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この間衛星で裕次郎さんの「嵐を呼ぶ男」をやった。
ついでに何かと思って本棚を探したら「勝利者」が出てきた。監督はどちらも井上梅次さん。 当時の日活のベテラン監督で、この人にかかれば何んでも面白くまとめてくれた人だった。 どちらも裕次郎が眉毛をピピッと動かして「この野郎、いまにみておれッ」と、くやしがって仕返しをする。 片方は一流のドラマーになり片方はボクサーのチャンピオンになる。 恋人役には、どちらも北原三枝さん。 しかし、これがおもしろい。 ある意味では「うらみ節」なんだけれども、井上監督が見せる。 裕次郎にしのいでしのいで―しのがせる、裕次郎が受けているのは暴力による「いじめ」なのだが、 スポーツの「先輩を破って恩返し」のようなサラリとしたものだった。 小林旭さんがいて二谷さんがいて裕次郎さんがいて、ここのところが日活の華だった。 これは私の仮説だがフランスの「ヌーベルヴァーグ」が日本に押し寄せ、まず松竹の大島渚さんに影響を与え、そして日活の若手監督にも影響を与えたのだと―。 この多少変則の日本流「ヌーベルヴァーグ」は、 このあと東映に行って深作欽二さんが受け継いだのだと―思います。 映画ファンは、この「ヌーベルヴァーグ」の関門をその人なりにくぐり越えなければ、 映画は語れないのではないか―と、私は思っています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
October 28, 2004 04:22:29 PM
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