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2007.07.02
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カテゴリ:RESET [Through]
学校閉鎖が解除されるということは、学校に生徒が来るという事だ。
しかも、閉鎖中、なにも改善されないまま、現代に移動していまい、
なおかつ、その現代にとっては最悪のウイルスを載せていた。
M達は、異次元からきた背景には、彩香達を守る義務があった。
学校に充満するウイルスを撤去することより、
彩香達を学校と共に元に戻す方法を考えていた。
学校に次々に登校する異次元の生徒達は、学校が見当たらないが、
校門前までは確実に来ていた。
そのラインを越えるか越えないかの問題だった。
彩香と仁美はそうとは知らずに、2人だけの教室を過ごしていた。
異次元の生徒の1人が、

「ここにあったよねぇ、校門」

といって、ふざけ半分に、手を伸ばした。
すると、不思議な事に、指先だけが、消えているのだ。
気付いた生徒は、前進して、みるみる体が消えていった。
それを見た他の生徒が、

「おもしれぇ」

と言う者と、

「あたし、恐いわ」

と言う者と分かれた。
過半数は、消えて行くのを楽しむ生徒となり、次々と校門の前に
出て消えていった。
最初に入った生徒は、

「これはいったい、何処なんだ?」

と言って、戻ろうとした。
しかし、さっきのように体が消える事もなく、逆に壁があるかのように
跳ね返す感覚がした。
そう、異次元の生徒は、現代の空間を抜けては逆に戻る事が出来なかったのだ。
生徒が校内に入ると、窓の外で何かが起こっていることに気付いた。

「戦争?事件?何か騒がしいぞ」

校門をくぐって入って来た生徒は、その光景を校庭からも確認出来た。
通り抜けるのを拒む生徒達は、消えていった生徒達を追い掛けるかどうか
悩んでいたが、そこに教師もやってきて、

「見えないけど、はいるぞ」

と、普通のように喋った。

「行くんですか?」

「ああ、行くのを見ていたし、行った生徒を放ってはおけないだろ?」

そう答えた教師は、異次元の田中先生だった。
迷っている生徒の後押しをしながら校門を越えて行った。
他の教師も到着し、田中先生に続いた。
そして、やはり、田中先生達は、校庭で騒ぎが起きている光景を見たのだ。
彩香と仁美はその光景に気がつかなかったのか?
いや、そうではない。
彩香達のいる学校とは違っていたのだ。
異次元から来た者は、現代の学校への壁を抜けて、自分達のいた学校に
転送されている、
そう、今現代に移動してしまった異次元からの学校に行っていたのだ。





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Last updated  2007.07.03 00:50:29
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