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2009.10.19
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カテゴリ:洋画・ホラー
ソウ3

2006年11月公開
監督:ダーレン・リン・バウズマン
製作費:1200万ドル


 人気ホラー・スリラー映画、ソウシリーズの第3作。

 監督は前作から引き続き、ダーレン・リン・バウズマン。
 脚本も、前2作同様リー・ワネルが執筆。
 R‐15指定。


[簡単なあらすじ]
 廃棄された食肉加工工場で、ひとりの男が目を覚ました。
 男の名はジェフ。
 彼は、3年前に轢き逃げ事件で愛する息子を失って以来、激しい憎悪に身を焦がして生きてきた。
 そんな彼の前に、息子の死に関連のある3人の人間が、拘束された状態でつきつけられる。
 彼らの生殺与奪の権は、ジェフが握っている。

 一方、瀕死の状態に陥っていたジグソウは、優秀な女性外科医リン・デンロンを拉致。
 ジェフのゲームが終了するまで、ジグソウの命を生き長らえさせることを強要する。

 ジェフは彼らを“赦す”ことができるのか――
 予想外の“ゲーム”の結末とは――



 お馴染みのスリラー映画、ソウシリーズの第3作です。
 製作陣は、前作からほぼそのまま続投で、ストーリーも『ソウ2』のラストシーンから直結する完全な続編。
 そのため、物語の構成上、いよいよネタバレをせずに紹介するのが難しくなってしまいました。

 せっかくお越しいただいたところ申し訳ありませんが、『ソウ』と『ソウ2』を未見の方は、これより以下の文を読まないようお願い申し上げます。
 「『1』『2』は楽しんだ! 『3』はこれから観る(もしくは『3』も観た)」という方は、どうぞ以下より、当ブログをお楽しみください。

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 では、あらためて『ソウ3』の紹介を始めたいと思います。

 巧妙なプロットと、圧倒的なスリルで人気を呼んだソウシリーズも、ついに3作目。
 『2』では、猟奇殺人鬼“ジグソウ”の内面に迫るなど、不気味な世界観が一層補完されて、恐怖のソウワールドも完成の域に。
 しかしながら、『1』『2』の完成度があまりに高く、すべてやり尽くしてしまった観もあるため、『3』には期待半分、不安半分だったのですが――。

 残念ながら、不安が的中。正直、『3』の評価はイマイチ


 前作で、ジグソウとアマンダの関係が明かされてしまったため、“ジグソウの謎”というネタは使えなくなってしまった本作。
 そこで、これまでのミステリ的なスリラー要素に代わり、監督が用いたのは視覚的なホラー。
 つまり、見た目の恐怖。

 そのため、今までのシリーズと比べても、グロテスクさが極めて増加しているのですが――、

 そもそも、ファンがソウシリーズに求めているのは、ショッキングな恐さよりも、謎と恐怖が渾然一体と化した、ソウ独自の知的恐怖というようなもので、エログロ・スプラッターなものではないんですよね。

 “今回のジグソウのトラップは、今までのものとは毛色が違う”、というストーリーとの絡みがあるにしても、見た目の痛さのみを重視した人体の爆発や歯車装置はちょっと違ったかなぁと。
 ジグソウの脳外科手術シーンもショッキングなだけで、ストーリー上見せる必要はあまりないですよね。
 完全に監督の読み違えといってしまっていいかも……。



これまた痛い……

 たくさんピアスをしている人を見ると、思わず想像してしまう、引きちぎり地獄。

 新たなアジトを建設するなど、ジグソウのトラップは過去最大規模のものに。
 多数の人間、特に警官や医師をホイホイと誘拐してくるのは、さすがに難しいのではないかと思うのですが(笑)


女性のバストがはっきり登場するのは今回が初

 不幸にも、今回のメインターゲットとされてしまったジェフ。
 余命幾ばくもないジグソウの思考は、“生きる”ことから“赦す”ことへと替わってきた模様。
 しかし、いつもながらのなんともありがた迷惑なゲーム。

 この、冷凍庫で凍らせてしまう仕掛けは、適度に酷くて好きです。


恐ろしさ同時に色気も感じます アマンダ

 ジグソウの後継者候補アマンダ。
 リンのこのトラップは彼女特製らしいですが、一体どこでそのような技術を(笑)
 まあ、ソウシリーズで、そういったところに無闇に突っ込みを入れるのは無粋というもの。

 脚本家のリー・ワネル(『1』のアダム)を誘拐したのもトドメを差したのも、アマンダだったことも発覚。
 そのことが、ジグソウとのあいだに微妙な確執を生み……。



 ラスト15分間で、怒涛の勢いで新事実が発覚していく楽しさは、今回も健在。
 しかし、今までに比べると、少々インパクトが弱いかなというのが正直な感想。
 ネタ切れで厳しいのかも知れないけれど、やはりファンとしては、すべてが引っくり返るようなどんでん返しを期待していただけに残念です。

 また、完結編というつもりがあったのか、死ななくてもよさそうな人も勢いで殺してしまったような印象も。
 総合的にみても、前2作と比べてパワー不足なのは否めず。
 シリーズものを高レベルで作り続けることの難しさを、改めて感じました。



 **********


ソウ3


ソウ


ソウ2


ソウ4


ソウ5


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ソウ3 【廉価版1,890円】 [DVD]



ソウシリーズの記事はコチラ

「ソウ」

「ソウ2」

「ソウ4」





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最終更新日  2009.11.03 17:58:37
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