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西條剛央のブログ:構造構成主義

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西條剛央

西條剛央

2006/06/14
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カテゴリ:スポーツ
三井寿になろう
今日は竹田青嗣先生の哲学ゼミの日だ。

研究室に入った途端「負けましたね」という。

「ああ・・・」

あれ,みんなリアクション薄い。

あまり興味がないのかなと思っていたら,全員ショックのあまり口にしないようにしていたらしい。

考えないようにしていたらしい。

その気持ちもわかる。


単に負けたのではない。

もっとも嫌な「負け方」だった。ドーハの悲劇以来か。あれほどじゃないにしても。

後半残り6分まで確かに勝っていた。そこから3点を続けざまで入れられたのだ。悪夢。

あー終わった。

バタ。

とショックのあまり寝てしまった。


でも,冷静に考えると,

まあ,オーストラリア強かったよ。うん。しょうがない。

と思えなくもない。


もしあのまま勝っていたとしても,この調子なら次のクロアチアに負けただろう。そしたら勝ち点3。

今回負けて,次のクロアチアに勝てば同じ勝ち点3だ。

どのみち次は勝たなきゃならないってことだ。

それでまかりまちがって1位通過が決まっているブラジルが手を抜いてくれて,引き分けるなんてことがおこったら,決勝トーナメントいけるかもしれない。


今日大学の近くのKMという小さなレストランにいったのだが,サッカー好きのマスターと敗戦について語っていたら,マスターはこんなことを言った。


ドーハの悲劇のときは多くの友達と見ていたけど,負けた直後1時間ぐらいは誰も話さずひたすらお酒のみがなくなっていった。

けど,ワールドカップ出場できると決まったときは本当に嬉しかった。

ワールドカップはドイツとか他の国を応援することに何の疑問も感じていなかったけど,今は日本を応援できるから本当に幸せだ。

と,そんなことを言っていた。笑顔で。

なるほどな。

そうかもしれない。


僕は特にサッカーが好きなわけじゃない。

4年に一度の「祭り」が好きなのである。

せっかく世界中で熱狂できる「祭り」があるんだから,それを楽しまない手はないと思っているだけなのである。

だからそれは別にサッカーじゃなくてもいいのです。

たぶん,祭りに熱を上げることによって非日常的な「喜怒哀楽」を味わいたいのだと思う。

もちろん「喜」を味わいたいのだけど,そのためにはそれなりの「思い入れ」がなければそれを味わうことはできない。

そして望ましい結果が出なかったときには「怒哀」を味わうことになる。

でも,それは「喜」を味わうためには,しょうがないことなのだ。

「喜怒哀楽」の賭けに乗る為に,「思い入れ」をベットしたのだから。

そう思うと,たかが「ゲーム」でこれだけガッカリできるのもなんか貴重なことのようにも思えてきた。


こういうときはかの有名な監督の言葉を思い出さねばならない。

後に「諦めの悪い男」を自称することになる三井寿が中学生の頃,県大会残り時間12秒、1点差で負けていたシーン。

もう勝てないと思ったとき,ルーズボールがコートの外に。そこで安西先生がボールを拾い三井に渡した際の台詞。



「最後まで…希望を捨てちゃいかん
 あきらめたら そこで試合終了だよ」


これは真実といってよい。

諦めたら終わりなのである。

彼は「諦めなければきっと勝てる」なんていってはない。

そこがいい。

必ず勝てるとはいわないが,いや勝てる可能性は高くないが,諦めたら終わりなのは確かなのである。

この二つは全然異質のものなのである。



ともあれまだ祭りは始まったばかりだ。

少なくとも絶望しない限り祭りを楽しむことはできるのだ。

もちろん,決勝トーナメントにいくためには奇跡が起きるのを祈るほかない。

しかしね,幸いなことに,サッカーはわりと奇跡が起きやすいスポーツなのだ。

だから,奇跡は起こる確率は低くないのである。

ということで,三井寿をみならって諦めの悪い男になってみようと思う。



そのためにもブラジルが今日きっちりクロアチアに完勝するってことが大事だ。

クロアチアが勝ってしまったら残っている奇跡すら起こる余地がなくなってしまいかねない。

たのむぞ最強ブラジル軍団!(他人任せ)






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Last updated  2006/07/04 06:22:14 PM
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