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りぼん の‘きらりんキッチン’

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February 8, 2008
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同人誌の原稿締め切りが、来週に迫っているので、最後の仕上げを、今、必死でやっている。

吉田修一2.jpg

今回をもって終わることが決まっているので、納得いく形にしたいし。
書けない、書けない~~と、頭を抱えながらも、なんだかんだと、60枚弱になった。



だもんで、1月2月と、本を読むペースが落ちている。

今年に入って最初に読んだのが、吉田修一の、「春、バーニーズで」だった。

吉田修一.jpg

人生において、こっちを選んだけど、別の、あっちの道もあった・・ということは、誰にもあること。
また、ここで、ちょっとしたこと、些細なきっかけで、別の方向を選ぶってことも。

それは、人やモノ、こと、色んな出会いに起因するのかもしれない。


この作品は、連作短篇集なのだが、私は、その中でも、「パーキングエリア」というのに、強くひかれた。


主人公は、ある朝、会社に行く途中、ふと、会社への道とは違う方向にハンドルをきる。
そっちにきることによって、どうなるか・・・。

車線変更のための、たかが45度なのだが、その45度は、その日、会社に行かないという、主人公にとって、大きな意味を持った。

“衝動的というのは、どちらかというと熱い感情のイメージがあるが、実際は、冷静沈着なものだ” とある。

無断で会社を休むということは、社員一人失踪したということは、どんな波紋を巻き起こすか。
会社で騒ぎになること、すぐに家に連絡が入ること、連絡が入って慌てる妻の様子、そしてすぐに後悔するだろう自分の自分のこと、そんな色んなことが、実に、冷静に頭に浮かぶというのだ。


誰だって、急にふらっと、今から、どこかへ行ってしまいたいとか、いつもの決められた行動とは違う道、時間を行ってみたいというのがあると思う。
と言うか、そうしたら、どうなるだろうかと、頭に思い浮かべることが。

ある方が、この本の感想として、
「誰だって、仕事を放り出したいと思うことはあるだろう。自分にはそんなだいそれたことはできないが、疑似体験として読むにはありがたい」
というようなことをおっしゃっていた。  Exactly!!

そして、ラストがとにかくよかった。 
ある種、感動すらした。

これから読む人のために、あえて結末は、書かないでおくが、私も、主人公の妻のような人になりたいと思った。
ありそうで、できそうで・・・   短いけど、とても心に残る作品だった。

写真がたくさんあることもあり、すぐに読めてしまうので、ちょっと時間あるから、ってときに、絶対読んでほしい一冊である。


夏に読んだ、同じく吉田修一の短編集 「うりずん」

写真とストーリーのコラボが素晴らしい。
1+1は、2以上、プラスαで、楽しめる作品だ。
どこにでもいる、自分の周りにもいそうな、平凡な日々を送ってういる人々。
だけど、そこには、一つ一つ、物語がある。

1つの話が、5ページほどなのに、なのに、とってもよくわかる。
その人の気持ち。 そこにいる人の気持ち。
それは、きっと、あぁそういうことってあるよなと思える、そんな普通の日々を並べてあるからに違いない。

何気ない日常を切り取って小説にすることに対しては、やっぱピカイチだな、この人は、って思った。

さすが、芥川賞作家(^^)v
読んだあとは、いつも、自分の日常や周りに目を向けたくなる。

私の大好きな作家の一人です。

虫眼鏡~~虫眼鏡~~虫眼鏡~~虫眼鏡~~虫眼鏡~~虫眼鏡~~虫眼鏡~~虫眼鏡~~虫眼鏡~~虫眼鏡~~虫眼鏡

感想というわけではないけれど。。。「パーキングエリア」

私がもし、日常を放り出したら、あなたは探してくれますか?

困るから、じゃなくて、物理的に、生活的に、必要だから・・・じゃなくて、寂しいから、いないと心にポッカリ穴があいちゃったみたいだから、だから・・・
そんな理由で。 

そして、「パーキングエリア」の妻のように、私を、これ以上ないという愛情で、見守ってくれますか? 

そんな風に叫びたくなる作品だった。

そんな不思議な力が、この人の作品には、いつもあるような気がする。






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Last updated  February 8, 2008 06:46:18 PM
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