知的漫遊紀行

2007/01/28(日)06:56

健康食品・健康機器ブーム

健康(35)

私:昨日の朝日新聞の生活欄でTV番組の納豆ダイエットのデータ捏造に関係して、視聴者は「健康情報に踊らされぬ目を」という記事があるね。A氏:このTV番組でスーパーなどの棚から納豆が消えたそうだね。私:納豆は古くから健康によいといわれているから、まぁ、実害はないだろうね。  もっとも血栓症の薬をのんでいる人は危険だと言うね。  いつか、TBSでやった健康食品は害があったらしいがね。  それにしても、たとえ納豆がダイエットによいとしても、毎日、食べて何年続くかだね。  ダイエットは三日坊主がネックだからね。  納豆に限らず、ダイエットは、継続しないと、リバウンドになったりして効果がないのではないの?A氏:みのもんたの「おもいっきりテレビ」で健康に良いとしてとりあげた食品は、その日の夕方のスーパーなどでは、あっという間になくなるという。  何年か前に有名だったのは、ココアだね。  この番組で、ココアが健康に良いというと、その日の夕方から、スーパーのココアはなくなり、品切れの期間がかなりあった。  ココアメーカーも大増産だ。 今、売れ行きはどうなんだね。私:俺は、かなり以前、杜仲茶というのを愛用していた。  健康によいというので飲んでいた。  これは当時、日立造船がサイドビジネス的に作っていたものだ。  スティック状のものもあったので、泊まりの出張などにも持参した。  あまり、誰も知らなかったので、容易に手に入った。 ところがあるとき、おもいっきりテレビで杜仲茶をとりあげたら、たちまち、店頭は品切れ。  入手困難になったよ。  味も良くなかったので、それを機にやめてしまったよ。A氏:俺は、通販でコエンザイムQ10というのをサプルメントとしてかなり以前から買っていた。  ビタミンQとも言うそうで、外国では老化防止とか、心臓によいというので、数年位前から愛用していたよ。  原料は何か知らないが、あまり有名でなかったのか、容易に入手していた。  たしか、一昨年、テレビ番組の「あるある大事典」や新聞広告でコエンザイムQ10の効力が大々的に宣伝された。  途端だよ。  サプルメントを置いているドラッグストアから、いっせいに、このコエンザイムQ10がなくなり、この棚のスペースだけは空となったね。  俺が数年来、継続購入していたところも、注文して2、3日で送ってきたのに、それ以来、20日ほど待たないとだめだという。 それを機にやめたよ。 当時、用事で地方に行くと、冷やかしにいろいろドラッグストアを回ったね。  コエンザイムQ10の棚だけ「品切れ」という札が掲示され、空だった。  この現象が日本全国1年近くも続いたみたいだね。私:今は、コエンザイムQ10は棚にずらり並んでいるよ。A氏:その後、どの程度、継続的な愛用者が増えたのかね。  ジャーナリストは、あおるだけでなく、そういうフォローもしてもらいたいね。私:健康機器も似たような現象があるね。 数年前に手頃な値段で、体脂肪計が売られていたので、購入した。  これは、立って、両手で体脂肪計の取っ手を持ち、腕を伸ばして測定する装置だ。  最初、測定したら、肥満に近い体脂肪率で、23%くらいあった。 ところが、2、3年後に、スポーツクラブで何百万円くらいするという体脂肪計で、1000円の料金で体脂肪をはかってくれるということで、測ってもらった。  そしたら、なんと測定結果は15%くらいであり、筋肉質という判定だよ。  この体脂肪計は、裸足で台に乗り、両手はハンドルを握る。この方法だと全身の体脂肪が正確に測定できるという。 そうなると、購入した体脂肪計はなんだったのだということになる。  だまされたようなものだ。  有名メーカーの商品だけに、問題だよ。 スポーツクラブのインストラクターに、「どうしてこんなに違うのか。正しい判断ができないではないか。」と質問したら、手だけ握って測定するので、胸の部分だけの測定になり、測定器の限界だと言い訳をしていた。 俺の場合は、悪いほうに間違って出たので、体脂肪を減らさないといけないと思う方にいったが、逆に、体脂肪が多いのに、少ないと測定結果が出て安心した人の場合は、危険だね。 昨年頃から、そのメーカーは新製品で両手と裸足の全身で測る家庭用の体脂肪測定器を売り出しているよ。A氏:やれやれだね。私:まだ、あるんだ。  1年くらい前だが、スポーツクラブの場所を借り、血管をきれいにするという健康機器の無料体験が行われた。  口のうまい40才近い宣伝マンが血管をきれいにする重要性を説明する。  最初から、その器具の売り込みは一切言わない。  俺もためしに体験をしてみた。  継続効果があるということで、スポーツクラブに行く都度、何日か体験した。  中には肩こりが治ったとか、便秘が治ったとかいう人が出てきたと、固有名詞で宣伝マンが言う。  俺もパソコンで疲れた目の疲労回復が早くなったような気がした。 宣伝は、50日くらい続いたが、最後の2週間くらいのとき、価格を言い出した。  それも「皆さんから質問が多いので」ということであった。  通常価格、80万円くらいのものが、今回、特別に割引で60万円くらいにするという。  結局、20台くらい売れたようだ。A氏:十分、ペイしただろうな。私:実は、俺は、二十年位前に、心臓のカテーテル検査を受けたことがあるんだ。  動脈に造影剤を入れ、心臓のまわりの血管内部、特に冠動脈を検査するんだ。  この血管内部にコレステロールなどが付着して、血管が細くなっているかを見る。  俺の場合、幸い、きれいであった。 もし、動脈硬化で細くなっていると、パイパス手術とか風船による血管拡大という心臓の大手術となる。  この健康器具の宣伝のとき、このカテーテル検査を連想したんだ。 というのは、この健康機器の宣伝に手書きだが血管の断面図が描いてあり、血管の壁にコレステロールがついている絵ときれいな血管の絵が並べて描いたあった。 そのコレステロールをこの器具で落とし、排泄し、きれいな血管にするという説明なんだ。 そうなら、動脈硬化で狭くなった人の血管を造影剤で撮影しておき、この健康器具を使用し、血管の壁のコレステロールを落としてすっきりした動脈を、また造影剤で映し、この2つを比較したら、宣伝は、より説得性があったろうね。A氏:使用前、使用後の比較写真だね。私:そういう効果があるなら、バイパス手術など大変な手術をしないですむ。  健康保険費用の大きな節減にもなる。  そうなれば、ノーベル賞並みの大発明ではないか。  しかし、事実はそういうニュースはない。 しかし、そういうことは、営業妨害になりそうなので、言わなかった。A氏:それは誇大広告の公正取引違反ではないの?私:正式な製品案内のパンフレットにはそれは書いてない。  むしろ、正規の医療器の登録番号まである。  だから、売り場での独自の宣伝だけなんだろうね。    まぁ、毒にはならないようだから、金のある人は健康になった気分になっただけの出費かもね。

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