[ぶらっと心にぶらさがる。]の記事一覧 | レイ・ブラッド荒川ベリ。

擲読雑吼20240326

レイです。思いもよらぬ驚天動地の日々を送ることになった今年の早春でありましたが、今ようやく自分の有り様を客観的に見られないものかという気持ちになり・・・いくつかの本を購入してみました。自分が闇の底で掛けられた励ましの言葉・・・その一つ一つがリアルに甦ってきます。向こうに行きかけた私をぐっと引き戻してくれたこのパワーを私の体は忘れることはないでしょう。。。ありがたき哉。

2024.03.26

静穏孤録20240313

レイです。正月の大病の手術後に見た幻覚についてレポート風の雑文を書き上げた。来月頭には出版されますのでどうぞよろしく。とにかく自分の中に無いものがここに浮かんでいる　それが一番強い印象だった色々なもの　幾何学的な模様のようなもの　アラビア文字や漢字のようなもの　座っている顔の部分の隠された人物　などだが　とにかく重々しく　息苦しく　静かに空間を充填しているのであったそれは「夢」のように　半睡半醒の澱みの中にあるのではなくて　目覚めて普通に意識のある状態で　そこに普通に見えている　それは暗く気持ち悪く異様なものだから現実ではないと分かっているが　今そこに見えているＩＣＵ病室内の器具や調度類の様子や　会話している看護師の顔と別個に存在している

2024.03.13

春来たりナバ

レイです。無事に増殖中、あるいは新規発生中です。バタバタした年明けから３月も半分来てしまいましたが、何もやっていないわけでもなくてむしろ忙しい日々を過ごしております。自分の中が忙しい。。皆さまにご報告という改まったこともないんですが。。お逢いすべき方とそろそろお逢いしてくっちゃべる　　　そういう時期が間もなく来そうかと。。

2024.03.13

静穏孤録20240209

レイです。カメレオンじゃないが日差しや気温の上昇は身体に元気を呉れる。シャワーから湯船に浸かる許可も出て骨を付け寄せる胸帯も巻かなくていいと言われ体温が実際にメキメキ上がって来る。。こうして私は病人から普通人への程長いステップ歩き始めました。しかしお陰様で目に遭って色々気付いたことがある。根本的な改善策が見えたこともある。要らんものを随分かかえて居たものだとも思う。アリガタヤ！！

2024.02.09

以仁王を探せ【いろいろな切片026】　停滞前線は愚図付いて・・・

　生きていて・・・うん、確かに生きてはいるが・・・ただどうにもならん。色んなことは上手くいかない。持ち物もどんどん失われるし、それは持っている実感のないまま必ず失くしてしまうのだ。周りではみな呆れているが、でも優しくしてくれる。半端な出来損ないにもかかわらず、みな優しくしてくれる。　バス通りを歩いてずっと行く。今日もいつもと同じだ。どこにも着かない。どこにも向かって居ないから着く筈も無い。毎日同じこと。違うのはこの私。毎日別人だから。昨日の私と違うから、昨日というのが今日の前の日だということは知っている。でも昨日の私ということが分からない。今ここにいる私が昨日何処に居たのかという、それは分からないし関係のないことだと思う。私はただ通り過ぎるだけだ。私は字を書くがいつもその紙を失くしてしまう。書いて安心してそのまま忘れてしまう。　バス通り。京都なのか。あの狭い三条通りなのか。バスが何台も何台も過ぎてゆく。私はバスに抜かれても、気にしないで歩いている。どうにもならないと知っているから。後ろから来るものに抜かれることを気にしなくなってから私はずいぶん楽になったのだ。そして私のＡ４のメモはいつも道端で見つかる。道の横に大量に積んである。誰かが束にしてそこに積んでおいてくれるのだ。濡れていれば雨が降っていたのだと分かるしヴアヴアに嵩張っていれば雨の後晴れたんだなと分かる。（つづく）　　以仁王を探せ！メルカリ

2023.11.29

以仁王関連書を見つけました。。

レイです。世の中にはちゃんとこういう本があったんですね。同好の士といいますか。小川直良さん。1907-1986宗教家のようですね。この本はまだ手に取れておりません。非常な貴書であって、国会図書館に１冊あるきりなんで。。。愛川欽也氏の写真入りの帯にもかかわらず本の運命はわからない。私の本も国会図書館には入っておりますが。。。わが生涯は神霊のままに : よみがえる以仁王小川直良（1907-1986）著現代書林, 1987.1大きさ、容量等 203p ; 19cm価格 1000円データベース国立国会図書館蔵書以仁王は殺されず脱出したという、私と同じ足場で書かれているようです。ただその潜行先は会津ではないようです。タイミングを見て国会図書館に行かねば。。以仁王を探せamazon

