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カテゴリ:登場人猫
元飼い主のおばんと最初に会ったのは1997年5月下旬。アタシはなぜか路上生活してた。なんでそんなことになったのかは、もう忘れた。
でも、自称ヒマラヤンの長毛種のアタシ、路上生活はそりゃあつらかった。あの年は6月だというのにいくつも台風がやってきて、濡れない場所を探すのが大変だったわ。 で、その年の6月に無理やりおばんに拉致された。 おばんはアタシをシャンプーしながら、「かわいそうに、なんで捨てられちゃったんだろう、こんなにいい子なのに、かわいそうに」とぼやいてた。 ……ぼやき、とは言わないかな、これは。でもさ、まずはご飯だろが。いきなりシャンプーだぜ。その次は、大、大、大、大っ嫌いなドライヤー。まずは飯くれよ。だから最初の2週間は敵として扱ってやった。その後は、同居人としてやったけど。 拉致された当時、アタシの体重は3.4キロ。その半年後は4.8キロ。「ごはん食べられなくって、48キロのヒトが34キロにやせちゃってたのね」、はおばん。 1998年5月に450グラムしかなかった(思いっきり過去形!)「ファー」がやってきた。 ファーのことは次として、拉致されてから7年半、おばんと暮らしてあげたけど、アタシも寿命となってしまった。 ご飯食べなくなったアタシをおばんは病院に連れて行かなかった。「年齢が年齢だし、レミには穏やかな日がゆっくりと流れて欲しい。イヤな思いをさせて、たとえちょっとだけ長生きできたとしても、レミにとってはつらいだけに違いない」ということだったらしい。 おばんは記念日を覚えるのが苦手なので、アタシはわかりやすいように、2005年1月4日午前4時44分に息をするのを止めたんだ。 ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006/03/26 10:00:25 PM
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