「サハラ」に続くマイルストーン２作目。1972年11月録音。基本的に前作を踏襲しながらもフォーマットを拡大し、最大７人での表現を試みている。

前作での４名、マッコイ、ソニー・フォーチュン、カルヴィン・ヒル、アルフォンス・ムザーンに加えて、チャールズ・トリバー(flh)、マイケル・ホワイト(vln)、ムトゥーメ(perc)が１と５の２曲に参加。ムトゥーメはジミー・ヒースの息子だが、やはり後にマイルス・バンドに加入する。

やはり楽器が増えると音楽のカラーも豊かになり、表現しやすくなるようだ。１の「ネイティブ・ソング」は前作の「サハラ」と「ヴァレイ・オブ・ライフ」を合わせたような感じで、ニューヨークとアフリカを結びつけるような曲。アルバム・タイトル曲の３は自身の妻に捧げた曲だが、それにしては激しい演奏だ。でもこれがマッコイ流。そして一転静かな４へ。この切替わりが素晴らしい。

そして傑作なのが２の「夜は千の眼を持つ」。言わずと知れたスタンダードだが、これを例の調子でガンガンやっていて面白い。

1.Native Song
2.The Night Has a Thousand Eyes 音量にご注意ください
3.Song for My Lady
4.A Silent Tear
5.Essence

McCoy Tyner (p)
Charles Tolliver (flh)
Sonny Fortune (as,ss,fl)
Micheal White (vln)
Carvin Hill (b)
Alphonse Mouzon (ds)
Mtume (conga,perc)