カテゴリ:日常
井上ひさし氏の九つの短編が収められた本 読み始めると直ぐにその世界に惹き込まれ、時間を忘れていました 柳田国男氏の遠野物語が父の蔵書の中にあり、井上氏はそれを何度も読んでいたそうです。 ただ、遠野物語を意識していても、それとは全く違うものなのだ、との解説でした。 私は遠野物語の方はまだ読んでいないのです。 こちらも読んでみなくては。 九編に一貫しているのは、昔の山里に存在した人間と野生動物の魂の交わる世界 読みながら、障子や襖の田舎家と、取り囲む田畑、林、堤という私の両親の故郷を連想していました。 釜石市から山奥に入る遠野の世界はそれこそ山深い昔のそれですが、現代の我々が忘れていたものを思い出させる名作だと思いました。 おまけに 解説を読んでいると、その日本では失われた遠野の世界が、現代のインドネシアに残っているというのです(1980年の解説ですが) これには驚いてしまいました 2月初めにインドネシアに出張するという予定が今日固まったばかりだったので。 地震と津波、バリ島のテロ、コーヒー豆、程度しか知らない、まだ訪問したことのない国です。 新釈遠野物語の世界と、こういう偶然が、私に少し不安を抱かせます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010/01/20 11:01:01 PM
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