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オコ2829

オコ2829

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2007年06月20日
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「思い出した!あ、あれは、夢男?」

高校2年のときに偶然私の夢に現れ、
それからカナダに来るまで会い続けた夢男、
月に1,2度といえど、15年間も会い続けたのだ、
だが、
夢というのは現実と違い、
脳をオブラートに包んで何かを見たり考えたりしているのだろうか、
夢の中の画像はいつもふわふわと薄い霧のようなものがかかっていて、
もちろん夢男の輪郭もいつもぼやけていた、


目の前にいる彼が夢男だということを確信できずにいたのだ。



「えっとえっと、、横顔はそうだよね、でも、
あんな所にホクロなんてあったかな、、
それにあんなに背が高かったかな
髪の毛の色、あんな色だったよな、、、」



私は必死だった。
目の前にいる彼が、ひょっとすれば
私がずっと待ち続けていた運命の人かもしれないのだ。
やっと会えたかもしれないのだ、、、。




遠い昔母が話していた言葉を思い出していた。

「道子、ほらこれみて、松の葉。
全てが対になっているのよ、、、
夫婦みたいでしょ、、、

皆ね生まれてくる前に、こうやって将来の伴侶と一緒になって
生まれてくるのよ、、

この世の中の何処かで
道子の相手も暮らしているんだろうね、、

道子の未来の旦那様ってどんな人だろう、、、」


田舎のおばあちゃんの家に古い松の木があったのだ。
母は田舎に帰る度に
庭掃除をし、松の葉をみつけては
私に同じ話を何度もした。


「どんな人なんだろう、会いたいな、、どっかにいるんだね、
この世の中のどっかにいるんだよね、、」


「ええ、いるわよ、絶対」

「じゃあ、その人といつ会えるの?」

「いつだろうね、、、
道子が人のことを受け入れる準備ができたら、
きっとその人、現れるんじゃない?」



母の言う、準備というのもがどういう準備なのか分からずにいたが
聞き返しもしなかった。


小さかった私は
母の言うこと全てを信じ、私には定められた運命の人が
どこかにいるんだと、疑わなかった。

17歳になり、
夢男が夢に現れて、
夢の中といえど、彼に恋し、私の全てを彼にささげた。
そして私は彼を

「私の松の葉の片割れ」

だと信じていた。


そしてその時、
15年間も慕い続けた彼が
もしかしたら目の前にいるかもしれない、、、
私は必死だった。


「有難うございました~」

「じゃ、また」

彼は軽く幸子さんに手を上げて出て行った。

私は急いで幸子さんににじり寄り

「あ、あ、あの人誰なんですか???」

いきり立った私の顔に少しびっくりしたのだろうか、
幸子さんは一歩下がってこう言った。

「あ、あの人ね、ジムって言ったかしら?知り合いの知り合いでね、
よく来るお客さんなのよ、、、」



「ジム?」

「ええ、そうだったと思うよ、、」



ジムといえば
ジミーという響きに
とっても似ているではないか!!!


私は心の中でそう叫んでいた。


                           続く


いつも有難うございますウィンク

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最終更新日  2007年06月20日 05時28分04秒
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