2023.11.24

以仁王を探せ【いろいろな切片025】　生命とは・・・

　生命現象　生命力とは何か　光を求めて　安定した場を探してアメーバも彷徨つくのか　話を聞いて呉れる女を　自分の電位と近い　低いストレスを求めるのか　受胎を期待して精霊は宿るのか　次世代をはぐくむという事は　喜悦歓喜の産物なのか　　それなら結婚とは何か　それが人間という生き物にとって厳粛で格調ある社会的行動でなくてはならないのは何故なのか　そういう事が分からない馬鹿ではなく　男として女として規定のレベルに達しうると　親や周りの上位者に認められれば　晴れて既婚者になれるのか　人はそんなところに重大な岐路があると思っている　思わされて安心する　あるいは本当に深くは思いもしないからだとも言える　負のスパイラルに陥ることの無いように　親たるものはせめてもの見栄を張るのではないのか　そうだ　ヒトというものもアメーバに遜色なく　この生命現象という桎梏から逃れることは出来ない　より日の当たる良い環境を目指すのだ　自分の足場の確立　そして自分の貰った種を蒔いて育てたい　繁栄　繁茂を目指したいのだ　結婚という社会的な事業は結局そこだ　共棲　受精　出産　育児という事の本質は　そういう事である　共棲する現実のメンバーという事の前に　それぞれの祖先　祖霊が其処に居るという事を　意識しなくてはならないのだ　「祖霊の諸相」それをまず基本に置くべきだと直感的に知っている　一族の上位者　それが祖霊に繋がっているのだと知っている　（つづく）以仁王を探せamazon

2023.11.23

以仁王を探せ【いろいろな切片024】　夢の中の子ども・・・

　運命って、それは選べないの？　ああだからそんな風には考えない方がいいんだ。　途中で放棄できるの？　そういう風にも考えられない、自分の意思なんて言うものは何処にもありはしないのだ。でもそう思ったとしたら単にそう思わされているだけの事じゃないの？　それでもいいんだよ、自分を責めて苦しんでいるくらいなら、運命っていうものをひとつの役割としていつもゆるめに置いておいた方が全体としては穏やかでいられるって思うんだ。誰か高いところにいる誰かがそう判断したから自分はここにこうしているっていう風に。　愛って何なの？　人は何故群れ集うの？　独りでは生きられないの？　命って何なの？　家とは親とはきょうだいとは何なの？　友達ってどこに居るの？　どうやったらみつけられるの？　家族はどうして仲良くできないの？　メンバーは結局どこかで必ず衝突して解散するのは何故なの？　ああ　夢の中の子どもは切ないほどあわてている　そうした質問一つ一つに　芳しい正解などない　私にはない　在り得ない　というよりも　正解がない　そういう答えなどない　人間一人一人は勝手に行動するし　その勝手な思いと行動こそがそれぞれの答え　その答えは絶対に一致しないから　いろいろなものを探し続けなくてはならなくなる　摩擦に熱が生まれる様に　差異が思いを生むということになるんだろう　　でもこの子どもはそんな事を言って欲しいのじゃないのだ　理解を求めながらも本心では何も得られないことをもうとっくに知っている　諦めているしそうならないことを何処かで初めから予測している　そうでないところに安心を求めている　言葉を覚えるずっと前から知っている　（以仁王を探せ、４１４ページ））（つづく）

2023.11.23

以仁王を探せ【いろいろな切片023】　そもそも以仁王に死ぬ必要があったのだろうか・・・

　さて玉葉にはこの先以仁王生存説が怨霊に怯えるかの如く繰り返し記述されていく。死としてさっさとうやむやにしたかったのがそうならなかったという風に。その前にそもそも以仁王は死ぬ必要があったのか。高らかに検分され、まさに鬼の首を取ったように決定づけられる。そこまで消滅、根絶せねばならぬほどに誰に憎悪されていたというのか。ただ大人しく配流を受諾することは出来たのではないか。先行した崇徳もやがての後鳥羽も配流先での諸々の状況変化に対応している。自分の頭を整理し、無常の底儚さに帰結させている。深い怨恨を受諾に擬態させ、装飾に紛らして昇華させている。これは聡明な以仁王にして不可能な帰結ではなかった筈だ。教養や知性や芸術を突き詰める心は人一倍あったのに人生にだけは愚直に向かい合ってしまったのか云々。　源以光。臣籍降下だから咎は重くなる。同じ流刑でも遠島になる。しかし内実は貴人であることに変わりがないのだから。ただ呆気なく殺害され首を切断される故は無い筈なのだ。おそらく前例のないこと。このように臣と下げて、逆賊扱いで殺戮するというこのメカニズムがいつからあったものか。どこかに詳しい解説はないか。（以仁王を探せ、２４７ページ「杜撰と綿密」）（つづく）以仁王を探せamazon

