2024/03/18(月)20:40
昔取った杵柄
前にも書いたことありますが、わが家の骨とう品 ? の中にこれが有ります。
「計算尺」です。
社会人になった時はまだ電卓なんか無い時代でした。
営業に必要な達成率、進捗率、粗利率等の割り算、掛け算は専らこの機械式計算機を使う時代でした。
幸いにも大学時代に部活でこの計算機を使っていたので会社に入っても、スーと使えたのですが、何分にも計算に時間がかかりました。
そんな時、会社から商工会議所が主催の「計算尺の使い方」の講習への参加を勧められて参加しました。
当時は技術系学生、実社会に於いては技術者の必須の道具ででしたが、文科系の私には縁が無かったので使ったことが無かったのです。
受講のお陰で小数点1位くらいの計算なら即座に出来る、当時としては頼もしい「武器」となったのでした。
この写真の計算尺は大きくて長さが30cm程ありますが、当時私が使っていたのは20cm足らずのコンパクトでいつもカッターシャツの胸のポケットに入れていたものでした。
さて、ここからが本論なのですが、かれこれ60年近く前に使ったまま、使ったことが無かったのですが、目に入ったので使ってみました。
真ん中の部分をスライドして掛け算、割り算をするのですが・・・
結果は・・・・60年近くの空白期間が有ったのですが無事計算することが出来ました。
正に「昔取った杵柄」でした。
こんな計算尺を使ってると間もなく大きな卓上電子計算機が入って来ました。
忘れもしない、キャノン製で数字の表示は一桁ずつ並んだ真空管の様なものでした。
netで画像を探しましたらこんなのしか見つけられませんでしたが・・・
もっともっと大きいものでした。
使う為にはわざわざこの様な電卓が置いてある場所に行かねばならず、人が使っていたら待たねばならないので、こんな計算機が入っても、ソロバン代わりの足し算引き算には使いましたが、割り算、掛け算は専ら計算尺を使っていました。
その後、手のひらに乗る電卓が出て機械式計算機も 大きな卓上計算機も 計算尺も世の中から消えてしまって・・・
計算尺のみ、わが家では骨とう品として存在するに至っているというお話でした。