みかんの木を育てる-四季の変化

2021/08/21(土)05:18

今時の小田原のみかん園の状況です

ミカン畑の周辺(195)

​今時のみかん園の状況​みかん栽培を紹介していてブログのはずなのに、 最近ではチットもみかんの状況が紹介されないじゃないか。 どこからか、そんな声が聞こえてきます。 それで、前回に引き続き、みかんの今だよりです。 小田原石垣山のみかん園。 まずは、私などのかかわるみかん畑の全景です。 西日本は記録的な大雨だというのに、関東は時々ザーッと雨が降るんですが、ご覧の通り快晴です。 しかし、晴れてはいても、急に雲がきて雨が降るんです。 この快晴ですから、洗濯ものを表に干したまま畑に来て、帰ったら干しておいたものがびしょぬれ、 大汗をかいているのに、着替えの衣類がほとんどないといった始末でした。 この8月も中旬になると、温州みかんが肥大が進んできます。 緑の常緑樹の中にある果実が、その存在をしめしはじめています。 ただし、注意していないと、葉とおなじ深緑色で同化しているので、 一見しただけでは、注意をもって見ないと見逃してしまうかと思います。まぁ、農夫の方は、この時期は草刈りで大忙しだから、 そんなものに、いちいち注目なんてしていられない、ということですが。 それでも自然は大したもので、 素人農夫のもとでも、それなりに果実をつけてくれています。 大きさは、ゴルフボールより少し大きくなったくらいで、 まだまだこれから肥大化していきます。 いまは、7合目くらいの大きさでしょうか。 9月には肥大化をおえて、黄色く色づきが始まりだします。 今は、肥大化している最中です。 当方は、一昨年、元はみかん畑だったんですが、 人の手の及ばなくなって雑木林となった隣の場所ですが、 イノシシの出没地となるので、その雑木林を切り払いました。 その一部は、園主の知人が開墾して、畑として使いだしてくれています。 荒廃するみかん畑を、少しですが押し戻したんです。 当方は、みかんの苗木を植えたんですが、 成木の移植の方は、6本を移植したんですが、たった1本しか根付きませんでした。 毛根が大事なのに、注意はしていたつもりですが、手当が弱くて枯らしてしまいました。苗木の方は10本くらいが、根付きました。 とはいっても、これから5年くらいはひたすら草刈りです。 みかんを収穫して、人に出せるようになるには、8年くらいかかるかと思います。ということは、みかんがなり始めたころには、人間の方が生産寿命が尽きてしまうということです。 高齢化している農家ですが、この10年先は、これから畑はどうなっちゃうんでしょうか。 そうした先への不安を、誰しも農家は胸の中にかかえているわけですが、 先の心配ばかりしていても仕方なく、今は今の一日、一日の仕事をしっかりやって行くということです。 しかし、この農業のかかえる問題は農家の問題にとどまりません。 国民自身の食生活の課題・問題として、歴然としてあるんですよ。 お金を出しさえすれば、何でも手に入るから問題なし、ではすまないんです。 みかん園をまもるというのは、今は土地所有者の農家の高齢者に任されていますが、 戦後76年、農地解放されて、個人の自営業として活力を発揮してきた農業ですが、 これまで国民の食糧と工業の高度成長を支えてはきたんですが、 それが自然的で、当たり前のようになっていたんですが、 今は、農夫の高齢化と、放置の国策が続いてきたために、現場は衰退してきているんです。 さあ、この日本列島に人が定着してから、この自然豊かな土地柄により、 営々として続けられてきた農業ですが。 自然は、今でもこれまでどおりにあるわけですが。はたして、今の日本人は、今日の日本の農業問題を直視することができるでしょうか。 それは農家だけの問題ではなく、国民自身の問題なんですが。 日本史を見る限り、敗戦直後は、政治は真剣な取り組みがありましたが、 1960年代を転機にして、農業は放置する政策にかわりました。そのつけが、今、農業問題として現れてきているわけですが。 はたして、国民は自分自身の自然代謝を、とりもどすことができるでしょうか。 問題を直視する力をもつこと。 そして、科学の英知と政治の力を結びつけて、あるべき姿を探ること。 確かな未来をつくるには、そのことが求められているんですが。これまでのように外野席で評論しているだけじゃダメなんです。 今や、知と実行を探るべき時に来ているわけです。 あれっ、みかんの現在の話だったはずですが、 それが、いったいどこへ行っちゃったんでしょうか。

続きを読む

このブログでよく読まれている記事

もっと見る

総合記事ランキング

もっと見る