2008/12/20(土)02:16
思い通りに。
生徒とのやりとりの中には、
色んな考えを引き起こすキッカケがけっこうあります。
今日は、自転車に乗りながら、
ある受験生と話していたことを考えてました。
受験を前にして夜眠ることができず、
昼夜逆転生活をしているというその子。
そんな生活だからか集中力も散漫で、
そんな自分に自己嫌悪だそう。
「ガソリン入れないと車も走んないぞ~」
なんて言いながら、僕らの身体はそんな単純じゃないな~と思いました。
色んなものを計算でコントロールできる社会に生きていると、
僕らの身体も同じように、思い通りに動かせるものと思いがちになります。
でも、それは絶対間違いだと思うのです。
眠くなったら眠たいし、お腹空いたら食べたいし。
それをごまかすこともある程度はできるけど、
色んなところに無理をきたして、結局無駄だな~と思うのです。
でも、
ゆっくり休んでしっかり食べれば動いてくれるかというと、
そんなことばかりでもないようで。
食っちゃ寝生活の日ほど、身体はだるかったりしますよね。
逆に、
休憩と食事が不足してたらいつもしんどいかと言えば、
テンションが上がってるときはむしろ調子が良かったりします。
これは、一筋縄ではいかないぞ。
自分が毎日付き合ってる「からだ」は、実は分からないことだらけなんだ。
22年間一緒にいても、そのメンテナンスは、分かってるようで分からない。
「休養+栄養補給=エネルギー」なんて単純な図式化で割り切れない不思議が、
僕らの身体にはあるんだなあ。
単純化を阻む変数が、いつも影響を与え続けてる。
それが何なのかをつかむことが、自分との付き合い方なんだろうな。
そしてそれは、「自然」との付き合い方でもあったりして。
「奇跡のリンゴ」に書いてありました。
木村さんが「枯れないでくれ」って声かけをしなかった木は必ず枯れたそうです。
心理学か何かの本で読みました。
ポジティブな言葉が書かれたペットボトルに入った水は、
ネガティブなものに比べて長持ちしたんですって。
今の科学では分かっていない変数が、自然界にはきっとあるんでしょう。
科学が発達して、情報化社会になって、
知らないことなんてないように思えてしまうけど、
実は他でもない自分のことすら、全然分かってない。
いろんなことを「分かったつもり」になって斜めに構えてしまうのは、
すんごくもったいないことなんだと思う。
まっすぐに、まっさらに見るための目を曇らせてないかなあ。
「知識」だったり、「思い込み」だったりっていうフィルターで。
知れば知るほど、分からなくなる。
「知ること」の怖さに、身が震える。
「思い通りになる」ことなんて、きっと何も無い。
周りの環境も、自分自身も。
だからこそ、可能性を広げていけるんだと思う。
今の想像力が及ばない世界まで。
「自分」を枠にはめるのは、とにかくやめにしよう。
思い通りにいかないからこそ、未来は広がってる。