2023.11.22

以仁王を探せ【いろいろな切片022】　歌を詠むという存在証明・・・

　王自身の詠歌は知られない。これは詠歌がなかったか少なかったことを意味するとみて良いだろう。過去どのような悲劇的な状況下でも、詠歌が抹消削除されることは滅多な前例がないからである。身近にいい例がある。頼政である。以仁王と運命を共有して真横を走っていた頼政が局面で言語化したものを見るならば明らかであろう。以仁王の不得手な領域だったとみて間違いは無かろう。しかし源平盛衰記の井出の玉川で喉を潤わされた際の御詠、直後に落命の悲劇が待ち受ける、いわば辞世の歌となってしまった一首：　「山城の井出の渡りに時雨して水なし川に波や立つらん」　私はこれを読むとき、その清潔な素直な感性の発露に強い感慨を覚え、彼の人柄が想起されてくる。これが盛衰記作者の創作であるというのなら、この状況下における以仁王の諦観にも似た気品をよく了知した優秀な文才とも思うが、私はこれを本物の御製と観たい。そう思うことにダイレクトな納得がある。これを聴き覚えて伝えた人物がある。以仁王がたとえ此処で落命したとしても、この歌は記憶され残ったのだから。　この井出の玉川は古来歌枕として有名だったのであって、まったくの同時代の歌聖俊成の詠歌も残っている。　「駒とめてなほ水かはん山吹の花の露そふ井手の玉川　　藤原俊成」　俊成の詠む井出は実体験だったのかどうか。少なくとも駒を止めて水を飲む情景は大いにカブっている。　そこで玉川を調べた。「山城国綴喜郡。現在の玉水駅の傍を流れ木津川に入る、平時は涸れているため水無川と云われた、古くは山吹と蛙の名所であつた。」　この場所に行かねばならない。（つづく）　　　以仁王を探せ！メルカリ

2023.11.20

以仁王を探せ【いろいろな切片021】　以仁王の諸相。見えざる複雑さ。

　見えない以仁王。その生涯を見わたした時、治承４年の最期の日々の山場を別にすれば人物エピソードが殆ど見えなくなってしまうのは何故なのか。一般的に歴史の方程式を解こうというときに定石として考えることは、まずその人の何気ない行跡を嗅ぎ回ることだ。それが少しも見えないとしたらそこに意図的な編集が行われた可能性を疑うべきであろう。以仁王の場合、それが余りにも明白であるというのが私の実感である。歴史の重大な局面で、そうしたキナ臭い要素に囲まれて役目役割を演じた人物として、様々な厄介な都合を背負わされたことは間違いのないことである。しかしだからと言って、もし人物具有の味わい深いそして罪もないエピソードが存在していたのなら、そんな事さえ消去されてしまうものなのだろうか。だとしたら理由は何だろうか。それとも元々エピソードを持ちにくい人物だったのか。それは人物の魅力の問題なのか、経歴の艱難によるものなのか、若しくはその微妙なミックスだったのだろうか。長く関わり過ぎて最早公平な視点は取れそうにもないが、人物の魅力について思いを巡らすときに、三井寺での決意の場面における彼の悲壮感は独特の気品を持ち、その衷心から迸り出る言葉は大きな人間的魅力として多くの僧たちの気持ちを奮い立たせたことが先ず浮かんでくる。本来気品のある理知的な人物がそれでも激情に打ち震えるさまが実感として伝わる。（つづく）　

2023.11.19

以仁王を探せ【いろいろな切片020】　淀みに浮かぶウタカタは・・・

　だから儂の言った通りだろう。個人が見えるものなど限られる。後は見たこともない又聞きを喋っているだけなのだ。見たかのように喋り、それを何回か繰り返すうちに自然に自分が実際に見たものと思いこんでしまう。そういう浅はかな動物なのだということだよ。平安時代の人口は何人だったか知っているか？　６００万人だよ。どうだい、少ないかい？　今の時代はその２０倍ぐらい居るんだろう。でもその６００万人のある１点だけを異様にクローズアップさせて、其処に居るせいぜい数百人の人間関係をああだこうだとこねくり回すだけで当時の全てがわかった様に思い、それをそのまま信じてしまうってのは相当に可笑しい事じゃないのかね。　この世に生まれ生きて死んだ圧倒的な人数は「わしゃそんなことは知らん！」と言って来た訳さ。だって分からないんだから、分からんって言うのが、そっちの方が正しいんだよ。あとは本気で契るっていうかさ、実際に経験したそのことってのは大切だと思うよ。でもそれは言わない。他人事のように隠し誤魔化すわけさ。そういう自分の中の本気の契りを「計算なしに他人に晒して何ともない人」が居たらそれは究極のクラックアップなのか、人智を超越した人なのか。だけどそこだけが真相なんだよ。（つづく）　

