正倉院展に行く
カメ日記もはななだしいのですが、どうかお許し下さい。今年は遷都1300年記念ということで、正倉院展も宝物大放出なんだそうだ。その中でも目玉は「螺鈿紫檀五弦の琵琶」らでんしたんごげんのびわと読みます。そう、歴史の教科書に必ずといっていいほど口絵カラーで出てくる、表にらくだに乗ってこの琵琶を弾いてる人の絵が描かれている琵琶です。今回19年ぶりの出品だそうで、夫がぜひ見たい!と言うので行ってきました。ただ、この琵琶に関しては、私、前に一度見たことがあるのよね。でも夫は見てへんって言うので、もしかしたらもっと前に見たのかもしれない。今回は19年ぶりでも、19年に一回って決まってるわけではないので、もっと早く見せてくれたのかもしれない(いつ見たかの記憶はない)。例年むちゃくちゃ混むので、今年はもっとすごいやろうと、朝一番で博物館に駆け込む。・・・・が、入場券を買おうとして気がついた。私、財布忘れてきた!何しに来てん、全く。夫からお金を借りて入場券を買う。そんなに並ばずに入れたので、ラッキーだった。鏡やそれを入れていた箱、ガラス玉など、いろんな品物が並べられているが、会場中央付近に列が出来ていて、並ばせるための柵まで作られている。そう、これがくだんの琵琶を見るための列と柵であった。係員の女性が一人、檻の中に入って「立ち止まらずにお進みください」と言い続けている周りを、私たちがぐるぐるとぐろを巻いて並んでる。琵琶への道は長く、つらいのだ。琵琶を見るのは50分待ちだと言われたのだが、実際は30分も待たずに琵琶の前に行けた。この琵琶、正面(弦の張ってあるところ)はらくだの絵、裏は螺鈿細工で花の図案が描かれている。そして細い側面にも螺鈿がずっと貼られていて、細工の細かさに一同びっくりする、という仕掛けになっている。スピーカーからは、宮内庁のどなたかが59年ほど前にこの琵琶を演奏されたときの音が、べ~ん、べべ~んと鳴り続いている。いつも思うんだけど、正倉院展に出てくる品物って今は色あせてるけど、実際は鮮やかな色彩で、今でもエキゾチックで、ニッポンって感じが全然しない。大仏開眼のときはインドのお坊さんが来はってんから、イランの人もこの都を歩いてたんかもしれへんねんなあと思うと、なんだか不思議である。箱なんかも、毎年細かい細工にうっとりする。可愛いデザインのも多くて、復元して売ったら、結構売れるんちゃうやろかと思う。最後にミュージアムショップで、この琵琶をモチーフにしたスカーフを買った。琵琶柄のスカーフ!なかなかこんなもんをしてる人はあらへんと思うわ!このとき、kawasemichanさんにお菓子とハンカチを買ったのだが、家に帰るとすっかり忘れてしまい、一週間ぐらいして思い出したとき、賞味期限大丈夫かな、とお菓子の包み紙をチェックしたおさかなの母であった。はううう~、kawasemichanさん、すみません~。