テーマ:小説日記(233)
カテゴリ:本・小説
「準決勝」
第8回新拳法全日本選手権が開催された。 スーパーセーフを着けた、3分3本勝負のポイント制 出場選手を段位ごとに分けてのトーナメントで 私は三段の部へ出場した。 白熱の戦いは展開され、大会も終盤を迎え 各クラスともベスト4がほぼ出揃った。 私のクラス三段の部は K選手 総本部師範代、前年度第3位 A選手 O支部沖本道場指導員、優勝経験多数「新拳法最強の男」 M選手 H支部指導員、硬式空手全日本チャンピオン 義心流オープン選手権ベスト8 そして私、M支部支部長の4人で優勝を争う。 8人出場のこのクラス、私は前年度準優勝者のE選手に勝ち この準決勝進出を決めている。 準決勝の相手はK選手との対戦、スピードが身上のK選手に 当時、常に前に出て攻撃するだけの私の組手は、 双方決定打無く、延長にもつれこんだが、足を使い 距離をとるK選手をやっと追い詰めポイントを奪い 私の勝利で決勝へと駒を進めた。 もう一方の準決勝は、最強の男A選手の破壊組手を 硬式全日本王者M選手がスピードと技で完封し 決勝戦へと進出した。 そして、半年前の因縁を引きずり、M選手との決勝戦を迎える。 試合場でM選手と対峙した時、 嫌でも半年前のM選手の三段昇段審査でおこった喧嘩マッチ その時からお互いを意識しこの対戦を 予感していたのかもしれない。 次回決勝戦の激闘の結果の前に、 因縁の昇段審査の模様も記さなければならない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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