2022/01/30(日)11:50
9割9分9厘8毛の絶望
陸上の花形競技といえばマラソン。来襲したペルシアの大群に勝利したギリシシャの伝令が、マラトンの丘を42.195km走りぬいて、「我勝てり」と伝えるやこと切れたという古代ギリシヤの故事が元になったというスポーツ。
有名なマラソン選手を一人あげよと問われれば、私らの世代ならほぼ10人に9人は「アベベ」と答えるでしょうね。もうすでに故人になられて久しいですが。
1964年の東京オリンピックの金メダリスト。その前のローマでも金メダルを取っていますね。オリンピック2連覇を達成したマラソンランナーはアベベ以外誰一人としていません。
日本人ではどうか?やはり私らの世代であれば、皆さん「瀬古」と答えるのではないか。ラスト400メートルでは世界に敵なしと言われた爆発的な瞬発力。・・・今なお「日本史上最強」と呼ばれ続けているランナー、瀬古俊彦その人です。
先日本屋の店頭で目にした雑誌の中のインタビュー記事。この中で瀬古さんは大学時代住みこみで厳しい教えを受けたという中村清監督(当時)のことをまず第一に挙げておられます。
中村さんは、燃えるような情熱を持って練習に取り組むことの大切さをこのようにして部員に説いたというのです。ちょっと驚きです。
中村氏は、突然グラウンドから土の塊がついた草をむしり取り、「これを食ったら世界一になれると言われたら、私は食える。練習も同じで、素直にハイと言ってできなければ強くなれない」と言うや、躊躇わずその草をご自分の口に放り込んだと。そしてその草を食べ終わるやいなや、「瀬古、マラソンをやれ。君なら世界一になれる」とおっしゃったというのです。
当時中距離が得意種目で、1500mをやろうと決めていた瀬古さんでしたが、思わず「ハイ!」と答えてしまったのだと。(笑!
・・・練習場に立つ中村氏の足元に雑草が生えていなかったら、世界の瀬古は生まれていなかったという話です。
そして中距離は「素質7割、練習3割」で勝てるが、マラソンは「素質2割、練習8割」とも。これは、瀬古さんの言葉だけにいかにも説得力があるように聞こえますが、あの瀬古の素質をしても2割とは、何と非情ではありませんか。
・・・嗚呼、素質2毛もない上に、練習0割の我は、如何にせん!
9割9分9厘8毛の絶望をかみしめています。(涙!
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