テーマ:恋愛について(2608)
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会長さんの村では夜這いは、3人が一組で行いました。
若衆の年長者がヒーローで、後輩二人は見張りと下駄持ちを担当します。ヒーローの下駄を持って逃げる役です。 二人の後輩達はヒーローの補佐役であると同時に証人でした。 若衆という村の正式な組織が行うということからも分かる通り、夜這いというのは非合法なことではなく、公認された行事でした。 少年達は先輩であるヒーローについて行って、大人としての社会勉強をするわけです。 目的の家の近くに来ると、ヒーローは下駄を脱ぎ、少年二人も部署につきます。 私は会長に質問しました。「村で公認されているのであれば、なぜ見張りや下駄持ちが必要なのですか?」 「色々邪魔が入るからのう」というだけで、それ以上に納得の出来る説明はありませんでした。 後輩二人は本来必要ないと私は思います。彼らに社会勉強をさせるために先輩が連れているということの様です。 色々なテクニックが伝承されていました。 犬を黙らせる方法や雨戸を音を立てずに開ける方法などです。 年頃の娘のいる家では、親子三人が同じ部屋で川の字になって寝ています。 父親は部屋の奥で枕元に木の棒を置いて寝ています。 母親は出入り口にいて、真ん中にヒロインが寝ています。 ヒーローは目指す部屋に忍び込むと、ヒロインの枕元で自分の名を「呼ばう」のです。よばいとは「呼ばい」が本来で「夜這い」は当て字です。 狭い社会ですから、名前を聞けばヒロインは分かります。 「こいつは嫌だ」と思ったら、ヒロインは隣の父親を蹴飛ばします。 親父は枕もとの棒を掴んで殴りかかります。 棒で殴るのは可哀想だが、好きではない場合は、母親を蹴飛ばします。 母親は大声で騒ぎます。 ヒロインが何もしなかったら、何も起こりません。両親は寝入ったままです。 ヒロインが相手を気に入ったら、静かに進行します。 後輩達は、こうしてどんな男がもてるのか、どうしたら魅力的な男になれるかを実地に学ぶのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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