消失を彷徨う空中庭園

俺が転職を考えたのは去年の冬。
それまでも全く考えたことなかったでもないけど、行動はしなかった。

自分を変えることと周りを変えること。

これはある意味、イコールだと思う。
足りないものが多くて、自分はもっと思い描くものは大きいのに。
力が足りなくて。いつも一人で。
ずっと、一人違う場所を歩いてたみたい。

転職にさしたる理由はない。
他の人のように、強い決意や、理不尽なこともなければ、仕事も順調にやっていた。
それどころか、俺の営業所は開設以来の快挙で、全営業所トップの成績の快挙を遂げた。
その中で達成率が二位までいけたんだから、ある意味、できすぎたくらいだ。

だけど、夢が足りなかった。
とても希望のある世界ではなかった。
新聞読めばわかるけど、株価が暴落のランキングは建築業界が軒並み顔をそろえている。
５０％から７０％も暴落するなど、異常な事態だ。
末端はもっとむごい。
それを変えていくだけの力が、俺にはなかった。
努力をした。
でも、だめだった。

つらい思いもした。

体も疲れていた。
慢性的な吐き気や、軽度の躁鬱、時折意識が飛びそうになること、過呼吸、心臓の痛み。
白髪も増えて疲労した顔になり、最後には電車と接触事故を起こした。

今でも覚えてるが、りんさんやはてなっちさんは転職に反対をした。
彩見さんも含め、最初は誰もが反対だった。
先輩からの毎日の引き留めもあった。

嫌だった。どん底だった。
誰にも受け入れてもらえない心持ちだった。

当たり前だ。

俺自身のことを、他に誰が決定する。
俺自身が選んだ道を、歩くのは俺なのだから。
自分の決定には、自分以外の誰にも責任はない。

相談することもやめて、一人で考えた。
一人で決めた。

あらゆる可能性を色んな角度から考えて、たった一社の会社を見つけた。
俺は転職活動で、一社しか受けていない。
今の俺の会社だ。

内定をもらうと、家族の猛反対を押し切って、勝手に転職した。
車を処分し、貯金を使って引っ越して新生活を始めた。
春から時給千円。
今までみたいに、家賃も出してもらえない。給料も減る。ボーナスもない。
今までみたいに、将来の保証もない。

だけど、夢があると信じて選んだ仕事。


今、俺に後悔はない。
ここには本当にチャンスがある。
夢の上方修正が必要になるかもしれないくらい、チャンスがある。
そして、いつか俺は誰かに夢を与える。


他人はいつでも好き勝手を言う。

それでいいと思う。

他人なのだから。

そこに何も責任はない。

大事なのは自分がどうあるか。



この国を変えていくんだ。

俺と、俺の仲間で。

夢の力を使って。

笑顔と元気の力で。

優しさの力で。

有機の力で。

認め合う心で。


俺が使わない言葉。

否定する言葉。

何にでも後ろ向きな理由はつけられる。

もっとプラスを足していけば何かがチャンスに変わるかもしれないのに。

目の前にあるものが、大きく輝く成功かもしれないのに。

みんなどうして掴まないの？

どうして、否定する言葉を探そうとするの。

自分の意志で成功に変わる偉大な夢かもしれないのに。



失敗とは、努力を怠けて適当にしたこと。

全力で打ち込んでの失敗は、失敗じゃない。

必ずプラスが残って、次のプラスの芽を残すから。



突然俺は、気まぐれで行動する。

つい変化を求めてしまう。

俺はそういう星の下に生まれた。

今まで、数多の人が俺の夢を否定した。

偉い人も、仲のいい人も。

相手にとって不足はない！

でっかく咲かせるから。

俺の35年計画のシナリオ通りの夢を。



最後まで俺が俺自身であること。

これが俺の誓い。



24時間テレビを見て、俺も誓ってみました。