ほんわか介護とほんわか心

2006/04/18(火)15:11

認知症とつきあう ケアマネの資質って?

ほんわか介護、認知症とつきあう(122)

ケアマネとは、どのような人がなっているのでしょうか? どのような人がケアマネになろうと思っているのでしょうか。 当初は社会福祉士、看護師、介護福祉士の職種の方が多かった様に思えます。 私のように薬剤師もいますが、専業はすくないようでした。 それぞれ基となった資格が基本となったプランの立て方、考え方のようでした。 医学的知識が多いと医学的観点からプランを立て、福祉畑の人は福祉の観点からプランを立てているように思えました。 医師がケアマネという例もあります。 むろんなにがいいとか悪いとかはいえません。ほとんどの方は自分の抱えているケースを話すとき熱くなっていました。それが人の常という物でしょう。 悪いケアマネという人もいます。介護保険施行後まもなくのことでした。あるケアマネが担当していた高齢者の貯金を使い込み、ばれるのを恐れて高齢者を殺害してしまったという事件です。 ケアマネは悪人と言われてしまいそうで困った物でした。 これはケアマネが人を殺すというのではなく、人を殺す人がたまたまケアマネの資格を取ってしまったということです。 最近民生委員の人が殺人の容疑者になっている事件がおきました。 ケアマネをしていると民生委員の方と協力することがあります。皆様とても良い方ばかりでした。 事件はどれもたまたまその資格のある人が事件に関連したのでしょう。むろん自分の立場を悪事に利用することは、なんであれ許せませんが・・。 李下に冠を正さず、瓜田に沓を入れず・・ですよね。これが人と関わる仕事の基本かもしれません。私たちは時に高齢者に尊敬されたり、全幅の信頼を受けたりします。頼りにされます。 しかし、絶対や完璧はあり得ません。 ですからあまり信頼されすぎないようにすることも仕事の一つかもしれません。 これはどうやったらよいか・・。チームワークで出来ないものでしょうか。 様々な業種の人がチームワークで一人の人を介護する。これが介護保険の基本です。ケアマネはそのコンダクターということです。 実際は多忙ということで会議がなかなか出来ません。チームワークで地域の人を何十人も一緒に担当できれば、医局会議のように、一度に沢山の人について問題を共有できるでしょう。 それで、私はできるだけ自分の事業所に訪問介護を頼んでいました。特別な会議を開かなくても、普段から問題を共有できるようになるからです。 ケアマネの資質とはこのコンダクターができるかということにつきるのではないでしょうか。たとえば高齢者や家族からクレームの来る人でも、コンダクターの腕が有れば、良いケアマネになれるはず。家族や本人には受けのいい人が代わりに行き、しっかりしたプランは立てるのが得意の人がする、というふうにケアマネも一人に2,3人関わってもいいのではと思います。様々な考え方があるので、会議できっちりとプランを立てる方が、自分勝手な思いこみプランにはならないでしょう。 今は地域が病院、特養になるという構想があります。小学校区に1つ施設を作り、高齢者はそこへ通ったり、泊まったり、そこから訪問介護やその他の介護サービスを受け、往診も受けられる。緊急時でも夜勤の看護師や医師が駆けつける。また高齢者同士が話し相手などのボランティアをする。ボランティア券を作り、ボランティアをするとその券が貯められ、いずれ自分が使えるというような構想はあちらこちらで聞きます。 今介護保険の方向は始めからそちらに向かっているのではないでしょうか。 ケアマネの資質はやはりそのコンダクターになれることでしょうか。

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