2004/03/05(金)19:48
公開テストの解答です!必見!
リョンパパです。
今日は、宅建主任者の更新の法定講習会でした。
これを受けないと、新しい主任者証がもらえません。
5年に一度の行事です。
朝10時から夕方4時まで缶詰授業でした。
あ~~~疲れた。
では、では・・・
不動産大学校の公開テスト回答を発表します~~~
たくさんのメールをありがとうございました。
たまには頭の体操もいいでしょ?
一番多かったのは、(3)の回答でした。
正解は・・・
2番の「権利証はひとつのままの場合がある」でした。
正解者は、たったお一人でした。
あなたですよ! あなた!
実はこれは、ひっかけ問題でした。
ごめんなさいね。
一般に「権利証」と呼ばれるものは、所有権の権利を証する書類です。
で、土地の分筆行為だけでは「所有権の移転」を伴いません。
だから所有権移転がなければ、土地をいくつに分けようとも、権利証は「最初の土地の権利証」がそのまま生きるのです。
では、回答(1)の「分筆したそれぞれに新しい権利証ができ、古い権利証は無効となる」はどうでしょう?
これは、複数に分筆した土地それぞれ全てを、第三者に所有権移転して、元の名義人の所有権が残らない場合は
これに該当します。
つまり、「所有権移転した土地は新たな権利証ができ、元の名義人の権利が全て移転した結果、古い権利証は無効となります」
権利証は原則、一つの権利に一つしか存在しません。
一つの土地の権利を巡って、複数の権利証が存在することは原則ありません。
ただし、共有の土地、建物について、共有者それぞれが権利証を作成した場合は、例外があります。
ただ、これも持分という一つの権利(その持分の範囲)では一つの権利に一つしか存在していません。
これを念頭に置くと、理解が助けられます。
回答(3)の場合はどうでしょう?
「新しくできた地番の土地の権利証が新たにできる」
これも新しく出来た地番の土地を第三者に所有権移転したら、この通りになります。
では、ちょっとミステリーなケースをお知らせします。
二つに分けた土地の権利証が、三つ出来てしまうケースがあるのです。
え?そんな・・・バカな・・・ と思いますよね。
例えば、夏雄さんと秋子さんが2分の1づつ共有する土地があったとします。
そこで、その土地を、もう二つに分けてそれぞれ持とうという話し合いをしました。
二人は土地をまず、二つに分筆します。
この時点では、権利証は古い権利証が一つあるだけです。
そして、1番の土地の秋子さんの持分を夏雄さんに移転します。
すると、1番の土地は夏雄さんの完全な所有地になります。
このとき、1番の土地の権利証が新たに出来てきます。
その権利証は、1番の土地の2分の1の権利を夏雄さんに移転したという権利証です。
次に2番の土地の夏雄さんの持分を秋子さんに移転します。
すると、2番の土地は秋子さんの完全な所有地になります。
このとき、2番の土地の権利証が新たに出来てきます。
その権利証は、2番の土地の2分の1の権利を秋子さんに移転したという権利証です。
さあ、権利証が3冊になりました。
しかも、この3冊ともが有効なのです。
整理します。
最初の古い権利証は、この1冊で1番の土地に夏雄さんの所有権が2分の1あることと、2番の土地に秋子さんの所有権が2分の1ある
ことを証明する権利証です。
そして、新たに出来た2冊の権利証。
もし、夏雄さんが1番の土地を誰かに売ろうとするならば、古い権利証と新たに作った1番の権利証を両方使わないと所有権を完全に移転することができません。
これは、秋子さんも同様で、2番の土地の新たな権利証と、古い権利証が両方必要になります。
だとすると・・・
古い権利証をどちらが持つかが、問題となりますね。
仲がいいうちはいいけれど・・・ どちらかが亡くなったりしたら問題が一気に出てきます。
だから、通常は古い権利証を分ける登記をしてそれぞれが自分の完全な権利証をもつようにするべきでしょう。
でも、結構この問題は発生しやすいのです。
共有地をお持ちの方は、よくよく気をつけて登記をしてくださいね。
では、今日の解説はこれまで!