世界遺産【世界遺産】富士山が世界遺産に登録されて、この夏は富士山が大人気のようである。 俺は富士山の山頂には4度しか登ったことがないが、夏のあの大渋滞はひどい。 山小屋が開いている8月には登るもんじゃない。お薦めは9月以降の平日深夜だ。 富士宮登山口を深夜0時から歩き始めれば4時か5時には山頂に到着する。 俺は9月中旬の平日に山頂に立ったことが3度あるが、そりゃもうガラガラなのだ。 夜明けの山頂にたった4人だけだったことも2度ある。8月とはえらい違いだ。 (ただし山小屋は営業してないので9月からの入山・深夜登山は自粛のこと、だそうだ) さて、世界遺産になったと同時に入山料を徴収ということになったが俺は賛成だ。 入山料の千円を払いたくなかったら登らなければいい。それだけの話だ。 入山料とはちょっと違うが、街全体が世界遺産となっている場所がある。 その中でもネパールのカトマンズと、タイのアユタヤに行ったことがあるのだが、 数年前からカトマンズのダルバール広場一帯に入るには料金が徴収される。(外国人のみ) 俺がカトマンズ内のスラム街に居候していた時、バス停やら市場への近道として その広場を横切ったりしていたのだが道路には料金徴収係が立っていた。 「俺はすぐそこのジョッヂェン地区で暮らしてるんだ、広場を横切るだけさ」と言うと 「そうか、そうか」と料金を徴収されずに済んでいたのでいい加減なものである。 タイのバンコクから列車で北に1時間半ほど行くと、遺跡の建ち並ぶアユタヤがある。 駅を降りると運河があり、日本円で10円ほどの渡し舟に乗るとアユタヤに着く。 1日100円のレンタサイクルを借りて入場料100円ほどの遺跡をハシゴして、 腹が減ったら静かな食堂でタイ料理を食べるのがお薦め。弾丸ツアーじゃ面白くない。 アユタヤは数百年前の時代にトリップできる素晴らしい街である。 昔、アユタヤを歩いていたら現地の男子高校生に声を掛けられた。 「私達のアユタヤをぜひガイドしたい、もちろんお金はいただきません」と言うのだ。 アジア各国でこのテの「自称ガイド」のつきまといにウンザリしていた俺だったが、 その時は彼を疑わずにガイドしてもらい、実際に素晴らしいアユタヤを堪能できた。 彼は最後までチップを要求せず、「世界遺産のアユタヤは僕達の誇りなんです」と言った。 今回、世界遺産となった富士山一帯では経済効果を狙った話ばかりがあるが、 ただお金のためでなく、日本人の心もそれに見合った誇りあるものになりたいものだ。 |