2023.11.16

以仁王を探せ【いろいろな切片019】　語り尽くさずには終われない・・・

　思い尽くし語り尽くさない侭では終われない。　とにかく以仁王。この特別な人物が１２世紀後半の乱れに乱れた政治状況の中で、他の誰にも出来得ない活路を開いたことでこの国は新時代に向けて動き出したこと。これを否定する者はあるまい。院政と平家。清盛と後白河。そのにらみ合いのテンションが一つのピークを示した時、この不思議な皇子が踊り出なければ、そしてそのユニークな立場を勇気をもって貫かなければ多分何も起こらなかっただろう。木曽義仲には何らかの軍事行動が出来たかも知れないがそれは単発的であったろうし、頼朝に至ってはその性格において全く何の行動も起こせなかったに違いない。以仁王の意思決定の緻密、その品格、思慮の深さがなければ誰も平家の全盛を揺るがすことなどできなかったのだ。そして彼が皇子と生まれながら持って生まれた強さ指導力などをへし折られて生きねばならぬ、それを運命として甘受せねばならぬ、気品気位を折り畳み、運命を従容し、一切たかが臣下の平家如きの顔色を窺わなければならないという構造矛盾に直面した時、煮えくり返る内腑を持て余すことなく反転して見せたのだ。その特殊な成長過程で性格の特異性において背負わざるを得なかった矜持、背負ってくれたものがこの国の人間の歴史の大転換になったということ。この一点をないがしろにする訳にはいかないのだ。　以上本文１９０ページ。（つづく）　

2023.11.15

以仁王を探せ【いろいろな切片016】　人は歓喜でしか生きられない

　まあその人生の楽しかったことは何かっていう事だよ　人は歓喜でしか生きられない　絶望ばかりでは長くは生きられない　そりゃあ生きたくもなくなるよ　生きなきゃしょうがないんなら　身のウチ心のウチに歓喜が保てれば　それを何とか培養させようと　そんな気の持ちようがあれば　もう少し生きられるんだよ　絶望すらも歓喜のもと　免疫システム　細胞へのストレス　そういうの　ヒトの人生が文学の作品のように　ドラマのように慰めがあるっていうのはそういうところなんだよ　自分の時間の中で楽しいことは何だったのか　それをよくよく思い出す　洗い出す　するとそれが生きる元だったんだと分かる　そういうごく単純な事　歓喜のモトを拾い出す作業　それを分離培養してみようという作業　そうしたら過去は素晴らしいものに変わる　あと頭の中の音みたいなものについて大伽藍に響くポリフォニーみたいなものが生来　頭の中で鳴っているかどうかっていう　音楽脳みたいな話が有ると思うんだけど　わが以仁王の父　後白河法皇っていう超個性を終生支配した　今様の事ね　あらためて気になって　その当時の今様ってものを今現在　実際に聴けないものかと思って　あれこれ調べてみたんだけど　出てきたものは　今の今様だった　いやもっと正確には　今の人が今ある限りの材料で　せいぜい想像した今の今様　ソリャそうなんだけど笑える　絶対矛盾ってこと　今様っていうのは今の流行りっていう意味でしょ　今でいえばナンナノっていうそのナンナノが分からない　楽譜の様なモノがあったとしてそれをどう歌うのか　後白河法皇の歌ったものが残っていたらなと　ありえない切迫に捉われる　聴きたかったな　後白河法皇の今様ってどんな旋律だったんだ　流行歌　今ならカラオケみたいなものなのかな　でもカラオケも滅びたみたいだし　あんなに隆盛しても消えるときにはその実感ともども一瞬で失われる　１０年経ったら誰ひとり知らない　そういうのがざらだからね　オッカナイ世界まで生きちゃったんだな　いや生き続けるっていうのは所詮こんなことなのかも知れん（つづく）　以仁王を探せ！メルカリ

2023.11.12

会津の深紅の秋の色

レイです。この秋の撮れたての土津神社。以仁王を顕彰し、大内宿を整備した会津藩初代の賢君、保科正之土津公の御廟のある神社であります。この美しい秋の撮影は近くにお住いの水野さん。この場にもと乞うて拝借しました。拙著「以仁王を探せ！大内宿ミステリー」以仁王を祀る「高倉神社」と保科正之公を祀る「土津神社」その輻輳する歴史の神秘をお楽しみください。

