涙ひとつぶ落ちる前に

なんだか、どうしてもそういう気持ちになれなくて、ここでお買い物したもので記事を書きたくない、という邪道なワタクシですが、これはとても楽で感激したので、レビューだけでなく書き記したくなりました。（念の為。レビューも書いておきますので、品物をご覧になりたい方は上をご覧下さい）

このスプーンとお箸は素敵です！
私は朝はお粥とお味噌汁なのですが、深型なスプーンはぽたぽた落ちません。どうしてシリコンのものを使いたいか、というと、例えば、普通のティースプーンでは和風の熱いものを掬いたくない、と思います。想像して頂いて、茶碗蒸しをステンレスで掬って口に入れるのと、竹製のものなどで掬うのとでは、味も違う様に思われませんか？
ではレンゲではどうかというと、あの固定した形がどうしても首を多少動かさないと口に持って行きにくく、それに容量が大きすぎて、これも芳しからず。
それと、お粥は粘性があるので、硬い材質のものだと存分に掬ってしまえません。このスプーンだと納豆もよく掬えます。
口に入る感じといい、スプーンのへこみ加減といい、大満足でした。

また、この竹製の箸は孟宗竹だそうで、ちょっと大ぶりなところが玉に瑕ですが、とても久しぶりに竹箸が唇にふれる感覚を味わえました。握力が弱くなっていらっしゃる方は少し、扱いずらいかも、と思いますが、私の様に止む無く利き腕でない方で食事を摂られる方には程よいバネ加減です。なにより、竹箸で食べられるのは素敵です。食材も、素材が竹ですから滑りにくく、かっちりつかめます。

怪我をしたての頃は自分が動けなかったので、ステンレスのスプーンとフォークで食事を摂るしかありませんでした。あの時は本当につまらなくて、何を食べても、勿論体が激痛で辛くて、味なんか分からなかった、とも言えますが、食事の不自由さにも苛立ったものです。
口に運ぶもの、というのは運べればＯＫというのではなくて、やはりそれぞれに適した素材があり、それらが総合しての「おいしさ」だと思うのです。
例えば、牛乳ですが、あれも紙パックのものをストローでちゅーっとやるよりも、牛乳瓶の方が私はおいしいと思います。
それからアイスクリーム用の木のさじが大好きです。もう全く食べない今でも、普通のバニラアイスなんかはあれで掬いたい、と思います。プリン用のプラスティックのじゃ、嫌！（笑）。

介護箸を見つけてやっとお箸で食事が出来た時の喜びは忘れられません。ですから、出来るだけ多くの方にお箸で食べる事が出来る様に、また楽しく美味しく食事が摂れる様にと願っています。

＜付記＞
介護箸は、私が今、使っているものが比較的古いタイプのものだと思います。（楽々箸、という名前だと思いますがこれも今出ているモデルより前のもの。）
替えも欲しかったので色々と求めましたが、どれもバネが弱くて、私が使うと、箸の先がぐにゃっと交差してしまい、結局古いモデルのものを使い続けています。
出来れば把握力に従った介護箸が色々と出来ればいいのに、と思います。