テーマ:酒の肴(1211)
カテゴリ:食
年始から「飲みに行こう」と友人と言っていたのにいつの間にか4月になってしまった。
私の方からドタキャンしたこともあり、彼のサジェスチョンを受けることにした。彼はまさか本気にするとは、と思っていたらしいがたまには新規開拓も生き抜きも必要だ。 というワケで遠路はるばる中央線の果てまで出かけていった。 賑やかな表駅と比べると、住宅街へ続く裏駅は人通りがあるとはいえ寂しい。金曜日の夜だからもっと深夜になれば都心からのお勤め帰り客で賑やかになるのかもしれないけれど、駅前再開発の対象となっている地区というのはたいがいこんなもんだ。 彼曰く「焼酎も食事もウマイ」というその店は、その人通りの少ない表通りから更に人通りの少ない裏道へと進んだ一角にあった。 入り口には看板ものれんもメニューも出してあるにもかかわらず、両隣の店舗が閉まっているせいか、上品なライティングのせいかわからないが、思わず通り過ごしてしまうほどひっそりとして目立たない。もっと目立つようにすればいいのに、と言うと、実は人気が出すぎてしまい、一見さんお断りにして近々看板も外す予定なのだという。 「かいせき」と謳っているだけあって、“それらしい”店内はカウンター6席、2人掛けテーブル2卓、奥には掘りごたつ式のテーブルが2卓ほどあるそうなので20名も入れば満席となるようだ。 カウンターはおしゃれな感じで席毎にダウンライトを設定してあるが、2人の場合、席と席の間に料理を置かれるとライトが当たらないので色合いがわかんない、というオチ。これは改善していただいたほうがよいのではと思う。ただ、オープンキッチンなので、板さんとおしゃべりしたい向きにはそんなことはどうでもいいのかもしれない。 連れ曰く、オーナーは、某有名ホテルや赤坂のアミューズメントレストラン(?)でも修行をしてきたらしく、フレンチ、イタリアン、中華、懐石、となんでもこなすのだそうだ。確かに素材は生かされているけれど創作性が高いものばかりだ。私の本音としてはこんなに凝らなくてもいいのになあというところだが、黒豚の角煮の味付けが、思わず汁まで飲み干してしまったほど、今までに味わったことがないあっさりとして美味だったのにはまいった。 他にも色々いただいたが、連れも私と同じくいきつけ店の新作料理の味見役になっているらしく、このとき出された試作品の甘エビのスープというのがいちばん絶品だった。 甘エビを玉ねぎと一緒に傷めてからミキサーでつぶして漉し、モッツァレラチーズを少しだけ溶かしたホワイトソースに味噌を加えたものだという。殻とミソごと潰しているので味が濃厚になっているのだそうだ。 このようにレシピはだいたいオーナーが教えてくれるのだそうだが、大方の場合、同じ味になるはずがない。このスープだって仕上げにバーナー使ってたし。普通、一般家庭にバーナーが常備してあるとは思えない。それでも連れは一生懸命頭の中に記憶しようと頑張っていた。そのうち彼の自宅に2号店とか開店したりして~。楽しみだ。 一気に注文して食べつくしてしまったもんだから満腹になるのも早く、これ以上は入らん、とこの日はギブアップ。酔う暇もなく満タンになったおなかを抱えて帰路に着いた。 うーん。遠くなければ今度は一人で来たいかも。一見さんにならないよう忘れられないうちに (笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
April 2, 2005 06:58:22 PM
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