2023.10.29

「以仁王を探せ！」を探せ！

こんにちは、レイです。今回はフライヤーめいたものを再編集してみました。AnotherDevine Comedy以仁王を探せ！皇子、奥会津をゆく。熱く褪めた魂の黙示録。山崎　玲・著愛育出版　2022年2月22日初版第1刷A5版　526ページ　　定価2800円（税別）内容紹介＊「会津以仁王伝説」・・・それは奥会津という特別な風土に数百年のあいだ語り継がれてきた、一人の皇子の流離の物語である。＊その人の名は高倉宮以仁王。平安末期、源平の戦端を開く起爆剤となった「以仁王の令旨」を発した人物。後白河法皇の第3皇子にして、容姿端正で諸事万端に優秀な貴公子でありながら、むしろその優秀さのゆえに時の独裁者の平清盛からことあるごとに圧力を掛けられ、源頼政の助力の中で決心を固めて諸国源氏に「清盛を打ち滅ぼせ」と呼び掛けたが・・・＊ほどなくして露見してしまい、屋敷を取り囲まれる寸前に脱出、逃げ込んだ三井寺の僧たちと頼政の手勢のみで圧倒的な平家軍に立ち向かうが追い詰められて山城国の綺田で非業の死を遂げたという。ところが以仁王は実は亡くなってはおらず、脱出してやがて１か月後に５００ｋｍも離れた奥会津に立ち現れたというのがこの伝説なのである。＊奥会津に永く伝えられて来たこの伝承を民俗学者柳田國男が１９２５年の論文で「これを史実とする根拠はない」と書いたことが決定打となって今では以仁王の会津来訪を本気で信ずる人もいなくなったのだという。＊本当にそうなのだろうか？柳田が荒唐無稽と断ずるのなら、それならその荒唐無稽は何処から来たのか、何でわざわざそんなことを言うのか。納得できる説明がないと引き下がれない。というのも筆者の遠祖はこの以仁王の逃避行を陰で支えた修験者なのである。＊ここにある大きな二つの疑問：「蟻の這い出る隙も無い山城の死地をどうやって脱したのか？」「そして向かった先がなぜ奥会津だったのか？」＊しかしそれをいう以前に、以仁王には不可解な謎が余りに多いのである。「なぜ安泰な立場である筈の頼政が無謀な蜂起をするに至ったのか？」「もともと頼朝の祈祷僧だった日胤がなぜ真っ先に以仁王に参じたのか？」「なぜ首と体は分断されて別々に運ばれたのか？」「以仁王の決意を支えた占い師の正体をなぜ平家物語は語ろうとしないのか？」「なぜ光明山寺の鳥居の前で追いつかれたのか？」等々。＊さらに背景を知るうえで重要な《何処までもディープな血脈血統論》「以仁王の子女たちの母はそれぞれ誰なのか？」「姉・式子内親王はなぜ弟を悼む歌を詠まないのか？」「父・後白河の14人の妻たちと18人の子女たち」「才能の遺伝・平安女流歌人の血脈大系図・楽器演奏の相承の全貌」等々。切り口は無限にフラクタルのように多様な編み目を作っている。＊「おもんみるに歴史とは表層だけを見ていても何も分からない。隠然と潜む岩塊から幾世代もかかって滲み出て来る「人々の思い」に重大なカギがある。そして行者・修験者こそがそのメッセージの運び手、立役者なのである。」＊そうした背景のひとつひとつをとことん掘り下げてみたい。その妄執の総括がこの５００ページである。それは多分今までだれもやっていない「以仁王」の心の遍歴の研究である。＊この本は、一人の薄幸の貴人の生涯の真実を奥会津の山伏の視点から再構築する逆境に分断されてこそ知る愛の行方の物語である。主要登場人物私修復作業員、フトしたことで以仁王の迷宮に嵌まる以仁王　追い詰められたが脱出し数奇の旅をする皇子源三位頼政歌人、以仁王とともに蜂起するが宇治で壮絶な最期を遂げる源長七唱頼政の配下、宇治でも奥会津でも大活躍する猪野早太頼政の配下、以仁王の旅に途中から合流し、フォローする紅梅御前以仁王を慕って後を訪ねて来た妻、しかし病死してしまう後白河院以仁王の父、エキセントリックで芸術家肌の帝王平清盛権力の頂点を極め以仁王を全否定した独裁者八条院暲子以仁王に期待を寄せる叔母・養母、平家も一目置く存在大宮多子二条院の未亡人、自邸で以仁王を元服させる長谷部信連以仁王を屋敷から逃がして、孤軍奮闘した勇者相人伊長以仁王の蹶起を占い励ました人、筝の師匠でもある宗信以仁王の乳兄弟、池に隠れて戦乱の裏面を目撃する気弱な男源行家以仁王の令旨を各地に運んだ男、熊野の血を引く日野宗業以仁王の学問の師、呼び出されて以仁王の検死をする日胤以仁王を奉じ三井寺を牽引した立役者、千葉常胤の長子筒井浄妙三井寺の僧、以仁王の最期の脱出に関わって活躍する龍王院行遍私の25代前の先祖、以仁王に倶奉した奥会津の修験者龍王院行鶴私の6代前の先祖、奥会津の文化を牽引した行者役小角古代髄一の超能力者、修験道龍王院の遠祖であるという夏山繁樹鏡の中から現れて私に助言を呉れた1000歳を超す老人倶生神いつも私に寄り添って無駄口を利いているマイナーな神毛利さん30年前にキッカケを呉れていた今は亡き先輩ナリコさんむかし入り浸っていたジャズ喫茶「スヰング」のお姉さま ※この機会にぜひとも手に取ってみてください　メルカリでも購入できます。

