552650 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

武蔵野航海記

武蔵野航海記

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2007年11月09日
XML
カテゴリ:カテゴリ未分類
「万物の元は水である」とおかしなことを言い出したタレスは、ギリシャ人で最初の哲学者と言われています。

彼の生没年は良く分からないのですが、紀元前624年に生まれ546年に亡くなったと書いてある本もありますから、今から2600年ぐらい前の人です。

ギリシャのポリスが連合してペルシャ戦争に勝ったことによって、ギリシャは最盛期を迎えました。

このときのギリシャ軍の主力は平民が重装備をして密集して戦ったファランクスでした。

つまり平民が軍隊の主力だったわけで、この実力を背景に民主政治が行われました。

これが始まったのが紀元前500年ですから、タレスはペルシャ戦争より100年ぐらい前の人です。

「イリアス」や「オデッセウス」というトロイ戦争をテーマにした有名な古典がありますが、これを書いたホメロスは何時頃の時代の人か、そもそも彼は存在したのかもはっきりしません。

しかしその作品である「イリアス」や「オデッセウス」は紀元前8世紀の社会、つまりペルシャ戦争より200年ぐらい前の社会を反映していると考えられています。

ここでのギリシャ軍の兵士はみな王侯貴族です。

そして彼らは自分の先祖はオリンポス神話の神であったと出自を誇っています。

つまり、「イリアス」や「オデッセウス」の背景になった社会とペルシャ戦争との間には200年の開きがありますが、その間に王侯貴族が威張っている社会から民主制の社会にギリシャは大変動しています。

そしてタレスはちょうどこの中間に生きていたわけで、時代が大きく変わっている最中でした。

ギリシャ史上最初の哲学者タレスを考える時は、この時代背景を頭に入れておかなければなりません。

なぜタレスが最初の哲学者と言われているかというと、彼は物事を真面目に考えたからです。

ではそれ以前のギリシャ人は真面目ではなかったのかというとそういうことでもありません。

タレス以前のギリシャ人は、物事を「伝統的に」考えたのです。

タレス以前のギリシャは、各ポリスで王侯貴族が頑張っている社会でした。

各ポリスは数万人の小さな社会で、少数の王侯貴族と数千人の成年男子の平民がおり、それ以外には平民の家族と奴隷がいました。

こんな小さな社会ですから、法律などというものはなく、すべての紛争は慣習によって裁かれていましたが、この慣習の源は神話でした。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2007年11月09日 09時06分46秒
コメント(0) | コメントを書く


PR

プロフィール

小川のジョージ

小川のジョージ

コメント新着

shimanuki@ 貴ブログを拝読してのお願い 初めてご連絡させて頂きました。 私、株…
閲覧者@ Re:ツイッター(01/15) はじめまして。もう6年以上も前の記事なの…
matt@ gdrJnOuevls YnkSiF http://www.FyLitCl7Pf7kjQdDUOLQO…
matt@ IzwpNkRETOhQpCn letF1M http://www.FyLitCl7Pf7kjQdDUOLQO…
julian@ krwuxtpmJFP IbmiSr http://www.FyLitCl7Pf7kjQdDUOLQO…
julian@ mYbsTXaKLqnB 9bnzxn http://www.FyLitCl7Pf7kjQdDUOLQO…
sally@ NaNGabeaKJYv YzljX0 http://www.FyLitCl7Pf7kjQdDUOLQO…
john@ mLwAlkOWyDpdifNTRwb Kh6dOB http://www.QS3PE5ZGdxC9IoVKTAPT2…
xMIuHh ikcvgdm@ xMIuHh <a href="http://ikcvgdmuojgv.com/">ikcvgdmuojgv</a>, [url=http://hqopyip xMIuHh &lt;a href=&quot;http://ikcvgdm…
matt@ QCsLOESFFSYWul 4J3vON http://www.QS3PE5ZGdxC9IoVKTAPT2…

お気に入りブログ

そこら辺で履き散ら… New! でぶじゅぺ理さん

今日の作品 kuro★0703さん

巴里雀のつぶやき 巴里雀さん
旅好き人の日々放浪記 旅好き人さん
風雲 いざなみ日記 わだつみ判官さん
新月通信  メイ君2394さん
オージー生活 cobberさん
みきこクレパス Mikku@さん
できるだけ無添加な… 和菓子菓子さん
私の湘南スタイル VIVA7354さん

バックナンバー

2024年10月
2024年09月
2024年08月
2024年07月
2024年06月

フリーページ

小川の蛍


ご主人


薩摩藩


夜這い作法


JR西日本


スイス


バチカン


神との契約


システィーナ礼拝堂


コンクラーベ


多数決


一山衆徒


一向一揆


オノレ・ド・バルザック


チャイニーズ


チャイナの原風景


サビニ族の女達の略奪


葬儀場


鐙が世界史を変えた


額田王


邪馬台国


お釈迦様


天台本覚論


会社は誰のものか


パンテオン


日出ずる処の天子


家族の絆


氏素性


大王は神にしませば


源頼朝


平将門


明恵(みょうえ)上人


北条泰時


貞永式目


シェイクスピア


不干斎ハビヤン


近代資本主義の精神


鈴木正三


石田梅岩


由井正雪


熊沢蕃山


朱舜水


聖人


封建制度


山崎闇斎


浅見絅斎


靖献遺言



赤穂浪士


出版


大日本史


荻生徂徠


国学


18世紀の思想家たち


サン・ジュスト


ジョン・ロック


水戸学


兵学


雄藩


明治維新


福沢諭吉


中江兆民


明治憲法


ヨセフス


日清戦争


徳富蘇峰


明治の終焉


軍部


敗戦


日本国憲法


伝統世界への回帰


葬儀場


「あるべきようは」の生成


個人的な動機


輪廻転生


東京国立博物館


「日本人のための憲法原論」を読んで


続「日本人のための憲法原論」を読んで


続続「日本人のための憲法原論」を読んで


「日本人のための憲法原論」を読んで 4


日本神話について


「日本人のための憲法原論」を読んで 5


「日本人のための憲法原論」を読んで 6


目付


目付 2


目付3


為替


ローマ史を読みました


ローマ史を読みました 2


ローマ史を読みました 3


ローマ史を読みました 4


ローマ史を読みました 5


お家大事


敗戦後のクリスチャン


尾瀬


尾瀬 2


西洋哲学を読みました


西洋哲学を読みました 2


飼い犬の交通事故


西洋哲学を読みました 3


西洋哲学を読みました 4


郷士


仏性


郷士 2


御霊神社


千日回峰



© Rakuten Group, Inc.
X