日曜日は夜遅くまでお疲れ様でした。
さすがに日曜の深夜に参加するだけあって、相手チームはほんとに強かったですね。
どのチームもほんとに「巧」でした。
今回は大会の反省をふまえて、「プレスの速いチームにどう対応していくべきか?」というテーマについて、試合の内容をふまえて考えてみました。
(試合に参加した人は2試合目や3試合目の前半のどこがよかったかに関する分析だと思ってもらえるとわかりやすいかな)
速さのトリック
まず知ってほしいのは、「プレスが速い=足が速い」ではないことです。
単に身体能力が高いから必然的にプレスも速くなるというほど、単純な問題ではないのです。
プレスの速いチームは、相手のプレーエリアを限定できているのです。
選手間の距離を短く保ち密集地帯を作り出してその中で相手にプレーさせることが出来ているのです。
そうすれば、必然的にボールとディフェンスの距離が短いくなるのでプレスも速くなるのです。
(このあたりについてはまた今度詳しく書いていきます。)
今回、対戦した3チームはどれも基本的にこのようなディフェンス戦術を取っていました。
だから、プレスも早くやりにくいように感じたのだと思います。
現状分析と個人の課題
そのような相手チームに対して、ウチのチームは相手の作った密集地帯の中でプレーしようとしてボールを奪われる場面が目立ちました。
その原因として考えられるのが、「攻撃のテンポが遅い&単調」だったということです。
ボールを保持する選手とボールを受ける選手それぞれに改善すると良い点を挙げていきます。
ボール保持者については「次のプレーの判断が遅いこと」と「パス以外の選択肢に対する意識が弱いこと」が挙げられます。
プレーの判断が遅いと、考えている間につめられて焦る、そして取られる(だから、余計焦る)というふうになってしまいます。
このような事態はボールを受ける前に次のプレーをイメージしておくことで防げるはずです。
ボールを持ったらとりあえずパスする選手は、プレーが読みやすいのでディフェンスにとっては守りやすいです。
失敗を恐れず、高い位置では積極的にチャレンジしてみることで、守りにくい選手になります。
こればっかりはやらないとうまくなりません。
受け手については「マークにつかれたままボールを受けていること」だとおもいます。
最初からプレッシャーを受けたままボールをもらうので、余裕がなかったり、前が向けなかったり、さらにはインターセプトされてしまったりするのです。
チームとしての戦い方
このような状況をチームとしてはどのように打開していけばいいのでしょうか?
鍵になるポイントは「いかに相手のいないスペースを使えるか」だと思います。
プレスが速い(=密集地帯が出来ている)ということは、逆に言うと誰もいない空白地帯が多いということです。
だから、相手のプレスをかいくぐってスペースにボールを運ぶことが出来ればチャンスが増えてくるはずです。
しかし、スペースでボールを受けられるようなポジショニングを取ると、どうしても選手間の距離が広くなってしまうのでパスが通りにくくなってしまいます。
そこで重要になってくるのが、フィクソ(一番後方の選手)です。
ここの選手は、基本的に前を向いてボールを受けることが出来るので視野の確保が容易です。
そこで、攻撃の起点としての役割を担うことが期待されます。
具体的には、1局面の転換、2ロングパスの供給といったことです。
1については、攻撃が手詰まりになったとき後方でボールを受け、あいている場所にボールをつなぐことです。
これまでは逆サイドのアラがこの役割を担っていましたが、選手が狭い範囲に固まってしまうため、攻撃のバリエーションに乏しく小さな展開になりがちでした。
フィクソがボールを受けることで、より広くフィールドを使うことが可能になります。
そして、あいているスペースを活用しやすくなります。
2については、一番後方からピヴォへ直接スルーパスを通すことです。
これも一本のパスで相手の密集地帯を抜けることが出来るので、チャンスにつながりやすいです。
これまでのピヴォ・アラ中心でショートパス主体の攻撃は展開が小さく、テンポ単調になりがちで、プレスの速い相手に対応しきれませんでした。(個人技が相手を上回っている場合は非常に有効な戦術でしたが・・・。)
そこで、フィクソが起点となりロングパスやサイドチェンジを含めたグランド全体を使うような大きな展開を取り入れていく必要があると考えます。
そうすることで、相手の設定した密集地帯の外のフリースペースを有効活用できるようになると考えます。(もちろん、ショートパスがダメといっているわけてはありません。)
最後に以上のことをふまえて、僕が考える攻撃面に関するフィクソの資質を挙げます。
1.視野が広いこと(あいているスペースにボールを供給するため)
2.キックが正確であること(ロングパスを供給するため)
3.強いキックが蹴れること(ロングシュート、ロングパスのため)
4.判断が速く正確であること(プレッシャーが来てもボールを失わないため)
どれも難しいですが、意識しつつ練習してみてください。