2023.09.15

読後寸評に思わぬ歓喜...

レイです。アマゾンに拙著の感想がポツンと。。------------------　　私実という表現　　こんな言葉ないのに　　わざわざ作ってくださったのか　　いったいどんな言語感覚の方であろうか　　私が　ただ長々くどくどと書いたことを　　スパっと言い表して貰ったような　　気がしました　　　因みにこの「在らん炭氏」はアラン・スミシー（Alan Smithee）のもじりですね映画監督が何らかの理由で降板してしまったときにクレジットされる有名な偽名ですね　有名な無名　アノニムの一種ですから私にとって好きな分野です　「在らん炭氏」の書評群の辛口の多い中で拙著への評価が　面白い　というのはうれしいです

2023.08.24

里見弴に心惹かれて

レイです。閉じこもりがちな生活です。それにしてもこの頃の気分は　ネバリが無くなったというか　物事に興味が失せ　アレコレ気にならなくなったというのかマズ出歩かないし　持ち歩くカバンにも物を入れませんので　やがて色んなことを忘れていくんだろうなとワクワクします断捨離というのは癖になりますから　エスカレートするから怖い・・・しかしそんな中でも新しく好きになることとかもあったりするのも一興です　小津安二郎の最晩年の２本「彼岸花」「秋日和」心に沁みます里見弴を読み始めようかとしています

2023.02.20

自我じいさん♯02

レイです。取り付き取り憑かれたもしかしたら気の迷いだったかとかそれほどのものじゃなかったのかなという言い訳？百人一首記憶力が密かな自慢であった頃のヘラクレスが大石でジャグリングしたいみたいなそしてまた暗号解読の魅力ミタイナコト百人一首マトリックスよくよく燃費の悪いカラブカシ関係者の皆様ほんとうに申し訳ありませんでしたわたしは天使のように軽くなるのです♪その準備を

2023.01.25

自我じいさん♯01

ろくでもないとは知りながら作文作業にうつつを抜かすこの世に果てはないようだからせめて我が身の尽きるまで

2023.01.25

固陋な孤老はこの頃な・・・

レイです。ごぶさたしておりました。あまり書くことが無いまま　この場所　ちょっと放置気味でしたまあ無理することもないかと思っているとドンドン怠けてしまうものですこの頃　自分の部屋　細長い５畳間　ここの整理に追われています締切があるとか　何かが終わるというわけでもありませんが　とにかくサッパリしたいのです　モノの分量　底が見えると言いますか自分の本来の小さなキャパシティーがはっきりしてくることに喜びというか　安息を見出してきています昔　庭で焚火というか　簡易焼却炉で紙類を燃やすのに凝ったことがあってそれは近隣の迷惑であるということに気付いて　ダイオキシンとか　煤とかそれで止めましたけれども　その間　すこぶる調子が良かった大事な資料のコピーとか　雑誌とか　時には書籍まで　つい燃やしてしまうああああ　と自分で思うんだけれども　止まらない　ついつい火にくべるその一瞬の後悔と　そのパッと燃える炎の　光と熱の魅力に抗えなくなりますああああ　燃えちゃった　しょうがないなあ　という諦め　寂寥感が何とも言えず　心の屈託を救ってくれた　つまりうつ病だったんだなとその頃の行き場のなさを思い出します今はそんなことは無いんだけれども　違う症状なんでしょうけれどもやっぱり　自分と云う病気　宿阿に苛まれながら生きている感じですこんなことをダラダラ書いているのが　何とも気持ちがいいつくづく固陋な孤老になったんだとホクソ笑んでいる始末です

