昨日、仕事の打ち合わせの席で20年ぶりに再会した人がいる。ある人と一緒に高齢者施設見学に案内した時に名刺交換をしただけで、言ってみればすれ違っただけというような感じだった。3か月前の打ち合わせの時も同席したのだが、お互いにひょっとしたらと思いつつ口にしなかったのである。私もだが、お相手の方もそれなりに年を重ねてずいぶんと印象が違っている。話をしているうちに「あ~、やっぱりあの時の」とわかり、そのあとはすっかり意気投合した。20年前はこんな風に気楽におしゃべりする人じゃなかったのにと驚いたが、初対面でもあり、他に人もいたので話をしなかったのだと思い出した。
施設見学に行った時に彼を紹介してくれた知り合いを通じて、私が事務所を閉めて田舎でジャムを作っていることは知っていた(彼にはお歳暮とお中元として私のジャムが届いている)らしいが、一度会ったきりなので顔は思い出せなかったらしい。こちらも初対面の時の印象とあまりにも違うので戸惑っていたが、ジャムをほめられてすっかりいい気になり、近いうちに相模湖の我が家にも行きたいという申し出を受けてしまった。設計事務所の代表で建築家である彼は、農業をしながら彫刻をしている私の知り合いをぜひ訪ねてみたいと思っていたらしい。晴耕雨刻(晴れた日は畑を耕し、雨の日は彫刻をする)の人にも長い間会っていないので訪ねていくのが楽しみである。長く生きていると思いがけない再会があり、そこから生まれる新しい喜びもある。ちょっと楽しみ。
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Last updated
2017.09.28 10:05:47