テーマ:小説日記(233)
カテゴリ:本・小説
「敗戦そして」
負けた、うまさに翻弄され完膚なきまでに負けた。 何もできなかった、1回戦敗退、これが結果だ。 超新星、逮捕術全国チャンピオンのNさんと対戦し 何もできないまま、終わってしまった。 優勝した弟子の前で、不甲斐無い、恥ずかしさで いっぱいで、その場から逃げ出したかった。 会場の隅で、大会を見学していた時に話しかけてくる 初老の男性がいた。 「私は病院を経営していて、看護学校の理事長でもある E先生の認可を受けて看護学校で同好会を作ることに なって、指導員としてお願いしたい。」 同好会の指導員の要請でしたが、大会中のため 返事は保留することになり、E先生の了承が必要で あったが、同好会の認可済みなら引き受けていいかと思った。 白熱の大会は、他流派フルコンタクト空手の師範代のKMさんの 怒涛の快進撃で大会は盛り上がった。 誰もがKMさんの優勝を疑わず、最後の決勝戦は逮捕術Nさんと 他流派KMさんの戦いとなった。 団体の威信をかけた死闘は、逮捕術Nさんがタイトル流失を 阻止し第2回選手権のチャンピオンとなり、神秘のベールに 包まれた逮捕術の実戦性が初めて世間の目に触れた瞬間でした。 (Nさんは新拳法団体の所属です) そしてこの逮捕術をベースに新格闘技が誕生することに なるのでした。 逮捕術は、日本拳法をベースにした徒手格闘技に合気道や 武器術(長短棒)を加えた実戦武道でした。 警察が採用している格闘技です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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