2022.12.28

毒吐く　＃００２　なんだかだの裡に

レイです。火花の散るような夏でした。（夏って終わったんだよね・・・）前みたいに日記付けてないから・・・油断して　老境って　そんなに忙しくないからってタカ括っていたら・・・ジェットコースターヘルタースケルター乱高下・・・時軸が　破壊されまくってるしかもそんなに不快な自覚症状があるわけでも無くて穏やかさもあるんだけど緩慢な死っていうのか死はもちろん突然牙をむいて襲ってくるんだろうけどもなんかこのもやもやした空気がなんだか恐ろしいのだ記録を再開しなくてはならない・・・

2022.09.08

毒吐く＃００１

レイです。書くということに今更　その渦のようなものに溺れています真実は何か突き詰めていくものが　本の本たる生きていて読むべき　読み続けるべき本書くことは恐ろしいそして愉しいただそれだけです

2022.09.07

以仁王を探せ！第２２回　半夏祭の前日

レイです。大内宿の半夏祭の前日晴れがましく幟に飾られた高倉神社　二の鳥居です。　コロナで見送られてきた伝統の祭りが今年は挙行されました。私も本を書いたことで以仁王とこの大内とのえにしを改めて強くかみしめながらこの空の下に居ました嬉しさ　有り難さ　ただそれだけの　ここに生きている喜びの時間でした

2022.07.15

以仁王を探せ！第２１回　差し込む光

レイです。これは高倉神社二の鳥居。大内宿にすんでいる人から送ってもらった写真です。私が次の本を書いているからそこには地元の人が撮った写真を載せたいって言ったら送ってくれた。なんかすごい写真じゃないですか。この差し込む光は何でしょう。神々しいっていうのか怖いような感じもする。中途半端なものを作らないで　きちんと書くようにと言われた気がしました。7月1日に　また行きます　楽しみ　そしてこわい。。

2022.06.24

本棚の片隅で＃００５

レイです。人生に読書が糧であるのか、妙薬であるのかそれとも習慣性の麻薬のようなものであるのか習慣性でも　それで救いになるのなら　大切なものといえるはずではないか麻薬だってもともとは食べ物の一つだったように聞くそれを　魔薬のように呼ばわって　ワル者にしてしまったとも聞く有限な人生時間の　残量それをどう振り分けるのか　読書というものにそれとも行き当たりばったりでも仕方がないのかこの大菩薩峠は　３冊目の途中でストップしてしまっているそれには理由があって：簡単に説明ができるんだが・・・言うべきではないだろう

2022.05.03

目に青葉　鹿毛が風切る　桜花賞

レイです。お元気ですか？人生の模索は続く・・・手を伸ばして掴んだこの草の根を信じて遮二無二登るしかこの崖を上がって行くやり方はないと今頃痛感している有様　まあいいか　生きてる下を見ないこと　上も見ないこと大局はあるんだろうけど　今考えることじゃないいま全く違うことを考えてる違う展開・・・旅に出るでも　その前にまず↓こっちが気になるヨ～困ったなamazon　メルカリ　楽天ブックス　紀伊国屋ブックス

2022.04.10

輻輳日記　＃００１

レイです。ロスマク「地中の男」ハードボイルド・キュービズムです。ところで、原文シリーズ。第３回源三位頼政登場のところ・・・いったい皆に愛され語り継がれる物語と云うものは、発端部分のどこかでとにかく嵌まり込んだら出られないドロ沼のような異様な引きずり込み方をするものです。此処にトラップされた読み手はもう出られなくなる。以仁王の物語もまた、そうした秀逸な物語の一つなのです。やがて物語の後半にやってくる火花を散らすスクリューボールのような展開も、この発端の沈鬱な怪しい空気のなかに折り畳まれています。今発端の闇の中のそこかしこに静かに薄く光っている妖しさはやがてあたりを吹き飛ばす地雷に変わる。その伏線の周到さに、読み返す毎に引き込まれていくのです。以仁王の悲運の全体状況を語った後に直結する源三位頼政の登場の場面です。以仁王の前に立ち現われ、誘い込み、そのまま死の淵までいざなって行った張本人。それともそんな役目を永劫の責め苦として背負わされた因縁の人。この人の真の座標軸は何処にあるのかという。単純ではありません。そして以仁王との関係も。（「以仁王を探せ！」本文１３０ページ）「以仁王を探せ！」手に取って貰いたいものです。。。ご注文は：①お近くの書店にご注文　　　　　②愛育出版に直接電話　03-5604-9431　　　　　　③amazon　メルカリ　楽天ブックス　紀伊国屋ブックスでも買えます！そうでなくても近場の図書館に入れるようにリクエストしてみてください！

