テレアポ営業に思う
先月の後半、めったにかかってこなくなった自宅の固定電話に、ほぼ1日に1本の割合でコールが鳴りました。出てみると、先ず間違いなくNTTの『フレッツ光』の勧誘です。若い女性や男性の声で、「お忙しい中、失礼いたします…」というフレーズから始まる。おそらく年度末なので、ノルマ達成のためにかまびすしくなっていたのでしょう。勢い余って、今月に入ってからもかかってきたことがありました。こっちは既に何年も前から『auひかり』だし、auスマホの基本料金が1人約1,500円分安くなる『auスマートバリュー』を契約しているので、まったく乗り換えるつもりはありません。仮に、今のauとの契約よりNTTが有利な条件だったとしても、やっぱり乗り換える気にはなれない。「こっちの方がお得ですよ。乗り換えましょうよ」というフレーズが、今までの自分の行動を否定されたかのような、そんな思いにとらわれて、腹ただしいからです。自分がある日、ふと疑問に思って調べていったら、NTTの方が料金的にあるいはサービス的にauを越えていた、だから乗り換えよう、という行動だったら是です。それは、自分で疑問を認識し、自力で調べるからこそ、できた判断なわけですから、これほど自己満足する世界はありません。ところが、アカの他人に奨められ、それで契約を翻すのは、「やらされている」感があって、どうにも消化不良状態となります。それよりも何よりも、電話で勧誘する『テレアポ営業』というのが、未だに成立しているのがおかしい。これっていわゆる飛び込み営業ですよね。高度経済成長の時代ならいざ知らず、これだけ多様な価値観が尊重される中で、飛び込み営業の類は成約率が極端に低いはず。それもそのはず、営業される側は自分が選択してきたこれまでの過去を、あたかも否定されるような感覚を覚えるからです。まぁ、中には優柔不断な人がいて、他人に行く末を決めてもらうことが、自分にとっての安心感につながる、という人もいましょうが、世の中、そういう人ばかりじゃありませんよね。かつて飛び込み営業の代名詞だった車のディーラーやマンション・住宅販売業者が今では店舗やモデルルームに能動的に足を運んでくれる潜在顧客をがっちり掴もう、と『待ち』の営業に徹している時代です。これは、テレアポ営業にしろ、飛び込み営業にしろ、客観的に計測するとどの営業手法よりも成約率が低く、投資対コストで見たときに「割に合わない」ということが分かったからなんでしょうね。なのに、未だにこういう営業戦術を使っている事業者は、単なるその事業者側の自己満足に過ぎません。それよりも、この営業手法に嫌悪感を抱いている人が僕のほかにもたくさんいると思うので、「二度とそのサービスやブランドは利用しない」と、むしろ逆効果を来たしていることにもなるんじゃないでしょうか。さらに僕が気になることは、こういう営業手法を気に入らない人が電話を受けたときに、一気に不機嫌になってオペレータに悪口雑言を浴びせかけることもあるでしょうし、そんな暴言を聞かされたオペレータも不機嫌になります。やらなくても良いテレアポ営業のせいで、多くの人が不機嫌になる、ということに、心を痛めてしまいます。世の事業者は、早くこの不毛な営業手法を全廃して、まっとうな活動をして欲しいと思う昨今です。【★】アルミス 反射ステッカーセールスお断り 90X300(570)【アルミス 反射ステッカーセー...価格:734円(税込、送料別)