庫
父の書棚にあったものを 2月に帰省したとき、いくらか持ち出した。 で、だれかが、「初恋の彼女が好きだといっていた本」という 『檸檬』を読んでみた。 同人誌に寄せられた短編なので、 短く、さらっと読める。 安倍公房に似たような感じ。 ☆あらすじ 堕落した学生が街を放浪し、 偶然見かけた檸檬に奇妙な感覚を覚えるという話。 ☆ カタルシスというか幻想というか とにかくメランコリック☆ 梶井さんにしか書けないものだなぁと思いました。 奥が深いし、なんとなく、 不安な空気とよどんだ感じのする文体です。 「檸檬」という果物と学生の乱れた心。 なんともおかしな短編なのに けっして破綻せず、一種のカタルシスを覚える。 世界に引き込まれる。 文豪っていうのは、すごいんだなぁ…。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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