カテゴリ:唄
心410さんに西岡恭蔵さんと奥様のKUROさんの事を書いてくださいと言われ、書こうと思います。
思い入れや思い出があるので、簡単には書けません。 反対に思い入れや思い出があるので、簡単なものになるかも。 書いてみないと、分かりません。時間がたっているので、記憶違いもあるかもしれません。 私は昔、小さいミニコミをやっていて、その中で好きな人・リスペクトする人にインタビューをさせていただいておりました。印刷代が続かなくなって、いったんは休んだのですが、コピーで再開しました。 そのコピーでのミニコミのインタビュー、西岡恭蔵さんに登場いただきました。 西岡恭蔵事務所さんからお手紙をいただいて、恭蔵をインタビューしてくれないかという事でした。 もう印刷物じゃないし、コピーだしかえって失礼にあたるのではないかとお返事したら、コピーでも気持は変わらないから是非という事で、西岡恭蔵さんに会う事ができました。 西岡恭蔵事務所さんからのお手紙というのは、奥様のKUROさんでした。 そこからKUROさんとのお手紙のやりとりが始まりました。 昨日数えたら90何通ありました。 日常の出来事や、恭蔵さんの事、お二人のお子さんの事等、しんどい事、楽しい事いろんな事が書いてあります。手紙を読んでいると、私もKUROさんに日常の事や悩みごと(?)なんかを書いていたみたいで励ましてくださってます。反対に私が励ました事もあったようです。 KUROさんは作詞家で、都会的なセンスあふれるものや、あたたかみがあふれるもの、いろんな作詞・訳詞がありますが、KUROさんのつくり出す世界は愛に溢れたものが多いです。 洗練された研ぎすまされたものを世の中に送りだして来られましたが、「今日はいい天気!洗濯物干したら気持いい~!」という普通の生活もできる方でした。 病気になられた時には手紙にさらっと、病気になったとありました。 ええーっ!と驚いて読んでいたら、間髪おかず速達が来て、「ちゃんと書かないと余計心配するよね」と詳しく書いてくださってました。いったん、手紙は出したものの、これじゃあ心配させると、また手紙書いて速達にしてくださったんですね。 お電話でもお話しました。ご自宅からとか。和歌山のご実家に帰られたりした時には、よくお電話くださりました。 お会いしたのは、大阪にお二人で来られた時、東急インまで行って恭蔵さんのお仕事にくっついていった時。 六甲であったライブ会場でインタビューさせていた時。ラストのミニコミのインタビューはKUROさんにお願いしました。タンクトップを着て元気いっぱいのKUROさんでした。 そして、病気になられた翌年の春一番の会場で。 去年に入院なさったなんて、微塵も感じられないくらい元気でした。 大きな病気をなさって、改めて健康の大切さを誰よりもお分かりになって、世界で一番元気な姿でした。 世界で一番元気な姿というのは、走り回ってるとか、飛び跳ねているとかという事ではなく。 KUROさんの身体から、生命力のエネルギーみたいなものが溢れていたんです。 細胞のひとつひとつが、「私は元気!元気って素敵!」っておしゃべりしてるみたいな。 私はこの年になるまで、あの時のKUROさんほど「生きるエネルギー」にあふれる人を見た事がありません。 その時、「会えたら渡そうと思っててん。」と、沢田としきさんの絵本と和紙のレターセットをいただきました。大切にしています。 KUROさんは病気なおったんや、よかった!と安心しました。 それからもお手紙のやりとりは続いてたのですが、 翌年、4月、お亡くなりになりました。46歳でした。 KUROさんを亡くしてから恭蔵さんは、生前KUROさんが書かれた唄をいろんなミュージシャンの方の協力でつくられました。CD「KUROちゃんを唄う」です。 「KUROちゃんを唄う」の追悼コンサートもなさいました。東京まで見にいきました。後悔しました。どうして、お元気だった頃に行かなかったのかと、どうしてお見舞いに行かなかったのかと。 恭蔵さんも亡くなりました。恭蔵さんはKUROさんの側やないとあかんのですね。 お二人の追悼コンサートにも行きました。また、後悔しました。 私でも後悔するぐらいやから、ご友人の方々は辛かったと思います。 大塚まさじさんが、「ZOさんは、今頃KUROちゃんと一緒に笑ってる」とコンサートの時におっしゃってたような。そんな考え方もあるのかと思い、少し救われました。 しばらく恭蔵さんの唄は聴けませんでした。 春一番のコンサートでは、どなたかが恭蔵さんの唄を唄われます。不意打ちをくらって泣いてしまいます。 春一番のコンサート会場の空は、あちらの世界につながっていると誰かが書かれておられましたが、そうだと思います。春一で、恭蔵さん・KUROさんと会える気がします。お二人は思いきり笑っています。 お二人に出会えた事を感謝します。残してくださったものに感謝します。 恭蔵さんのHP http://www2c.biglobe.ne.jp/~happy/kyozo.htm 心410さん。 お知りになりたいのは、こんな事ではないでしょうが。 なんか、どんどん、辛くなってきて…。ここらで、やめときます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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