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カテゴリ:RESET [Through]
学校閉鎖が解除されるということは、学校に生徒が来るという事だ。
しかも、閉鎖中、なにも改善されないまま、現代に移動していまい、 なおかつ、その現代にとっては最悪のウイルスを載せていた。 M達は、異次元からきた背景には、彩香達を守る義務があった。 学校に充満するウイルスを撤去することより、 彩香達を学校と共に元に戻す方法を考えていた。 学校に次々に登校する異次元の生徒達は、学校が見当たらないが、 校門前までは確実に来ていた。 そのラインを越えるか越えないかの問題だった。 彩香と仁美はそうとは知らずに、2人だけの教室を過ごしていた。 異次元の生徒の1人が、 「ここにあったよねぇ、校門」 といって、ふざけ半分に、手を伸ばした。 すると、不思議な事に、指先だけが、消えているのだ。 気付いた生徒は、前進して、みるみる体が消えていった。 それを見た他の生徒が、 「おもしれぇ」 と言う者と、 「あたし、恐いわ」 と言う者と分かれた。 過半数は、消えて行くのを楽しむ生徒となり、次々と校門の前に 出て消えていった。 最初に入った生徒は、 「これはいったい、何処なんだ?」 と言って、戻ろうとした。 しかし、さっきのように体が消える事もなく、逆に壁があるかのように 跳ね返す感覚がした。 そう、異次元の生徒は、現代の空間を抜けては逆に戻る事が出来なかったのだ。 生徒が校内に入ると、窓の外で何かが起こっていることに気付いた。 「戦争?事件?何か騒がしいぞ」 校門をくぐって入って来た生徒は、その光景を校庭からも確認出来た。 通り抜けるのを拒む生徒達は、消えていった生徒達を追い掛けるかどうか 悩んでいたが、そこに教師もやってきて、 「見えないけど、はいるぞ」 と、普通のように喋った。 「行くんですか?」 「ああ、行くのを見ていたし、行った生徒を放ってはおけないだろ?」 そう答えた教師は、異次元の田中先生だった。 迷っている生徒の後押しをしながら校門を越えて行った。 他の教師も到着し、田中先生に続いた。 そして、やはり、田中先生達は、校庭で騒ぎが起きている光景を見たのだ。 彩香と仁美はその光景に気がつかなかったのか? いや、そうではない。 彩香達のいる学校とは違っていたのだ。 異次元から来た者は、現代の学校への壁を抜けて、自分達のいた学校に 転送されている、 そう、今現代に移動してしまった異次元からの学校に行っていたのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.07.03 00:50:29
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