2022.03.27

本棚の片隅で＃００３

レイです。ジャンギャバン。。マイブームです。目下の。というか当面の。。深いふかい深い存在。今頃真価に気付いた。いや「今だからこそ」なんだろうか。自分自身が自覚的にジジイになっていく。急ピッチで進んでいるどうしようもなさがある。そういう中で何とも言えずこの異郷の異時空のモノクロの真っ青な目の中に在る「何とも言えぬ何たるか」が凄く強烈に来る。不完全で不健全でカッコ悪く死んでいく。そんな役回りばかりなのに。美男子でもなく団子鼻でずんぐりむっくりしているのに。ジャンギャバン。。暗黒星雲のように私を吸着して離さない。

2022.01.27

師走ですね。

レイです。お元気ですか。毛筆って美しい　あらためて思う母の字です　ことし９０歳元気な人です

2021.12.11

本棚の片隅で＃００２

レイです。夢日記。楽しいですね。この頃よく夢を見ます、現実乖離的な夢。起きて３秒で忘れます。何も残っていない。

2021.12.04

大地と心に積もったモノ

レイです。芦ノ湖の湖畔を　そぞろ歩いて　久し振りに　季節というものを実感嬉しい時間でした。

2021.11.24

積んで忘れた堆積岩

レイです。なんだか気もそぞろ大きな何かを何処かに忘れているようなじわじわ思い出すロッカーだあそこのロッカーに大型本を大量に仕舞ったままだった夢の中かと思っていた夢ではとっくに解決したようなことが多いそうやって今では見知らぬ街に私は部屋を借りっぱなしにしたままなのかも知れない

2021.09.17

秋の灯

レイです。好天のふりをしていても日が翳ると早速正体を現します秋の夕方は　慈悲がないそしてその代わりに白熱灯の灯下は暖かいのです時間が有り余るほど出来て　友達が実は殆ど居ない事に気付かされ独りがデフォルトならラッキーかもなんて

2021.09.15

文庫の愉しみ（角川文庫）その１

レイです。文庫の楽しさをこのかわいらしさを。。。

2021.09.03

好きな本、好きな書き手　#001

レイです。この旅は心の旅。もう歩き回るのもしたくはない。一番楽しい遊び場は頭の中と言いたいけど想像力はね限界集落ですネルヴァルは重いけども好きな世界なので自己回復に役立ちます

2021.08.13

わたしの好きなアリンガム

レイです。ミステリーではなくミステリーおばちゃまのその伝記と云うんですからミステリーですよねこれはちょっと翻訳でそうもないからミステリーのままになってしまいそうです

2021.08.06

新しいものは古びる、古いものは滅びる

レイです。愉しい読書、基準は何でしょう。今の自分の感覚としては、なるべく我に返らずに居られる、没頭できるためには現実感がない方がいいって感じですかね。とは言え、そういう本は少ないんです。結局、本のせいじゃないんですね。。本のせいにしようとしてるけど其処を考えないのが　まあなんというか　　我に返らないってことなんですがね・・・

2021.07.04

本棚の片隅で＃００１

レイです。自分の好きだったこと・・・見つめ直すことを忘れない。。時間が経つのは早いのです。信じられないくらいに早い。。。しぶとく生きて来たんだけど何時までも命という奇跡があってくれればいいんだけど

2021.06.24

友達多くて老後が安心な私。。

レイです。基本的な生活装備としての文庫。**ある意味武具、ある意味遊具**そんな思い方をしたのは昔の話ですヨ今は：二十世紀の友達。。同じ時代を生きて来た、同級生もしくは先輩。若いのもいますよ。。。それでも黄金時代を語れるのだからまあ４０は越えてますね。

2021.06.21

どうにも進まん。どもすまん。

レイです。独文学の世界。早く浸りたいのに。目先のバタバタが。一生駄目なのかしら。マンのつく作家。多いな。満を持して。。ホフマン。ホフマンスタール。ハインリヒマン。ああそれとトマスマン！どもすまん。。。

2021.05.06

港ヨコハマひねもすのたり

レイです。日中フト野毛の方にぶらりとしてきましたら、平岡さんの事思い出しまして・・・特にヨコハマ浄夜とＤＪ寄席ですなまた出してきては繰り返し読んでしまういい本です・・・

2021.04.18

恐ろしいからこそ強気にならねば。

レイです。対岸鋸山へ初めて行ってきました。この二人と違ってわたしの探訪は石碑にはならないようです。

2020.12.01

詰め放題・・・百円。

レイです。文庫本、詰め放題・・・うそです。

2020.11.10

くたくたのフラクタル。

レイです。泥濘で藻掻いているような状態が続いているのです。与えられている時間の短さを思えばあれこれよそ見は出来ない。ただ一条の光を頼りにするしかない。電撃的な天啓よりも・・・ただ日々の地味な歩みしかもはや役には立たない。なんとかトンネルを抜け出して深呼吸をしたい。お花畑でダイノジになって　背中からぼこぼこ大地のエネルギーを吸収してゲラゲラ笑いたいハヤク

2020.09.20