2010/01/18(月)12:23
不景気と店長
昨年、7月にオープンさせた店舗がある。
店舗のオープン直前の話を、
このブログにも少し書かせてもらったことがあった。
あの、生意気(なまいき)な店長は真冬も元気だ。
そう、新店舗オープン前の打ち合わせの際。。。
わたしが、新店舗のコンセプトを話した後。。。
店長
”ちょっといいですか?”
わたし
”はい”
店長
”今回のお店は、すべて自分の考えでやらせてもらえませんか”
わたし
”すべて自分の考え。ということは、
うまくいかなかった時、責任も、すべて自分一人の責任。ということになりますよ。”
店長
”はい(笑)”
”手助けは、まったく必要ないです。”
わたし
”いいでしょう。
すべてお任せいたします。”
昨年の夏、
取り交わされた会話だ。
その後、この新店舗はどうなったのかというと。。。
売り上げが下がったら、ガミガミ悪口を言おうと楽しみに待っていたのだが♪
大雪にもかかわらず、数字は順調だ。
つまらん。
わたしは、
従順で素直な人より、ビックマウスが好きだ。
自分と価値観が全く異なる人間が好きだ。
今日、
わたしは夕方、歯医者さんへ行く。
おみやげに今朝、
歯医者の美人のお姉さん方に、
お菓子と、今年から発売になったばかりのベーグルを、
生意気な店長から仕方なく購入した。
のだが。。。
先ほど、店長がわたしのところへやってきた。
不敵な微笑み(ほほえみ)を浮かべて。。。
店長
”おかげさまで本日、ベーグル完売しました♪”
わたし
”えっ オープンしてまだ1時間もたってないでしょ。”
店長
”お客様に申し訳ないです。。。
でも、現状、作れる数は、これでいっぱい、いっぱいですから。”
わたし
”それじゃあ わたしがさっき買ったベーグルを返品しましょうか?”
店長
”いいですよ(笑)。
それっぽっち並べても、焼け石に水ですから(笑)”
彼女は、ふたりのお子さんを育てながら、
オープンして1時間で完売するベーグルをつくっている。。。
どうも、この店長と話をしていると、
日本が不景気だということを忘れさせてくれる。
彼女は、
製菓学校やパン屋さんで勉強したことはない。
完全な自己流だ。
おそらくパンの知識だけなら、私の方が勝って(まさって)いることだろう。
しかし、パンの筆記テストなら勝てても、実技は完敗だろう。
彼女は、
むかし、ひとりでガラパゴス島にいったことがある。
そして、モンゴルや南米の大自然の中を旅したことがあるそうだ。
彼女の選択した第二外国語はスペイン語。
いっぽう、わたしはというと、
ヨーロッパやニューヨークが好きで、北欧デザインが好きだ。
だから第二外国語はスウェーデン語だった。
トイレのないジャングルに行きたいとは思わない。
人生いろいろ。人間もいろいろだ。